■岳南地域の医療を考える会
小児科、産婦人科、麻酔科・・・。静岡東部の医療事情、特に総合病院の現状は厳しいものがあります。ここ数ヶ月、国会議員である自分に何が出来るか、自問自答してきました。
8月29日、民主党「岳南地域の医療を考える会」を立ち上げました。メンバーは、田村謙治衆議院議員、四本泰久県議会議員、桜町宏毅県議会議員の4人。私が代表幹事をつとめることになりました。

■地域医療の崩壊
会の最初の活動として、富士中央病院、富士宮市立病院で話を聞いてきました。両病院ともに、院長先生をはじめ、幹部の皆さんが出てきて下さり、お忙しいところ、我々の質問に丁寧に答えて下さいました。
共通して指摘があったのは、医師の確保が困難なこと、救急医療などを受け持つ総合病院の経営難、勤務医の待遇の低さ。病院の現状に様々な意見があるのは事実ですが、現場は良くここまで頑張っているというのが、率直な感想です。
院長先生の「地域医療はすでに崩壊した」という言葉は衝撃的でした。

■医師と訴訟
医師が訴訟を抱えた状況で医療を続けることの難しさも議題となりました。
注目を集めた福島県の大野病院の訴訟では、被告の医師は無罪となりましたが、すでに医療の現場からは離れてしまっています。
もちろん、患者や遺族には、事実を知る権利や医療過誤について責任を問う権利があります。裁判外で医療紛争を解決する手法についても、早急に結論を出す必要があります。

■政権交代で医療政策の転換を!
医療の現場がこれだけ追い込まれた背景を見ていくと、研修医制度の変更(研修医が都会に集中する)や、一県一医学部構想(1973年に旧厚生省が策定。静岡県では浜松医大が唯一の医大なので、東部は医師の層が薄くなりがち)があるのは事実です。ただし、そこばかりに目を奪われると本質を見誤ります。
総合病院の医師不足は全国的な現象です。根本的な原因は、小泉政権下で進められた急激な医療費の削減と、厚生労働省の下で計画的に進められてきた医師の削減にあります。
国の医療政策の失敗は、誰の目から見ても明らかです。しかし、自民党が政権を握る限り、医療政策の誤りを認め、明確な政策転換を行うことは出来ません。毎年、予算をつくってきた自民党が、税金のムダ遣いがいつまでたっても改めることが出来ないのと同じ原理です。
政権交代の最大の意義は、過去の政策の誤りを指摘できることです。政権交代という仕組みを利用して、医療政策を転換する大きなチャンスが間もなくやってきます。

■国会議員の「必須科目」
民主党は、医療制度調査会を立ち上げ、これまでの医療政策をより具体化する作業に入りました。医療政策が、次の総選挙の主要な争点になることは間違いありません。
この夏、街頭演説や後援会訪問、座談会を通じて、多くの方と話す機会を得ました。医療についての不安を口にする方の数は確実に増えています。
今や、医療政策は、安全保障や年金と並んで、国会議員が精通すべき必須科目となっています。
会では、今後、首長や医療関係者、市民団体との懇談を行い、地域医療のあり方について提案を出来ればと思っています。また、岳南地域以外の医療関係者との対話も行います。それらの活動を通じて、医療現場や患者の声を民主党の医療政策に反映していきたいと考えています。