岳南地域の医療問題に関する提言書

2009年8月10日
岳南地域の医療問題に関する提言書を発表しました。
平成21年3月19日民主党「岳南地域の医療を考える会」市民団体との意見交換会
内容は続きからご覧ください。




平成21 年8 月10 日
富士市長 鈴木 尚 殿

岳南地域の医療問題に関する提言書


提言者 民主党静岡県連 「岳南地域の医療を考える会」
代 表 細野 豪志 (前衆議院議員 静岡5 区選出)
田村 謙治 (前衆議院議員 静岡4 区選出)
                                                                      桜町 宏毅 (県議会議員 富士市選出)
    四本 康久 (県議会議員 富士宮市・富士郡選出)

※問い合わせ先 0545?55?5411(細野事務所 担当;中村)

1、岳南地域の医療を考える会とは
・ 民主党静岡県連に所属する岳南地域選出の国会議員2 名と県議会議員2 名は、協働
して岳南地域における政治課題について調査研究活動を行い、国または県・市に対し
て政策提言することを決定した。
・ 富士富士宮地域の最大の政治課題は「医療」であり、上記議員団は08 年8 月に「岳
南地域の医療を考える会」を発足させ、地元医師会や病院、市民の代表者との意見交
換を経て、課題の掘り起こしと民主党の医療政策との突き合せを行い、以下に提言書
を取りまとめた。

2、活動経緯
08年8月29日 発足
08年8月29日 富士中央病院病院長、富士宮市立病院病院長 意見交換
09年1月23日 富士市福祉保健部長、富士保健所長 意見交換
09年3月16日 市民代表(産婦人科を守る会) 陳情・意見交換
09年4月13日 富士宮市医師会長 陳情・意見交換
09年7月27日 提言書作成

3、提言内容

提言1
医師不足の解消と医師が治療・研究に専念できる体制整備
○富士中央病院をはじめとした中核病院の医師確保と経営環境の改善
○複数医局混在における病院側の負担の軽減
○医師を補佐する「医療クラーク(事務員)」の導入
【補足】
・ 昨年問題となった富士中央病院の産婦人科医不足は市民に大きな不安を与えたが、浜
松医科大学から3 名の産婦人科医の派遣が表明され窮状を脱した。しかしながら今後
も派遣元である大学病院の医局の意向次第では同様の事態が発生しかねない状況に
あり、政府または県として全力で地域医療に携わる医師(特に勤務医)の確保に全力
を傾注する。
・ 経営が厳しい自治体病院は不採算事業を切り捨てる傾向にあるが、難病治療など二
次・三次医療病院でしか担えない分野においても縮小または廃止がやむを得ない状況
にある。国や県からの補助により、市民が安心して治療できる病院経営を支援する。
・ 今後1つの市民病院に複数の医局から医師が派遣される形態が避けられない。市民病
院における医局独自の運営ルールを統一化することで病院側の医局対応に対する負
担を軽減するよう医局側の理解を求めていく。
・ 医師の業務過多による多忙感は岳南地域でも見られるが、医師の事務的業務をサポー
トできる「医療クラーク」の配備に積極的に取り組む。
【参考】
[民主党政策1] 臨床研修の充実
後期卒後臨床研修については、総合臨床医研修、へき地医療研修、産科・救急・小
児・外科医療研修などの分野を中心にインセンティブを付与することによって、偏
在を解消します。
[民主党政策2] 医療従事者の職能拡大と定員増
専門的な臨床教育等を受けた看護師等の業務範囲を拡大し、医師のサポートを強化
します。医師の事務を分担する医療事務員(医療クラーク)の導入を支援します。

提言2
中核的病院の混雑を緩和、適切な医療を必要な時に受診できる体制づくり
○例えば分娩にあたっては通常分娩は開業医、ハイリスク分娩は市民病院など、一次
から三次の医療圏による病院ごとの役割分担を広く市民に理解して頂き、先進的で
高度な技術を提供する病院の混雑緩和に取り組む
【補足】
・市民病院の役割として従来からあった「すべての診療はまず市民病院へ」という既
成概念を「まずはかかりつけ医で受診する」という市民意識に変えることを行政の
責任で広く周知し、市民病院の負担を軽減させることで、本来の二次、三次医療圏
の病院が有する高度医療機能を充実させる。
・本来機能の充実によってドクターヘリの活用などによる救急診療など、生命維持の
ための救急医療体制等も強化される等、多方面での波及効果が期待できる。
【参考】
[民主党政策3]救急搬送・救急医療の連携強化
救急業務を市町村から原則的に都道府県に移管し、救急本部に救急医療の専門的知
識・経験がある医師を24時間体制で配置します。救急本部ごとのドクターヘリ配
備を目指します。

提言3
医学系大学を誘致して医師を養成する
○勤務医師の偏在を解消するため、東部地域に医科系の大学(医学部・メディカル
スクール)を誘致
○医学生奨学金制度をさらに充実させ、医師が勤務しやすい環境づくりの推進
○再就業を希望する女性医師や看護師に対する医業復帰のための研修充実
【補足】
・県内唯一の医科大学である浜松医科大学は西部地域、県立三病院は中部地域など、
西部と中部の医療機関は東部に比べて充実しており、東部地域に医科系の大学がで
きれば勤務医師数の偏在解消に期待がもてる。
・静岡県では07 年度より医師奨学金を設定しており、09 年度は139 人に貸与する
計画となっている。さらに制度を充実させ県内勤務医師数の確保を図る。
・再就業を希望する女性医師や看護師に対し、必要な知識・技能を再取得するための
支援や病院内保育所への運営支援など、女性が医療機関で働きながら子育てができ
る体制整備に取り組む。
【参考】
[民主党政策4] 医師養成数を1.5倍に増加
医師養成の質と数を拡充します。大学医学部定員を1.5 倍にします。既存医学部
増員、看護学科等を持ち、かつ病院を有する大学の医学部設置等を行います。医
師養成等に十分な財政的支援を行います。
[民主党政策5] 勤務医の就業環境の改善
実働医師数を増加させるとともに、勤務医の不払い残業を是正し、当直を夜間勤
務に改める等、医療現場の労働環境を改善します。子育てや介護をしながら勤務
する医療従事者が働き続けられる支援策を拡充します。

提言4
県東部地域内の病院ごとの連携をはかる
○岳南地域内にある総合病院および個人病院の医師やスタッフ、医療設備といった
「医療にかかわる財産」を共有化と活用
○「県東部病院救急医療会議」設置による基幹病院救急救命センターの整備と医師
確保の推進
【補足】
・今まで自治体病院内で完結できていた市民への医療サービスが医師不足や診療科
目の削減によって充分提供できなくなっているため、県が調整役となり医療圏内
の総合病院・個人病院の医師やスタッフ、設備といった「医療にかかわる財産」
を共有化し、診療科目ごとの重点診察病院を定め、医療サービスの低下を防ぐ。
【参考】
[民主党政策6] 現役医師の有効活用策で医療従事者不足を軽減
医療機関の連携、短時間正規勤務制の導入、国公立病院などの定数増、公的兼
業を解禁することなどにより、現役医師の活用を進めます。

以上

↓PDF版はこちら↓
gakunanchiikiteigen.pdf