○細野委員
おはようございます。民主党の細野豪志でございます。私の方からは、温泉法に限って三十分フルに質問をさせていただきたいというふうに思います。
言うまでもございませんけれども、温泉というものは、資源が非常に乏しい我が国にありましては貴重な資源でございます。実は私の地元が伊豆半島でございまして、日本の中でも温泉資源に一番恵まれたところであるわけです。
ただ、一方で、今の温泉場の実情というのを見ていると、非常に厳しい。温泉の有効利用が果たしてなされているのかなというところで、私は若干疑問なしとはしておりません。
今回の温泉法というのは、まさにその温泉の有効利用を図ったものであるというふうに私考えるんですが、まず初めに、川口大臣の方から、今の温泉場の実情と、本法の基本的な位置づけをどのようにお考えになっているかをお伺いしたいと思います。
○川口国務大臣
日本は温泉に非常に恵まれた国でございまして、今温泉ブームでもございますし、いろいろな温泉、特に隠れ湯的な温泉にみんなで行くというのを趣味にしている人というのは相当多くなっているというふうに思います。
温泉は、そういう貴重な、全国民で楽しむことのできる資源であるわけでございまして、その温泉の水質なりといったことが、泉質でございますか、きちんと保護をされているということも重要でございますし、温泉が国民に利用しやすい形で存在するということが大事だと思っております。
○細野委員
温泉法は、温泉の資源をどうしたら有効に生かしていけるかという話になるんだと思うんですね。
今回の改正、主に三点ございまして、私は、それぞれ問題があるとは基本的には考えておらないんですが、少し細部についてお話を伺って、環境省さんの方の基本的な認識を確認していきたいというところがございます。
まず一つ目なんですが、掘削期限の問題でございます。
今まで掘削期限に関しては一応一年という基準はあったわけですが、実際はだらだらとなされているような事例を私もたくさん見ておりました。掘り始めたものの、掘削者の方がお金が続かなくなって放置されている例であるとか、また経営が破綻したような例というのも多々ございます。
そういう観点からして、掘削期限を二年に区切るというのはそれなりの合理的な理由があるのかなというふうには感じるんですが、一方では、温泉の有効利用という観点から、ちょっと注意して見ていかなければならないこともあるのかなという感じがするわけでございます。
というのは、温泉の掘削ですので、これは自然を相手にいたします。そうしますと、例えばかたい岩盤に当たって機械が故障するようなことも結構あるということを聞いておるんですね。
そこで伺いたいのが、二年で仮に掘削が終わらなかった場合、プラス二年延長が可能になるという例外規定のようなものが実はあるわけですが、ここで言われている災害その他のやむを得ない事由というものを環境省さんの方としてはどのようにお考えなのかという点を伺いたいと思うんです。
○西尾政府参考人
お答え申し上げます。
先生には、温泉の振興につきましては大変御指導をいただいておりまして、ありがとうございます。
今回の改正案で温泉の掘削の有効期限を二年といたしましたのは、都道府県とか掘削業者のヒアリングなどによりまして、通常は三カ月から六カ月程度で完了するんじゃないか。確かに、途中で岩盤に当たった場合などは、工事を完了するまでに一年以上かかる場合もありますが、まず大体二年以上を要することは極めてまれであるということから、有効期間を二年と設定いたしました。
しかしながら、これは、さきに先生からも御指摘がありましたように、許可を得てからなかなか工事にかからないとか、そういうことを防止するためでございますので、まじめにと申しますか、誠実に作業をしておる者がやむを得ない事由で二年間で工事ができないというような場合には、これは保護しなければいけません。したがいまして、災害その他やむを得ない理由により二年間で完了しないと見込まれるときは、都道府県知事が二年を限度として有効期間の更新をできるとしています。
その災害その他のやむを得ない理由というのにどういうようなものがあるか、こういうことでございますが、これは、非常に典型的なものとしましては、地震で掘削坑、穴に被害を受けたりとか、あるいは洪水で掘削の機械ややぐらが流されたりというようなものがございます。それから、当然ながら、事前の地質調査では想定されなかったようなかたい岩盤に当たった、そこで、一生懸命作業をするんだけれども不測の日数がかかるというような場合もございます。
そのように、掘削者が誠実に仕事をしているにもかかわらず、みずからの責めでなくて時間がかかっているというような場合につきましては、ここで言う災害その他のやむを得ない理由に該当するというふうに考えるということで提案させていただいている次第でございます。
○細野委員
ヒアリングに関しては、掘削業者の方からもされたということは伺っております。ただ、私がちょっと懸念しておりますのは、中小の掘削業者なんですね。
環境省さんの方としては、大手の掘削業者の方にはヒアリングをされたということなんですが、技術力といい、実際の人的な資源といい、やはり中小は劣る部分がございます。この部分、恐らく自治事務でそれぞれの都道府県が責任を持ってやるということだと思うんですが、そういう業者を結果として締め出すことにならないように、きちっと環境省の方で御配慮いただきたいということだけお願いさせていただきたいと思います。
もう一点、ちょっと似たような問題で、掘削の許可の基準についても確認をさせていただきたいと思います。
これも、もう地方分権の時代で、それぞれ地方がやれということになっていると認識しております。ただ、この許可基準についても、これは基本的には、温泉が枯渇するようなことがあってはならない、資源の保護と有効利用のバランスの問題だと私は考えます。
したがいまして、都道府県によっては、例えば、一つ穴を掘ったら二百メートル半径には掘ってはいけない、こういう規定を設けているところがあるんですね。それはそれで、温泉の保護を図るという意味では合理的な規定なのかなというふうに考えるんですが、ボーリング業者なんかと話をしておりまして少しひっかかるのが、代替掘削。
つまり、一つの温泉というのは、穴というのは、掘って一応周りを、ケーシング管というそうなんですが、鉄で固める、鉄を入れる。それが七十年から八十年すると結構腐食してきて、だんだん穴が詰まってくるというふうな現象があるらしいんですね。そこで、またその補修で掘って、毎回繰り返しでやっていくわけですが、最終的に、七、八十年たってくると、掘り直すことが非常に難しいということが多々あるそうです。そうなると、業者としては、温泉を持っている側としては、隣に掘りたい。もうそこは使えないのであるから、隣に掘りたい、これが代替掘削というんですが、こういうことをやりたいときも、この二百メートル規制というのがひっかかってできないというような事例が散見されております。
これは都道府県の独自の判断とはいいながら、温泉の保護という目的とは必ずしも合致しないようなこういう規制は、環境省さんとしてどのようにお考えになるかということをお伺いしたいと思います。
○西尾政府参考人
温泉の掘削の許可をいたします際の基準のことでございます。
これは、先生御指摘のように、それぞれの都道府県におきまして、それからこれは専門家も入った審議会の議論も経て検討するということでございますので、その場合に、各地域の温泉の湧出量でございますとか利用施設の数などの実情に応じて、掘削場所の距離制限など、一応独自に客観的な基準を設けて判断しているという事例はございます。
ただ、御指摘のように、これらの基準は、温泉の保護と適正な利用を推進する観点から設けられたものでございますので、その目的に対して合理的でなければならないというふうに思っております。そういう面では過度の規制にならないように運用される必要はあるのだと思っております。
確かに、温泉の削泉井、いろいろ補修しましても、そのままの井戸を補修するというのは大変難しい場合がございます。確かに、新しく掘らないと能力を増強したり安全なものにならないというような事例もあるかと思いますが、その具体的な当てはめにつきましては、今後も、都道府県のいろいろなケースも私どもも勉強させていただきまして、各都道府県と連絡をとり、必要な場合は助言をするということで、温泉法の趣旨が全うされるように努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○細野委員
ちょっとしつこいようで恐縮なんですが、代替掘削というのはかなり大きな問題になっているんですね。ここに限ってどのようにお考えかということを確認させていただきたいのですが。
○西尾政府参考人
基本的には、温泉許可の趣旨に照らして柔軟に対応すべきものだと思っております。
ただ、それぞれの都道府県の判断におきまして、その扱いでありますとか運用でありますとかについてそれぞれ独自な部分があると思います。それにつきましては、やはり私どもとしては、過度の規制にならないという方向から必要な連絡をとっていきたいというふうに思っております。
|