○細野委員
おはようございます。民主党の細野豪志でございます。
私がやる前はいつも何か雰囲気が悪くなってスタートしにくいのですけれども、元気よくやっていきたいと思います。
まず初めに、外交の成果ですけれども、先ほどの桑原委員の質問に対しまして田中外務大臣は、肩の力を抜いて、胸襟を開いて話してきたというようなことをおっしゃいました。私は、リラックスしてやっていただくのは非常に結構だと思うのですけれども、ASEMのようにいろいろな国が集まるときと違って、やはり二国間の会議というのは極めて国益のせめぎ合いになるのだろう。そういう意味では、ASEMとはまた違った形での成果が今回の外相会談を中心とした訪米では求められたというふうに私は思っております。
きょうも外務省の官僚の方々が来られていまして、この外務委員会の場面では田中外務大臣が官僚の方に対してがつんと言っている姿を何度も見てきたのですけれども、今国民が見ているのは、それがきちっと外に対しても、がつんという表現はちょっと語弊がありますが、きちっと国益に基づいて発言をして、実際に成果が得られたかどうか、そこだと思うのですね。
そういう観点から、今回の外交をどういうふうに総括されますでしょうか。
○田中国務大臣
リラックスと申しましても、何も砕けた格好で行こうとかそういうことじゃございませんで、むしろ頭を柔軟にして、いかようにも対応して国益を守る、そして先方の意見を聞きながら、将来に対する見通しを立てて、対策も立てられるように、お互いに協力をしながらよい方向に持っていくためという意味ではリラックスでございます。
○細野委員
国益に基づいてという御発言がございましたので、そういう観点から私はきょう質問を続けさせていただきたいと思います。
まず、ミサイル防衛に関しまして若干補足の質問をさせていただきたいというふうに思います。
先ほど桑原委員の方からもいろいろ議論がありましたけれども、やはり現実認識として、政権がかわったことによってミサイル防衛というシステム自体が変化したということは押さえるべきだと私は思います。
つまり、何が言いたいかといいますと、結局、NMDとTMDというものは、二つは区分されなくなった、一体のものになった。その中のTMDの部分に関して日本が何らかの資金的な協力もしている、これもまた事実なわけですね。加えて、これは前提ですけれども、そういうMD構想に対して欧州も含めた諸外国から懸念が表明されているということもきちっと踏まえる必要があると私は思います。
もう一つ私から申し上げたいのは、やはり我々の税金を使って投入することに関する説明責任の問題をぜひ外務大臣にもう一度確認したいと思うのです。
というのは、理解するというのをはるかに超えて、これはお金を出している話ですので、お金を出す国民に対しても、そして懸念を表明している国際社会に対しても、果たしてアメリカの言っているミサイル防衛構想というのはどういうものなのか、それを聞きに行っていただいたのが今回の会談だったと私は思うのです。具体的にパウエル国務長官の方からこのミサイル防衛の構想が実現する可能性がどれぐらいあるかという形の発言があったのか、またそれに向けてお金は幾らかかるという話なのか、具体的に日本が今協力をしている開発研究の部分、この期間をどれぐらいに想定しているのか、その辺について具体的などの程度の詰めたお話をされて、具体的にここで説明していただけるのでしょうか。
○田中国務大臣
まさしく今おっしゃったようなことは、論理立ては違いますけれども、理論の組み立て方は違いますけれども、もちろん私も最大の関心事はそこにございましたので、そのお話もいたしました。一九九九年から始まって、今回は三十七億強、三十七億近いお金も拠出しているということも数字を挙げて申し上げました。
ただ、このことについて一番基本なことは、私は科学技術庁の仕事もやったのでよくわかるのですけれども、科学技術の進展とか研究というものにはお金もかかるのですね。しかしそれは、やっていくことによって、途中から派生的に、本来の目的を達するためにやっている途中で、民生に役立つようなよい研究結果が得られるということもあるわけですね。それがまたよい果実となって出てくることもあります。この発言もいたしました。
したがって、こういうことを研究を進めるということは何らマイナスになることではありませんので、ですから、そういうふうな発言もいたしましたし、パウエル長官も、そういうことも踏まえてするという発言はなさっておられましたよ。
○細野委員
田中外務大臣がそういう発言をされたのはわかりました。
例えば、実際にそのミサイル防衛の仕組みというのができるかどうかの可能性、それについては当然言及されたと思うんですが、パウエル長官からの回答というのはどういうものだったのか、できるだけ具体的にお答えいただきたいと思います。
○田中国務大臣
ですから、それは具体的に、今自分たちがプロセスとしてやっている、何日で、幾らでというふうなちゃんと計算が出るというものではないけれども、そういう結果を、いい結果を得る方向に向けて努力をするというお答えでした。
○細野委員
日本の場合は、日米の関係の中で、いろいろな負担を今までもしてきております。思いやり予算もそうですし、海兵隊の訓練の問題も、お金ではありませんけれども、大きな負担であることは間違いないと思うんですね。
私は、田中眞紀子外務大臣が先ほど言われたように、何でもかんでもノーと言うのが国益だとは思っておりません。ただ、少なくともこちらが負担をするときは、それはきちっとアメリカに説明を求めて、そして、例えばこの構想でいうならば、実現可能性のないようなものに投資するようなことはあり得ないわけですよね。
そういう観点からごらんになって、そのパウエル国務長官の回答に対して、これはいけるというふうに、外務大臣は責任を持って、国民の皆さんの税金を使う価値があるというふうにお考えでしょうか。
○田中国務大臣
基本にありますのは、先ほどの委員の方にも申し上げたことですけれども、日本の憲法の範囲内で、日本は、どのように自国を守り、他国と協調していかなければならないかということを常に考えなきゃならないんですね。
そうしますと、ヨーロッパ、今現在のヨーロッパと日本とは立場が違うということはおわかりになりますよね。おわかりですよね。すなわち、日本の周りには不透明性とか不確実性もあります。そして、欧州も、今はああいうふうに言っておられる国もあるけれども、全部がそう言っているわけじゃないんです。すなわち、冷戦構造が崩壊した後、まだ、今後将来にわたって危険性が何もこの地球上にすべてなくなってしまったんだ、ユートピアになるというような保証はどこにもありません。
したがって、前の、理屈は変わりますけれども、日本の憲法やら日本の立場、核を持たないという中において、あらゆる脅威を想定して、そのときに日本がどのようにして日米同盟の中でもって協力をし、お互いに繁栄する社会を、いい社会をつくっていくかということを考えれば、こういう出費とか研究というものも御理解いただけるというふうに思います。
○細野委員
話を伺っておりまして、一定の対話はしてこられたというところは納得ができます。
ただ、中身について、日本側が理解するという意思が伝わった部分はこれを認めますけれども、きちっとそれを国民に対して説明するだけの情報を果たして外務大臣自身が得られてきたのかというところを、きょうのお話を聞いて、私は若干疑問に思います。少なくとも、これからも継続をされるわけですから、きちっと、こういうお金を出す部分、国際社会に対して責任を果たさなければならない部分に関して、話を聞き出す実務的なプロセスというのを確実に踏んでいただきたいというふうに思います。
一点だけ、ミサイル防衛に関してお伺いしたいのは、民生利用の話なんですが、田中外務大臣が国務長官との会談の中でも言及をされたというような報道がございました。先ほどもそのお話がありました。よろしいですね。技術の民生利用の話。これは、私は率直にお伺いしたいんですが、日米でこの共同研究をして、その成果というのはきちっと日本に帰属するような形のシステムになっているんでしょうか。
○田中国務大臣 システムというような言葉が今はまるほど、コンクリートに物事ができ上がっているとは思いませんけれども、ですから、これからそういうことも含めてお互いに協力をしていこうという段階でございます。
○細野委員
システムという言葉が悪いんであれば言いかえますが、少なくとも、日本側にその技術の恩恵がいくような形になっていないにもかかわらず民生利用について言及されたとしたら、それは相当お門違いのことだと思うんですよ。その確認をしっかりしてからこういう発言はされるべきだと私は思いますが、いかがでしょうか。
○田中国務大臣
日本にだけではなくて、まさしく世界の中でお互いにみんなが仲よく平和に生きていけるように、日本も十分なパートナーとしての役割分担をするという観点からいきまして、民生利用というのは、日本のためだけに、日本がお金を使ったから自分だけというような小さな了見ではなくて、世界に役立つような民生利用というような観点があってもよろしいんではないでしょうか。
○細野委員
私が懸念しますのは、ミサイル防衛というのは一つのシステムになったわけです。日本がどんなに日本のTMDだ、BMDだと言ったところで、それはミサイル防衛全体の中でのお金になるわけですよ。民生利用と言われるが、ではそれがどういう成果として使われるかということに関して、日本がどの程度の発言権を持っていて、具体的に利益を享受できるのか、ここが私は国益だと思いますよ。その議論をなしに理解をしますなんというのは、これは議論として全然成立しない話で、もう少しそこを厳密に詰めて議論をしていただかないと話にならないと私は思います。
○田中国務大臣
やってごらんになればわかりますが、四十五分ぐらいの中で、京都議定書の問題ですとかミサイル防衛でございますとか沖縄の問題、いつも皆様が大変熱心におっしゃっておられる問題、これらを、通訳を入れて先方が話され、今のこの時間と同じですよ、時計を見ておられますけれども、通訳を入れてこちらがお返事をし、こちらがお話をし、通訳を入れて向こうが話されてという中で、そんなに自分のことだけ、それは紙だけ読んでくれば済むんだったらそれでよろしいですけれども、やってごらんになったらわかります。
ただ、もちろん日本も税金を投入しておりますので、日本も含めた世界に役立つような民生であることは、一々言うまでもありません。
○細野委員
時間が限られていることはよくわかります。そして、この議題が必ずしもメーンのテーマでなかった部分もあるのかもしれません。したがいまして、メーンであれば、もう少し私は踏まえて発言していただきたかったと思いますよ。だから、この質問はちょっとおきます。
ただ、少なくとも今は研究の段階にあり、次は開発という話になるわけですね。開発という話になれば、具体的にそれはもう軍備に限定されるということになります。その段階段階で日本がどの程度この計画に参画するのかということをきちっと検討していただきたい。だらだらだらだらと結論を先延ばしするようなことは少なくとも避けていただきたいということだけ、この部分に関しては申し上げて、終わりにしたいと思います。
次に、京都議定書について質問させていただきたいというふうに思います。
まず、この議定書の、アメリカが拒絶したという問題なんですが、出発される前の金曜日に、民主党の菅直人幹事長の方からも外務委員会で質問をさせていただきました。これは、今アメリカとヨーロッパが非常に大きく対立しているテーマです。日本がどう出るんだろうと極めて世界が注目しているわけですね。
そういう中で、田中外務大臣は菅直人委員の方に対しまして、日本の影響力を今世界じゅうが見ているという発言をされています。米国に追従するのではなくて、アメリカを巻き込むことが今一番肝要なんだということもおっしゃっているんですね。実際にそういうお気持ちで交渉に挑まれて、成果はいかがだったでしょうか。
○田中国務大臣
成果成果とせっかちにおっしゃいますけれども、事実関係を、どういうような話し合いであったかということを申し上げたいと思います。
十八日の外相会談ですけれども、パウエルさんとの会議におきまして、私からは、アメリカの京都議定書に対する立場には私は共感はしませんということを申し上げてあるんです。お聞きでしょうか。共感は私はしていませんということをよく申し上げてありますので、そちら様の党の代表にもよくおっしゃっていただきたいと思います。
それで、できるだけ、あれだけ大きな、三六・八%でしたか、大きな排出量を持っているアメリカというものが、国際社会でこうした、グローバルイシューといいますか、そういう問題に取り組んでいただくようになってほしいと思いますと申し上げました。
しかし、その前の段階ですよね、ヨーロッパに、大統領、それからパウエルさんも行かれて、ヨーロッパからいろいろな意見を言われている。そういう報道があって、それは先週だったわけですね、ヨーロッパにいらっしゃったのは。そして、土曜日の夜に帰ってこられたわけです、アメリカに。そして、日曜日が一日お休みがあって、そして月曜日の朝一番でお会いしていますから、パウエルさんや大統領の頭の中に何があるかというと、前の週ヨーロッパから言われてきたことが頭にあるわけで、その段階の朝お目にかかっていますから、アメリカの中で議論はまだ始められていませんよね、時間的にどう考えましても。
そこで、私が、日本の立場として、今ヨーロッパで、あるいはその前にアメリカがおっしゃった、京都議定書すなわちこの地球温暖化対策に対するアメリカの立場というものには共感はできませんよとはっきり言っております。まずそれを御確認ください。
そして、ただし、アメリカが自国の経済成長のことを考えておられるというのは、もうはっきり言われていますし、報道もされておりますね、それもおわかりだと思います。したがって、アメリカの経済成長を滞らせることなく、これは私の発言ですけれども、CO2の削減をアメリカが達成するためにはどのような具体的な方法があるのですか、何を考えておっしゃっているのかとパウエル長官に私ははっきり言っています。
例えば、私が思うに、それは地球環境に非常にいいと言われている原子力利用。例えばですよ、原子力はいろいろ問題があると言われていますが、問題がないように今運用されているのですよ。ところが、一番のアドバンテージは、極めていいところは、地球環境に優しいというところなんです。そうなんですよ、よく勉強なさってみてください。ですから、例えば原子力利用を考えているのか、さもなければ、例えばソーラーですね、太陽のエネルギーとか熱とか、あるいは廃熱ですとか地熱ですとか風力発電とか、日本でも随分利用されていますけれども、そういうような環境に優しいエコロジカルなエネルギーを考えてCO2を減らすとおっしゃっているのですか、さもなければ、省エネ家電なんかの開発も考えているのですかと。
これは私の想像ですけれども、そういうことを考えながら、アメリカの経済を維持しながら、この京都議定書を批准しないというだけの裏づけがあるのですかと。それは、では、この次の、次までも申し上げます、次に今度、来月の十八日にドイツのボンでCOP6の会議があります、アメリカは代表を送られますねと言ったら、送ると言っています、では、それまでの間に、アメリカは、こういうことについて、今私が言ったことについてお答えが間に合いますかとまで、私はそこまで申し上げています。
○細野委員
ヨーロッパから帰ってきて、方針の検討もしていない段階で、確かに日本の外務大臣が行かれた。私考えるのですよ。そこに何も新しい材料を持ち込まず、とにかく私は理解はしますが共感をいたしませんということだけでは、それは当然前向きな答弁を引き出せるわけないと私は思うのですね。
だから、そういう具体的な何か、今回は初めからわかっていたことではあるのですけれども、何かこちらから提案をされたのでしょうか。そういうことなしに、単に向こうの見解をお聞きになったということでしょうか。
○田中国務大臣
ですから、私は、一カ月しかないボンまでの間に、アメリカが、議会やら技術的なことや、それから経済成長のことも考えながら、おできになるのでしょうかと疑問を呈したわけです。そして、アメリカは、これから、それについても、申し上げましたように月曜日の朝お会いしたわけですからね、ヨーロッパから帰ってこられて、一日日曜日があって、その朝に会ってくださったわけだから、その後何らかの手を打たれているか会議をなさっているかは存じませんけれども、そういう疑問を私は呈しました。
そして、最後に、二〇〇二年に向けて日本は議定書を発効する方向で考えておりますということを私は申しました。ただし、これについては、これはよく聞いてください、これについては、日本の小泉内閣トータルとして、通産大臣や環境庁長官や、もちろん総理大臣、それから、連立でございますので、連立の党の皆様とも意見を聞いて決めなければいけないということはしっかりと申し上げてあります。
○細野委員
私は、今回、田中外務大臣にこの部分で非常に大きな期待を寄せていました。というのは、四月五日に、大臣になられる前にワシントン・ポストに意見広告も出されています。これは、おもしろいのは、アメリカの国民に対して呼びかけているのですよ、政府にぜひ働きかけてくださいとおっしゃったわけですね。それは議員個人として田中外務大臣がされたわけですよ。今度は外務省の、外交の最大の責任者として、向こうの外交の最大の責任者に対してアプローチできるのですよ。何で個人でできたことを、きちっとその熱意を持ってできないのか。
さらに言うならば、経済成長を優先させるから批准ができないんだなんという話は、これは一国のエゴですよ。それを何とか実現するためにどういう方法がありますかということじゃなくて、それはアメリカはおかしいでしょうと言ってくるのが自立外交であって、国益というのを世界的に当然生かしていくことにつながると私は思います。
経済成長を理解する、それを優先するという発言に対して田中外務大臣が理解を示したということに関しては、私はもう大きな声で抗議したいと思います。
○田中国務大臣
あんなにお話をしたのに、もう一回、では、一から時間がかかりますけれども申し上げましょうか。
理解を示したなんて申しておりません。アメリカ側が、ライスさんも言っています、初めライスさんにお会いしたのですけれども、それから後でパウエルさんだったのですけれども、アメリカの経済成長というものを損なうことはできないと、アメリカはアメリカのことを言っているわけですよ。それは向こうですから当たり前です、国が違うのですから。こちらはこちらとして主張をしたということを申し上げているのです。
すなわち、では、あなた方は、アメリカは、日本のこの京都議定書というものについて、これを自分たちは、致命的な欠陥があるという言い方をブッシュ大統領もなさったようですね、ヨーロッパでしたか、アメリカの議会か知りませんけれども。そういう発言をなさっていることは、私は極めて残念だと申し上げておるのです。大変立派だなんて言っていないのですよ。
ですから、余り簡単に、右か左かと短絡的に決めて、右ならだめ、左なら左もだめというような質問はしないで、もう少し建設的に、静かなお心で聞いていただきたい。思い込みがない方がいいですよ。
すなわち、もう一回申しますと、それをはっきりおっしゃるのであれば、COP6に代表も送るのであれば、アメリカにとってこれから丸一カ月しかない、その間で、ではどういう方法があるのですかという論理の、理論の展開を私はしたと申し上げているのです。そして、あるならば、私が想像するに、それは原子力の利用なんでしょうか、CO2の削減をどうやってなさるのですか、要するに、省エネ家電を開発するのですか、ソーラーやら風やら地熱やらを使うつもりなんですか、それにしても一カ月の間に準備がおできになるのですか、私たちはあなた方が京都議定書に入ることを求めているのですよと。
ですけれども、それはアメリカの問題ですから、それは私は言っているのですよ、さっき、初めに言ったじゃないですか、それで、私たちは、二〇〇二年に向けて、私たちの国としての立場は決めなきゃならないのですということもはっきりメッセージとして申し上げていますし、日本のその立場について、アメリカが、いやそうしないでくれなんということも言いませんでした。それがお互いに自立した大人の外交だということを申し上げております。
○細野委員
それでは、ちょっと建設的な話をしたいと思います。(発言する者あり)ありがとうございます。(発言する者あり)いや、前向きな、私もこの点に関してはちょっと強調しておきますけれども、やはり日本がもう少し明確なメッセージを発するべきだったと思いますよ。その思いが伝わったかどうか、今の田中外務大臣の説明では私は納得はできません。そのことだけ申し上げておきたいと思います。
加えて、これから、やはり国内でこの検討が必要になるわけです。先週の党首討論でも、小泉純一郎総理大臣は、平沼経済産業大臣は職業的な発言をしている、田中眞紀子外務大臣は外務大臣になられる前に意見広告まで出されている、閣内不一致があってもいいじゃないか、最終的に一致すれば、これは閣内としては一致しているのだという話をされましたね。
私は、この閣内での議論で頑張れるのは田中眞紀子外務大臣だと思うのですよ。拍手してくださいましたけれども、やはり議員の、前に熱意を持って取り組まれてきたテーマ。七月にはボンでもある、その先も二〇〇二年という期限があります。批准へ向けて田中眞紀子外務大臣がどういう意欲で挑まれるのか、その話をお伺いしたいと思います。
○田中国務大臣
ですから、私は、アメリカの京都議定書に対する立場には共感はしない、アメリカがそう言うことは頭ではわかるけれども、共感はしていないと申し上げたのです。それは先ほども申し上げてあります。あなた様にも言っておりますよ。
ですから、それは、あとは閣内と、連立与党でございますので、私は私の意見を申し上げますし、どのように結論が出るか存じませんけれども、私は私の考え方を述べていきます。
○細野委員
抗議文を読みますと、こうした米国の行動により犠牲をこうむるのは開発途上国であり、世界の貧しい人々であり、子供たちであると。この気持ちを田中外務大臣はよくおわかりになっていると思うのですね。
もう一度伺いますけれども、政府の批准に向けて田中外務大臣は努力されますね。
○田中国務大臣
ですから、私は、民主党さんの議員さんと一緒に、このお部屋にはそのときの方はおられませんけれども、その方たちと一緒にそういうような意見広告を出しましたし、その気持ちに違いはありません。したがって、外務大臣としても、アメリカの責任者に対して、私は共感はしないと申し上げているということをもう何度か申し上げています、あなたにも。(細野委員「日本の中で」と呼ぶ)だから、日本の中でも、その方向で、通産大臣のお立場もおありになると思いますし、環境庁長官のお考えもあるでしょうし、連立の中の皆様の、それぞれの党の考えもおありになると思うので、それらの中で、私は私の意見を申し上げるということを先ほど来繰り返し言っております。
○細野委員
とにかく、この問題に関しては、田中外務大臣がそういう姿勢で閣議に挑まれるのであれば、我々民主党は全面的にこれはバックアップいたします。ぜひその実現を……(発言する者あり)たまには調子いいことも言わないと景気よくなりませんので。院の中で確実に、与党に御相談される前に、きちっと皆さんで議論されることを望みたいと思います。
時間もなくなってまいりましたので、少し焦点を絞りながら、あと一点だけ、海兵隊の問題についてお伺いしたいと思います。海兵隊の訓練移転の問題です。多分その話はたっぷりとお二人がされると思いますので、短く一点だけよろしいですか。
この問題で、パウエル長官が、負担の軽減に向かって何らかの努力をするということをおっしゃったという報道がなされています。この部分に関しても私お伺いしたいのですが、この部分はちょっときょうはおきまして、田中外務大臣からは、訓練の移転の問題に関して、具体的にグアムであるとかフィリピンに移転するということの、場所の限定までされたんでしょうか、具体的にその提案をされたんでしょうか。
○田中国務大臣
相手の立場がありますので、ここがいいなんということは私が言えませんけれども、そのことも言いながら、言葉を添えながら、海兵隊の訓練の一部移転ということについて、例えばグアムとかサイパンとかそれからフィリピンについて、例えばグアム、サイパンは、これはアメリカの自治領なんでしょうか、ですから、立場がフィリピンは違うと思いますよということも私ははっきり言っております。
それぞれの主権ありますし、国民の皆様の気持ちもありますけれども、それらを踏まえて、沖縄に一極集中するということではなくて、その訓練を、約一万七千人沖縄に海兵隊がおりますのでしょうか、そして岩国に三千ぐらいおりますでしょうか、ですから、沖縄の一極集中につきまして、ローテーション、あれは七千人ぐらいからできるということなんでしょうか、私は数字が確かではないけれども、たしか六千ぐらいが一つのコアでもってローテーションできるんではないだろうかということも発言しております。
先方は、何人かということで、パウエルさん、偉過ぎるせいか、現場を細かくは掌握なさっていないと思いますけれども、よく聞いておられました。
ですから、相手の国の主権、もう一回言いますが、ここに行きなさいなんということは言っておりませんよ、自分の国ではないのですから。少なくとも、我が日本の沖縄、我が国にあるものの訓練の一部を、訓練のローテーションですよね、それを沖縄だけではなくてほかで、いつも下地委員が言っておられるじゃないですか。ただ、それらの国の立場もありますからと私言っておりますよ、間違いなく。その中で検討していただけないものか、ぜひそれは強くお願いしたいと発言をいたしております。
○細野委員 私は、その田中外務大臣の提案に関しては、非常にこれは前向きな、しかも画期的なものだったと思います。具体的にその提案を、しかも場所を、主権に配慮しつつということでありますけれども、例示までして提案をされたその努力に、私は本当に心から感謝の意と、前向きにやっていただきたい、このことをお願いしたいと思うのです。
ただ、やはり気になりますのが、その具体的な、ではグアム、サイパン、場所は特定しないにしても、基地の移転に対して省内できちっと検討がされているのかどうか。提案された後ということですね。これからやはり具体的にアメリカのリアクションを見て次の段階に行く可能性があるわけですね。そのときの省内での検討の状況、これからの意気込みというのを、これはちょっと北米局長にお話を伺いたいのですが。
○藤崎政府参考人
お答え申し上げます。
今、御質問は、今回外務大臣が日米外相会談で言及いたしました訓練の移転の問題について、今後のフォローアップをどういうふうにしていくのかという御趣旨かと存じますが、これにつきましては、両国の防衛、外務の当局できちんとフォローしていくということにする考えでございます。
○細野委員
北米局長、外務大臣が提案されたんですよ。外務省としては当然、その意を受けて、提案をできるだけ具体化するのがあなたの仕事じゃないんですか。初めから調整するなんという話ではなくて、では、外務省としてはどういう意思を持ってやるのか。ではもう一言だけ、外務大臣本人に。(発言する者あり)
○土肥委員長
静粛に。
○細野委員
では、もう一回お願いします。では、どういう方針で外務省としてやられるのか、北米局長、もう一回お願いします。北米局長にもう一言だけいただいて、大臣、お願いします。
○藤崎政府参考人
今御質問のございました海兵隊の訓練の移転につきまして、これは、外務事務当局が、防衛庁とも協議をいたしまして、引き続きアメリカと相談をしてまいりたい、こういうふうに思っております。
○田中国務大臣
局長の声が小さかったら、私の方が大きな声が出ますので申し上げますけれども、これは、沖縄の負担の軽減、一極集中、この点にポイントがあるわけですね。それに絞り込んで、各委員から、衆議院でも参議院でもこういう意見が出ていますので、そういう観点で申し上げたわけでございまして、事務的には、あさってまた、あしたでございますか、防衛庁長官が訪米なさいます。
ですから、このことについて、これは、私が毎回申し上げているのは、日米の共同が基軸である、このことを堅持するためにも、日米安保ができ上がってからことしで五十年になるわけです、さらに、今後五十年、百年を見据えて、日本がどのような日米関係をよく、よい隣人として、よきパートナーとして構築するために、どうしてもこの沖縄の負担軽減というものは避けて通れないという表現を私はしておりますのです。
その中で、こちらが、日本から出すプロポーザルとして、今言ったような海兵隊の、一万六千、七千ある中で、訓練の一部をローテーションで、先ほど申し上げたような地域に移転をするということは考えていただきたいと、だから私たちも防衛費も負担しているし、思いやり予算もあるし、先ほどほかの委員もおっしゃいましたけれども、日本も日本の言うことを言わなきゃだめじゃないですか、それをはっきり申し上げたわけですよ。
それで、結果を申し上げます。お聞きください。
アメリカは、ああそうかで終わっていないんですよ。こちらの言ったことに対して、この問題についてはラムズフェルド国防長官におろすと言いました。
ですから、国務長官はお忙しい、私も多忙、しかし、国内でこれだけの声があって、今後いい関係、いい隣人になるためには、五十年後に、今これだけおっこっている、みんなが怒っている、みんなが苦しんでいる問題について、アメリカはできることからやってくださいと私言っているんです。ですから、これを事務的に、日本側からもそれぞれの担当から、例えば企業であれば各部長でしょう、あるいはここであれば防衛施設庁かもしれません、それらから声を出すから、こちらからボールを投げたらキャッチする人を決めてくれ、そう言ったんですよ。
そうしましたらば、ではそれをすべて国防長官ラムズフェルドに必ず伝えるとおっしゃったんですから、これは極めて前に出たというふうに私は思っておりますが、いかがでしょうか。
○細野委員
アメリカもそういう実務段階への検討に入るということですね。外務省も当然、後ろに今いらっしゃいますけれども、実務段階できちっと提案の部分についての検討をするということの意思表示というふうに受け取りたいと思います。
最後、時間もなくなってまいりましたので、一点だけお伺いをしたいと思います。
これは答弁は求めませんが、今回の会談の内容を、事前に私もいろいろ調べようと試みました。というのは、質問をしますから。なかなか情報がとれなかった。その一つの原因は、田中眞紀子外務大臣が御自身で記者会見をされて、それがわずか十五分ぐらいであった。記者たちも、なかなか情報が出ていないということをみんな言っているんですね。これと関連してなんです。ここの部分は、いろいろ時間の制約もあったでしょう。ですから、答弁は求めません。
私が少し御意見を申し上げたいのは、田中外務大臣の担当の弁護士の方から、衆参の六つの委員会に対して出されました取材規制の要望書でございます。
私は、外務大臣の責任としては、今まで確かに報道をめぐるいろいろな議論はありました、ただそれは、いろいろなところでぼろぼろぼろぼろ流れたから出た話であって、大臣が率直に直接話しかける機会はもっともっと持つべきだと思います。報道に規制をかけるのではなくて、例えば、きょうもたくさん来られていますけれども、私が思うに、これは議会の進行を妨げているとは思いません。むしろ、ワイドショーでもニュースでも、いろいろなところで国会が流れることは、私は前向きにとらえているんです。その辺、お考えはどうなんですか、この報道規制に関して。
重箱の隅をつつくようで恐縮ですけれども、一部だけちょっと読ませてください。「パパラッチ」という表現をして、そういう報道機関に対する批判が書かれている。「これらは議事の円滑な進行を妨げるのみならず、院をあたかも見せ物小屋化し、ただ面白可笑しい題材を提供する場におとしめ、ひいては院の権威を損なうものです。」私、この文言自体、これが院の権威を汚すものだと思いますよ。この要望書、撤回される気持ちはございますか。
○田中国務大臣
二つのポイントがあったと思いますので、よくお聞き届けください。
よくお聞きいただきたいと思いますけれども、このワシントンでの日米首脳会談後の記者会見につきましては、霞クラブというのが外務省にございますけれども、御案内かと思いますけれども、そこでも、今まで、この私が着任した四月二十六日以降、いろいろな先ほどの委員からのお話があったように、メディアに出ているものと実際が違う違わない、そうしたことをもとにして議論があって、マスコミ側も大変困っておられる、メディア側も。したがって、終わってから記者会見を開いてほしいという要望がメディア側からございました。それは御確認ください。
今までの大臣は、こちらにはお二方先輩がおられますけれども、多分、こういうことが終わったときにはぶら下がりでちょっとコメントをなさるとか、あるいは、その後事務方が、役所の方たちがペーパーをもとにして説明をしたというふうに聞いております。しかし……(発言する者あり)ケース・バイ・ケースだそうでございます。先輩、ありがとうございます。でございますけれども、この私のケースにつきましては、できるだけ会談が終わった後にじかに私の声を聞きたいというような御要望がマスコミからございました。
ところが、実際は飛行機の都合があって、なぜかというと、時差があることは申し上げるまでもありませんけれども、ここの時間に間に合わなければいけないという関係と、飛行機が出る時間というのが決まっておりましたので、本当にぶら下がりしかできなくて、ぶら下がりしかできないということを役所の方からメディアに言いましたら、それでは困る、ちゃんと座って我々の質問を聞くような状況、シチュエーションをつくってほしいという申し入れがありました。それを受け入れたんです。
したがって、私は、外務大臣として、説明責任は十二分に、すべてが限られた時間内で、あんな五十人もいるんですから、その中でもって飛行機の時間も見ながら、それでも、もうぎりぎりです、ぎりぎりですというメモも入りながらも、一問一答にできる限りお答えをしたんです。
ですから、説明責任は果たしたんであって、ただ役所が適当に読めばいいとか、適当かどうかわかりませんが、今の適当という言葉は削除しますが、ケース・バイ・ケースだそうですけれども、役所がつくったものを読んで書くのでいいというやり方でよろしければ、やはりそれが定着してしまうじゃないですか。そうではなくて、やはり国会議員が自分の肉声で語るということを求められたわけですから、それを私はしたわけでございまして、それが官僚不信とかそんなことでも何でもありません。
私が自分で、頭の中で記憶にあるものを、できるだけあったかいお料理をちゃんと出すようなものですよ。冷めてから違うものが出るよりも、できるだけあったかいうちに正確なものを自分の責任において説明をさせていただいたと。十分ではなかったかと思いますよ。ですけれども、最低限、最善の努力はいたしました。これが前段です。
二つ目の問題。これは大事ですから発言いたします。
二つ目の問題ですけれども、これは、この私が報道を、テレビカメラが入っていることがいけないなんということは言っておりません。ただ、人権を尊重ということを申しておりました。
なぜかと申しますと、ここだけじゃなくて、この委員会あるいはこれ以外、衆参であります。この後も沖北があったり、いろいろな委員会にも出ています。一日トータルで何時間しゃべったんでしたか、大変な時間、私が一人でお話をさせていただいている。お手洗いとか、この部屋から出たところ、そこでも目の前でああいうカメラで映されて、テレビカメラが振り向いて、けがもしそうになっているんです。一人に対して複数のマスコミが集中するということ。委員会の中でこうしているときは飛び込んできますよ、こうやってじっと、二、四、六人おられるんですから。それを越えた行動が着任以来ずっと続いていることは、けがもしかねない。
そういう意味で、個人としての人権が守られないのではないかということを顧問弁護士さんから申し上げたんでありまして、前段の、アメリカでやったことと、公務を果たしたことと、ここで個人の人権ということを言ったのとは別問題でございますので、御理解をいただきたいというふうに存じます。
○細野委員
報道規制の問題に関しては、確かにいろいろ御苦労があるのはわかります。
ただ、私、田中外務大臣、気になりますのが、このファクス、外務省の大臣官房総務課の首席事務官の梨田さんという方が発信先になっているんですよ。それで、田中眞紀子外務大臣の個人の弁護士が書かれたものなんですね。個人的な人権ということを言われるんであれば、これは私は明らかに公私混同だと思います。(発言する者あり)いや、つまんない話ではなくて、私は、外務大臣に対しては、やはりとことん公人としての姿勢を貫いていただきたいんです。そういう面から報道の規制もぜひ見ていただきたいと思うんです。
田中外務大臣の、あなたがいらっしゃることが、確かに主婦の政治への関心を引きつけているわけですよ。これをプラスの面でぜひ考えていただいて、報道規制を考えていただきたい。
開かれた外交を実現できるのは田中外務大臣であるということを申し上げて、時間が参りましたので……(田中国務大臣「ちょっと待ってください」と呼ぶ)じゃ、一言。
○田中国務大臣
報道規制なんて申しておりませんよ。事実、やっておられるじゃないですか。(細野委員「取材規制です。済みません」と呼ぶ)取材も規制していません。皆さん、ちゃんと報道なさっているじゃないですか。報道されていますよ。だから、その報道をもとにして皆さんも質問をなさることもあるんじゃないですか。
ここに来るということに関係をして、お手洗いですとか廊下ですとか、そういうことを言っております。この部屋だけじゃないんです、私が言っていますのは。ほかの、参議院でも、あらゆるときなんですよ。それがけがもする可能性もあるほど過熱しているので、その部分について、国務大臣という公人ではあっても、個人としての人間の尊厳とか人権を尊重してほしいということを申し入れたわけでございます。
○細野委員
時間が参りましたので以上で終わりますが、田中外務大臣には、国民に対して直接話しかけるという姿勢を常に持っていただきたいということだけ最後にお願いさせていただきます。
以上です。
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