7月23日

決算行政監視委員会第1分科会  

○細野分科員
 民主党の細野豪志でございます。
 こうして村井大臣に御質問させていただきますのは、この国会が始まりました直後に所信表明を伺いまして、その後、内閣委員会の方で一度質問させていただいた記憶が非常によく残っております。
 その際、私が比較的重点を置きまして質問させていただいたのが、ワールドカップの件でございました。私は、ワールドカップに対して、成功させていただきたいなという思いとともに大変懸念を持っておりまして、そういう中で、村井大臣が御答弁いただいた中で、前向きに御答弁いただいた部分、また、日本の治安が今問われているんだという問題意識を持っていらっしゃる部分、大丈夫かなと思いながらも期待をして見ておったところ、さまざまな要因があったんだと思うんですけれども、最終的には大過なく警備を終えられたということ、これは本当に心より国民の一人としてお礼を申し上げたいというふうに思います。
 警察の皆さんというのは大変な努力をされているというのは、承知をしております。問題があれば大騒ぎになるわけですけれども、問題がないと、褒めてくれる方はほとんどいないという、非常に厳しい任務として皆さんに課せられているというふうに思っておりまして、その点からして、私の方から一言そのことを冒頭に申し上げておきたいというふうに思います。
 一方で、残念ながら、きょう質問させていただきたいのは、ワールドカップの件ではございませんで、村井大臣、よく記憶されていると思いますが、去年の七月二十一日に起こりました明石市における雑踏事故の件についてでございます。
 村井大臣の前回の御答弁を伺っていましても、非常に前向きにいろいろなことをお考えだし、考えを整理されて、実際に警察という大きな組織を引っ張っていらっしゃる方だというふうに、私は個人としては非常に信頼申し上げているんですが、先日、五月十日、村井大臣が会見されました内容を拝見いたしまして、率直に言いまして、この明石市の事故に関しては、村井大臣、少し考え違いをされているんじゃないかと私は思っております。
 その辺のことについて、事実関係を確認させていただくと同時に、村井大臣の見解をぜひ少し変えていただきたい、認識をもう少し厳しく持っていただきたいというのがきょうの私の質問の趣旨でございます。
 五月十日の記者会見のメモが私のもとにございます。そこで、村井大臣はこうおっしゃっている。「催しをなさる方に一義的な責任があるということは、自己責任というものを大事にする社会で、もっと強調されなければならないことではないか」、さらには、「これを主催した明石市、そして明石市が警備を委託した警備会社、これらの責任が最も問われるべきではなかろうか、何か公の機関の責めだけが」、これは警察のことをおっしゃっているんだと思うんですが、これだけが「非常に強調されるというのは、日本人の体質を丸出しにしているのではなかろうか」というような、私から見ると、逆の意味で明確な、責任が民間にあって警察にはないんじゃないかという発言をされているようにしかこれは見えないわけでございまして、再三そのことを指摘されているんですけれども、一番この部分について責任を負っているのがだれなのかというあたりをもう一度確認しておく必要があるというふうに思っております。
 村井大臣、御専門家でございます。もちろん責任者でございますので、改めて指摘するまでもございませんが、警察法二条を見ましても、また警職法四条一項を見ましても、国民の生命財産を守るのは最終的には警察の責任であるというのは、いろいろな法律を見てもすべてきちっと書いてあるわけですね。ここの部分について、果たして今回の事件の最終的な責任がどこにあるとお考えになっているのか、まず冒頭、村井大臣に改めて見解を問いたいと思います。

○村井国務大臣
 この問題につきましては、現在、兵庫県警におきまして行いました捜査に基づき、検察の手元で、その関係者の責任のありようにつきまして御検討がなされているところでありまして、どこにその最終的な責任があるのかということを私の立場から申し上げるのは余り適当なことではない。検察の手に渡っているという話である、捜査を終えた上で検察の手に渡っている、そういう事態だという認識を申し上げたいと存じます。

○細野分科員
 事件は、確かに今、検察の手に渡って、被疑者という形で警察の方も実際にその中に名が連なっている。それは私も承知はしております。しかし、一年たちまして、今、遺族の皆さんが事実を知りたがっているというのも事実、そして、明石市からは、ことしの一月に、もう既にこういう調査報告書も出ている。村井大臣、これはよく御存じですよね。そういう中で村井大臣がこういう見解を出された、これも事実であります。ぜひ逃げないでいただきたい。そして、この問題についてこういう発言をされているわけですから、それについて質問させていただきますので、この部分については率直にお答えいただきたいというふうに思います。
 私が特に問題にしたいというふうに思っておりますのは、警察というのはあのイベントを催すことの可否を決めることができる立場にはない、もう一つ同じような見解が示されておりまして、催し事を全部警察が許可することは私はおかしいという気持ちがあるという発言をされている。
 これはもっともだと思います。いろいろなイベントが全国であります。そのすべてを警察がやるかやらないかを決めることはできないし、どういう形でやるかということすべて指導すること、これはできないと思うんです。
 しかし、今回の、去年の明石市の事件においては、この実際の事故が起こったのが公道上なんです、公共の道路の上。道路交通法を見ても、六条四項では、当該道路における危険を防止するため緊急の必要があると認めるときは警察はさまざまな措置をとることができると書いてある。どこにどういう形で道路を封鎖するか、また、夜店を出すかというようなことについても、警察に一元的に権限が与えられているんですね。
 村井大臣は、ここの部分、催し全体の話に話を展開されているけれども、この問題の本質は、公道上で起こった事件に対して、最終的な責任が警察にあるのか、それとも民間の警備会社にあるのか、そういう問題なんですよ。その部分をきちっと認識されてこの御発言をされましたか。

○村井国務大臣
 いわゆる事件が起きました歩道橋が公道というものであったことは、よく承知しております。
 しかしながら、私が申し上げたことは、あのイベント自体の主催者、そしてまたイベントを主催した明石市が警備会社に警備を第一義的に委託している、そのところにまず主たる責任があるんでしょうということを申し上げたのであって、公道上で起きたというのは、言ってみますと、そのイベントのにじみ出しの結果、公道上であのような痛ましい事件、事故が起きた。これは本当に残念なことでありますし、お亡くなりになった方、そしてまた御遺族に対しては本当にお悔やみを申し上げたいと存じますけれども、ただ、あの公道における事件が公道の上であったからすべて警察の責任だというのは、私は、大変恐縮でありますけれども、いささか論理の飛躍があるのではないかということを申し上げたいわけであります。

○細野分科員
 最後にその議論はしたいと思いますが、村井大臣、この明石市事件の全容というのを本当に御存じなのかなと。この報告書をすべてお読みになるのは、お忙しいと思いますので、読んではいらっしゃらないと思いますが、明石市がどういう調査をされたかとかいうことは把握されていますか。

○村井国務大臣
 私も自分の発言にはそれなりに責任を持っているつもりでございまして、その報告書は、全部というふうにおっしゃられるとなんでございますが、一通り読ませていただいております。

○細野分科員
 そうしますと、問題になるのは、果たしてこの公道上でどういう事件が起こったのか、今回の事件が起こった原因がどこにあるのか。それに警察、これは明石署ということになり、また兵庫県警ということになるわけですけれども、果たしてそこがどういうふうにかかわったのかという非常に重要な問題になってくるわけですね。
 法律を見ましても、公道上においては、実際に出店をするような場合、例えば夜店を出すような場合は、事前に警察にその計画を出すことになっています。実際に、今回の経緯を見ましても、明石署に対して、警備会社及び明石市の方から再三相談が行っている。どういう形で警備をしたいかということについての計画が行っている。夜店を出す部分についても相談が行っているわけですね。
 その経緯を見てみますと、私は、この部分について、警察がきちっと事前にもかかわっていて、しかも、それが原因になっているんじゃないかという思いを持っているんです。といいますのは、今回の事件の最大の原因の一つというのは、私は、事前の準備が不十分だったところにあるというふうに思っているんです。
 朝霧駅から歩道橋を渡って、そして道路におりて、そこに夜店が並んでいた、人がどんどん朝霧駅から花火を見に来て、その夜店の部分で大量の人が滞ることによりまして、人がにっちもさっちも動けなくなってしまったという経緯がございます。私は、原因の最大の部分は、夜店がそこに並んでしまったこと、それを警察がしっかりと指導できなかったところ、この部分にあると思っておりまして、その部分について少し経緯を聞いてみたいというふうに思います。
 これは政府参考人の方で結構でございますが、事前協議が主に六月の前半に行われておりますけれども、その中で、明石市の方からは、夜店の配置についてこういう提案がなされている。できれば民活用地にお店を並べたい。実際に、この報告書によると、六月八日に、民活用地でやらせてくれということを言っていっている。それに対して、明石署の方からは、市有地は、市有地というのは民活用地ですが、市有地は使わずに道路上だけに、これをそのまま読みますと、「追し込めるのが一番いいのではないか。」そういう提案がなされている。
 まず、この夜店の配置についてのやりとり、その後も何度かやりとりをされておりまして、最終的に、六月の十二日から十三日にかけて、最後まで明石市の側は、夜店をできれば民活用地も含めて使いたいということを言っているけれども、最後、あくまで公道に集約する形で明石署の方から言われて決断したという経緯がかなり細かく書いてあるんです。
 この部分についてのやりとり、警察の見解というものは、そういうものだった、この認識と同じということでよろしいんでしょうか。

○黒澤政府参考人
 出店、露店でございますけれども、いろいろな経緯がございましたようでありまして、調査委員会の報告書にも、大変詳しく資料編にも載っておるわけでございまして、この間、私どもも、その経緯についていろいろと兵庫県警の方から聞いておるわけでございます。
 確かに、六月中心に、いろいろな交渉等がなされておるわけでございますけれども、明石警察署におきまして、六月十二日でございますが、明石市の担当者から、六月七日の協議で決定した露店の出店場所について、一部露店が入り切らなかったことなどを理由といたしまして、その見直しについて相談を受けておりますが、露店の管理上の問題等から変更には至らなかった、かように承知をいたしておるところでございます。
 いろいろ経緯はあったということでございますけれども、必ずしも、関係者、すべてかくかくしかじかということで一致しておるわけではございませんけれども、いずれにしましても、露店の配置につきましては、明石警察署の担当者、主催者の担当者及び露天商の三者で協議して最終的に決まったものと承知をいたしております。

○細野分科員
 この部分はしっかり御答弁いただきたいと思うんです。この報告書にはっきりこう書いてあるんですよ。市では無理なので、民活用地では無理なので、警察の権限がある歩道橋周辺でやりなさいと担当官が答えたと書いてあるんです。警察の見解は、歩道橋付近、すなわち公道でやれということだったということでよろしいわけですね。確認させてください。

○黒澤政府参考人
 細かなやりとりにつきましては、ただいま申し上げましたように、必ずしも、関係者、一致をいたしておりませんで、詳細については承知しておりませんが、少なくとも、民活用地でやるという申し出があったようでございますが、その点については、露店の管理上の理由等から、計画どおりということで民活用地の活用はしなかった、こういうふうに承知をいたしておるところでございます。

○細野分科員
 この部分について細かい経緯を聞いてもとおっしゃるが、ここが事故が起きた本質なんですよ。
 再度確認しますが、道路交通法七十七条一項でも言っている、道路を使う場合は「警察署長の許可を受けなければならない」。最終的にどこで露店を開くか、夜店を開くかという部分についての決定の責任はどこにあるんですか。これは警察ですね。

○黒澤政府参考人
 おっしゃるとおり、道路交通法上、許可を要しまして、警察が決定をいたします。

○細野分科員
 では、再度伺いますが、今回の事故はこの部分に原因があると私は思っている。この露店の、夜店の配置というのは、警察としては適切だったというふうにお考えになるんですか。

○黒澤政府参考人
 露店の配置につきまして、先ほども申し上げましたが、明石警察署の担当者、主催者の担当者及び露天商の三者で協議を実施いたしまして、市道の歩道部分において出店することとなったということで承知をいたしておるわけでございますけれども、結果的に見まして、露店につきましては、歩道橋への観衆の集中防止や迂回路への観衆誘導等、雑踏事故防止に配慮した出店について検討することも考慮すべきであったと認識をいたしております。

○細野分科員
 今の御答弁というのは非常に重要だと思う。
 最終的に夜店の場所を決めた責任が警察にあるということ、これはよろしいわけですよね。しかも、ここの部分が適切でなかったことが事故の原因になっている。これは事実なんですよ。
 イベントを管轄し、すべてをマネージして無事故でやる、それは、いろいろな場所があるでしょう。確かにそれは無理かもしれないけれども、いろいろな問題があるかもしれないけれども、最低限、公道でそういう事故が起こらないように事前に責任を持ってやる、その義務は警察にあって、それをこれは怠ったということじゃないですか。
 私は、あげつらうつもりは決してないけれども、明らかに、警察の誤りがこの事故の原因になったと思っているんです。この部分に対して村井大臣の御見解はどうですか。

○村井国務大臣
 今、生活安全局長からは、夜店、露店の配置についてなお考慮すべき点があったという認識が述べられましたけれども、委員は、この露店を配置する公道部分のありようということが事故の一番の原因であったという御主張をなさいましたけれども、私は、恐縮でございますが、兵庫県警におきまして、この事案全体を刑事事案としまして捜査を行い、そしてその過程で、今も生活安全局長の答弁の中にもございましたが、関係者の証言等々、必ずしもその報告書に記載のことと全面的に一致しているわけではない。そういう過程の中で、さまざまの資料を整えて検察に送っているわけであります。
 そういう意味で、今御指摘の、責任の所在が、あるいはこの事案の原因がここにあったかどうかということにつきまして、私は、先ほど来申し上げておりますように、あえて私の見解を申し上げるのは、これは差し控えさせていただくのが適当だろうと申し上げているのであります。

○細野分科員
 村井大臣、私は、この報告書を全部追認しろと言っていないんですよ。今の生活安全局長の答弁はいいですねということを聞いたんです。事前協議があって、そして、そこで最終的に決める責任が警察にあって、それが適切でなかった、これは警察の責任者として、村井大臣、お認めになりますね、このことを聞いているんです。

○村井国務大臣
 その点は、生活安全局長の答弁を私も追認いたします。

○細野分科員
 時間もございませんので、先に行きたいと思います。
 さらに、私は、警察はもう一つ大きな間違いを犯したと思っている。それは警備体制でございます。
 報告書のこの部分を読みますと、全部でこの事件にかかわった警察の担当者は三百四十九人、その中で雑踏の対策にかかわった人数はわずか四十六人、さらに、その中でも雑踏の整備の現場に携わった方の数は十六人。結果的に、大混乱が起こったときに警察は対応できなかった。この配置は、警察として適切であったというふうにお考えですか。これも政府委員の方で結構ですので、お答えいただきたいと思います。

○黒澤政府参考人
 当時、暴走族等の情勢も大変厳しい状況にございまして、また、雑踏警備につきましては、兵庫県警察本部の本部長訓令でも定まっておるわけでございますけれども、一義的には自主警備が原則でございまして、また、市の、主催者の側からも、特に暴走族等、警察でないと対応できないような案件につきましても強い要望がございまして、あのような体制を組んだわけでございます。
 この体制について、結果から見ていろいろな意見があろうかとは思いますけれども、いろいろな諸般の状況の中で体制を組んだものと承知をいたしておるところでございます。

○細野分科員
 これが私的な土地であれば、私の土地であれば、それは自主的にどうぞやってくださいというのは言えるかもしれないけれども、これは公道なわけですね。警察法を見ても警職法を見ても、公道の安全、雑踏警備は警察の責任であるというふうに書いてある。それを民間に任せて、これだけの人数でやってきたこと、これは不適切でしょう。この部分について、自主的責任に任せておいていいという話になるんですか。もう一度きちっと答弁してください。

○黒澤政府参考人
 先ほど村井大臣の答弁にもございましたけれども、一般論でございますけれども、主催者は、行事等の開催によりまして雑踏等を生じさせる原因者として自主警備を実施すべきでございまして、雑踏の影響が及ぶと認められる範囲につきましては、会場内だけではなく会場外においても、また、そこが公道であるか否かを問わず、必要な事故防止対策を講じることによって雑踏事故の未然防止を図る必要があると考えております。
 そしてまた、警察でございますけれども、委員御指摘のとおり、警察法二条に定められた責務を果たすために、主催者に対しまして必要な指導を行いますとともに、必要に応じ、事前には、実査等必要な準備の上、雑踏警備計画を作成し、当日には、主催者等と連携して警察部隊の投入も含めた必要な事故防止対策を講じることによりまして、雑踏事故の未然防止を図る必要があると考えております。
 このように、場所のいかんを問わず、主催者と警察はそれぞれの立場から雑踏事故の未然防止のための責任を有するものであると認識をいたしております。したがいまして、警備業者につきましても、主催者の委託を受けて警備業務を行うものでございまして、その意味において責任を有するものと認識をいたしております。

○細野分科員
 仕事を受託した民間の事業者が一生懸命努力する必要があるのは、これは当然です。しかし、警備体制を把握して、最終的な公道の安全を確保するのは警察の仕事です。
 この部分について、そうしたら伺いますが、警備会社も含めて、今回の警備体制は最終的にこれでよしと判断した警察として適切だったというふうにお考えなんですか。この部分については村井大臣にお伺いします。

○村井国務大臣
 大変恐縮ですが、どの点をお尋ねか、もう一回。恐縮でございます。

○細野分科員
 警察と民間の警備会社も含めた全体の警備体制を最終的に決めたのは警察です。最終的にその警備計画をよしとしたのは警察です。その体制が適切であったかどうかという部分について簡潔に御答弁いただきたいということです。

○村井国務大臣
 ですから、そういうことも含めまして、雑踏警備計画等々につきまして適正を欠く点もあったということで、これは刑事案件として送致をしている。これは、送致されているのは、市側の担当関係者であり、警察の関係者であり、また、警備会社の関係者である。その間でどこに一番責任があるのかということにつきましては、私は、必ずしも警察のみが責任があるとは言い切れない、そういう意味で三者それぞれに責任があるんだろうと思っております。

○細野分科員
 ここの部分については、恐らく水かけ論になると思いますので、これ以上やりませんが、最後に、時間もなくなってきましたので、当日の対応についても私は問いたいと思うのです。
 こういう質問をさせていただいた中で、私は、最終的に警察に責任があるということを再三再四申し上げた。それは現場においても間違いなく警察に責任があるというふうに私は思っている。なぜかということを申し上げます。村井大臣、よく聞いてください。
 道交法六条四項、さっきも申し上げましたが、警察は具体的に道路における危険があるというときはあらゆる措置をすることができる。それはいろいろな規則や要領なんかにも書いてある。それに対して、警備業に携わる方というのは、警備業法八条によりますと、警備業者及び警備員は、警備業務を行うに当たっては、この法律により特別の権限を与えられているものではないと書かれている。具体的にこう書いてあるんです。そのことに「留意するとともに、他人の権利及び自由を侵害し、又は個人若しくは団体の正当な活動に干渉してはならない。」
 実際、この当日も、村井大臣、いいですか、警備会社の人は必死に努力をして人をとめようとした。いろいろ努力をされた。そういう中で、お祭りですのでビールを飲んでいる人がいて、ビールをひっかけられたり、殴られたりしたという記述もあるんですよ。警察官は、そういう人に対して、公務執行妨害もあるし、法律的な担保もあるわけだから、必要に応じて交通整理をすることもできるし、排除することもできるんです。警備会社の警備員は、責任を持つ、責任があるといったって、できないんですよ。実際、事前の準備が不十分であったとしても、この部分できちっと対応できておれば、今回の事故はもう少しましな形で結末を迎えた可能性が私はあると思う。
 この権限の違い、当日の対応について、これが果たして適切であったのか、あくまで警備員の責任ということで本当に国家公安委員長として適切な判断だというふうにお考えになるのか、この法律を踏まえて警察の当日の対応について村井大臣に見解をお伺いします。

○村井国務大臣
 私は、警察に責任がないなんとは全然言っていない。いいですか、主催者である市、それから、その委託を受けて警備に当たった警備会社、こちらの方が、まず、いつイベントをやるかというような問題から、どういう形のイベントである、そして、どういう警備をやるというようなことで計画を出してきて、そして、警察とも協調しながらやっていくという意味で、まず一番は主催者である明石市、そしてまたその委託を受けた警備会社のところでいろいろなことがなされ、そこの補完を警察がやるという立場だったんだろうと思っているということを申し上げているんです。
 そこで、もちろん警察の責任につきましては、雑踏警備計画段階において、十分な警備実施計画を策定なされていなかった、不十分な計画のままこれを承認したという疑いもある。警備実施当日においては、こういう過密状態が起きて、そして、このようなトラブルといいましょうか、大変な惨事が起きるということも考えられるのにもかかわらず、集まった人たちの例えば分断ですとか迂回ですとか、こういったことの指導につきまして適切な措置をとらなかった。そういうことにつきまして、それは刑事上の問題としてその責めを、一応捜査を終えまして検察にゆだねている。そういう段階であるから、私としては、警察の責任を別に回避しているわけではないが、しかし、警察のみが責任がある、あるいは警察に全責任があるというおっしゃられ方はいかがなものかという意味で一連の発言をしたわけであります。
 ちなみに、冒頭に大変お褒めをいただきましたワールドカップでありますけれども、これなども、非常に適切な、主催者と警察との綿密な連絡関係、連携関係があったということでありまして、そういうことがあればよかったのでありますが、明石の場合、一言だけ言わせていただくと、たしか一昨年の場合でしたら、神戸のみなとまつりですか、これと明石の花火大会、日をわざわざずらしているんですね。ところが、昨年の場合、同じ日にやっている。そういう意味でも、警察との連携をもっと密にしていただけたらよかったなという思いが、正直言いまして、あの事件の当日から私はしておりました。

○細野分科員
 時間も来ておりますので、最後に一問だけ。
 この事実を解明する際に一つのかぎになるのが、実はこの事件を警察がモニターしていたというモニターなんですね。それが明石署と兵庫県警に映し出されていて、果たしてどういう混乱があったのか、警備会社の人が何をしたのか、警察が何をしたのか、だれに落ち度があったのかということがわかるようなモニターを皆さんはしていた。それが送られていたにもかかわらず録画がされていないということで、いまだにこの事実が明らかになっていないんです。暴走族を監視するためにモニターをつけたんだということをおっしゃっているようですが、モニターを監視していていつでも対応しなきゃならないときに、撮っていないなんて、私には信じられない。
 兵庫県警、明石署の見解はそうだそうですけれども、村井大臣にぜひお願いしたい。事実を明らかにする上で、この録画は本当に存在するのかしないのか。明石の人はみんな疑問に思っている、この事件にかかわる人は。あるのかないのか、しっかり調査をしていただいて、あるなら出していただきたい。私は、ないわけないと思います。このことを最後にお約束いただきたいと思います。

○村井国務大臣
 私も、その録画につきましては、存在しない、残念ながらないんだという報告を受けておりますけれども、今、委員の御指摘でございます。十分さらに調べさせていただきます。

○細野分科員
 どうもありがとうございました。