○細野委員
私は、民主党・無所属クラブを代表して、政府提出の平成十四年度一般会計補正予算、特別会計補正予算及び政府関係機関補正予算に一括して反対する立場で討論を行います。
その理由の第一は、小泉政権が、長引く不況の回復はおろか、経済雇用状況をいよいよ悪化させ、二・五兆円もの税収不足を招いておきながら、経済失政に対する反省も謝罪もないまま、国民に負担を強要していることです。本院の審議の中でも、経済失政に対する責任や、小泉総理が掲げてきた国債発行三十兆円枠の公約の破棄について、国民に納得のいく答弁はありませんでした。
小泉総理は就任以来、平成十三年度一次補正、二次補正、そして平成十四年度本予算を編成し、国の経済運営を担ってきましたが、見てのとおり、景気は一向に上向いておりません。
今回の補正予算編成の最大の理由である税収不足は、まさに小泉総理の経済失政によるものなのであります。国民に対する約束を破棄し、国民にさらなる負担を押しつけるのであれば、まず総理の謝罪が不可欠であると私どもは考えております。
第二に、本補正予算の内容は、現下の厳しい経済雇用情勢に対応するには全く不十分であり、予算の使い方が間違っております。
野党四党は、昨年の臨時国会で、雇用失業対策、中小零細企業対策に重点を置いた補正予算を速やかに編成するよう要求しました。しかし、政府がおくればせながら出してきた補正予算の内容は、効果が期待できないばかりか、利用もされない失業対策事業にさらなる予算を配分する例が見られ、失業者や中小企業にとって十分なセーフティーネットを提供できておりません。
不良債権処理の加速でさらに失業者の増加が予想される中、緊急対策として、雇用保険財政基盤の安定化、非自発的失業者の生活基盤の確保、求職者の能力開発制度の改善等に重点を置くべきであります。また、中小企業対策については、中小企業金融円滑化のための特別信用保証の復活やセーフティーネット保証制度の拡充、ベンチャー企業、NPOの育成支援等を盛り込むべきであります。
第三に、本補正予算は、旧態依然とした公共事業の利権構造を踏襲していると言わざるを得ません。
事業の一部を都市部で実施するだけでは、中身は従来と全く変わっておりません。省庁別のシェアが維持されていることが、そのことを何よりも明確に物語っております。むだな公共事業を通じて、政府・与党がみずからの利権構造を維持するために国民の血税を流用することは、断固として許せません。
第四に、政府には、財政構造改革の姿勢が全くあらわれておりません。
本来は、公共事業入札の改善や補助金の一括交付金化、天下り解消を含めた特殊法人改革等、大胆な財政構造改革を断行することが先決であります。それなのに、政府は、効果の疑わしい事業への歳出を増加させる一方で、その直後には、健康保険三割負担への引き上げ、雇用保険の給付カットなど、国民への負担増を強要しようとしております。これでは、負担増、そして将来への不安から消費はさらに低迷し、経済状況は一層深刻化しかねません。
予算委員会において、我が党の菅直人代表が小泉総理の公約破りを指摘した際に、小泉総理はとうとう本音を漏らされました。すなわち、国民に対する約束であり、政治家の命とも言える公約を破っても、大したことはないと発言されたのであります。馬脚をあらわすとは、まさにこのことであります。靖国参拝、国債三十兆円枠、ペイオフ解禁など、次々と公約を破り続けたことは当然のことであり、これについて国民に対して責任をとるつもりがないばかりか、説明する気さえないと、小泉総理の本音があらわれたのであります。
国民は不安にさいなまれ、日々危機に直面しながら生活をしております。その中で、国民は、危機脱却の一縷の望みを小泉総理に託し、総理は、この国民の期待を背景に総理の座を射とめました。しかし、いざ総理になってみると、公約を次々と破り、経済をいよいよ悪化させました。自民党をぶっつぶすはずが、現実は国民生活をぶっつぶすことになりつつあります。この上で、今回のこの発言であります。政治家たる責任を放棄し、資格を失ったと私どもは考えております。
予算とは、政治家にとっては公約を具体化したものですが、このように国民にうそをつくことを当然と思っている方が最高責任者として編成した予算を、私どもは断じて認めることはできません。
よって、私ども民主党・無所属クラブは、補正予算三案に断固たる反対を表明して、討論を終わります。(拍手)
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