4月8日

個人情報の保護に関する特別委員会  

○細野議員
 民主党・無所属クラブ、自由党、日本共産党、社会民主党・市民連合を代表して、ただいま議題となりました個人情報保護法案並びに関連法案の趣旨を説明いたします。
 今日、情報通信技術の急速な発展に伴い、多様な個人情報の利用が飛躍的な広がりを見せております。このような時代背景を考えたとき、個人情報保護法制の必要性は、我々野党も一致して認めるところであります。しかし、政府と我々との間には、個人情報保護に対する基本的な哲学に大きな違いがあります。我々が最も懸念するのは、民間と比較して膨大な個人データを有している行政機関への情報の集中であります。国民の最大の不安もそこにあります。そのことを考えると、個人情報保護のあり方は、権力の関与を最低限にとどめるものでなければなりません。野党四党は、この哲学に基づいて、国民の個人情報を適切に保護し得る法案を提出いたします。
 以下、そのポイントを御説明いたします。
 まず、「個人情報の取得、利用、第三者に対する提供等に関し本人が関与する」という自己情報コントロール権を第一条の目的規定に定めました。この考え方は、個人情報取扱事業者の義務の部分で具体化されております。
 次に、個人情報取扱事業者に対して、センシティブ情報の特に慎重な取り扱いを義務づけました。具体的には、個人情報取扱事業者が、あらかじめ本人の同意なく、思想及び信条に関する事項、医療に関する事項、福祉に係る給付に関する事項、犯罪の経歴に関する事項、人種、民族、社会的身分、門地並びに出生地及び本籍地を取り扱うことを原則的に禁止することといたしました。
 また、個人情報保護における主務大臣の恣意的な運用を避けるために、いわゆる三条委員会である個人情報保護委員会を内閣府の外局に設置することといたしました。すなわち、個人情報の適正な取り扱いのために必要な監督、苦情の処理等の役割をこの個人情報保護委員会に与えることとしております。
 さらに、個人情報を保護する一方で、表現の自由や報道の自由を守り、国民の知る権利を担保するために、適用除外規定を設けました。政府案においても適用除外規定を設けてはおりますが、野党案では、その適用除外を活動機関に限定するのではなく、活動の目的によって規定をしております。
 一方、行政機関個人情報保護法案については、より厳しい規定を設けております。特に、個人情報の目的外利用については厳格に禁止をいたしました。例外的に、「業務の円滑な遂行に著しい支障が生じるとき」には目的外利用を認めておりますが、その際も、情報公開・個人情報保護審査会の意見を聞かなければならないことにすることにより、行政機関の個人情報の乱用を許さないこととしております。
 さらに、公務員に対する実効的な罰則規定を設けております。行政機関の職員が、その職権を乱用して、個人の秘密に属する事項が記録された文書などを収集したときには、罰則を科すことといたします。防衛庁リスト問題のケースにおいては、この規定が適用されます。また、行政機関の職員が、個人情報ファイル簿に掲載をされていない個人情報ファイルを利用したときにも、罰則を科すこととしております。より厳格な罰則を設けることによって、行政機関の個人情報の乱用を未然に予防することを目指しております。
 以上が、野党四党が共同提出いたしました法案の趣旨であります。(拍手)