2月21日

経済産業委員会  

 次に、細野豪志君。

○細野委員
 私からは、エネルギー問題、そして、コインの裏表の関係にある環境問題について主に質問したいと思いますが、その前に、甘利大臣に政治資金の問題について一つだけ。昨日、民主党の小沢代表が事務所費の中身を詳細に公開いたしました。政治家みずからが領収書を公開して国民の不信にこたえるという考え方に基づいてやったわけでありますが、それについて、甘利大臣御自身は公開するおつもりがあるかどうか、お伺いしたいと思います。

○甘利国務大臣
 私の政治資金については、すべて法律にのっとってきちんと報告をしているつもりでありますし、この公開のあり方については、党で取りまとめ中というふうに聞いております。取りまとまった方法に従って粛々と対応させていただきます。

○細野委員
 この質問は各委員会でやっておりまして、全閣僚に対して我々としては求めていくということでございますので、国民の不信にこたえる意味でも、ぜひ前向きに検討いただきたいというふうに思います。
 本題に入ります。
 今公開されている映画に「不都合な真実」という映画があります。この映画に目がとまったのは、週末に安倍総理が御自身でこの映画をごらんになったそうでございまして、それでちょっと目にとまったんですが、甘利大臣は、この映画をごらんになったでしょうか。

○甘利国務大臣
 私も興味を持っておりまして、実は、ある人からその本をいただきました。ぱらぱら見させていただきましたし、テレビでこのダイジェスト版みたいな感じで報道されているのも見ております。
 ただ、私の選挙区でシネマコンプレックスが二つあるんですが、全部サイトを調べてみましたが、上映しておりませんので、まだ見ておりません。

○細野委員
 実は私も、静岡で見ようかと思ったら静岡県内もやっていなくて、東京で見たんですが、別に、これを忠誠心の問題と考える気は全然ないんですけれども、総理が見たから大臣が見なきゃならないとは申しませんが、産業を所管される担当大臣として、ぜひごらんをいただきたいなというふうに思います。
 正直言いまして、ちょっと共和党も民主党も政治色がある部分があって、そこは若干鼻につく部分が正直あります。ただ、この映画の中で私が非常に印象に残っているのが一つあるので御紹介をしたいんですが、アル・ゴア氏がこういう主張をしているんですね。地球温暖化というのは、テロと並んで、国家としての安全保障の問題なんだということを非常に強く強調されている。ここが私、一番鮮明に記憶に残りました。
 考えてみれば、温暖化の問題に関して言うと、通常は、例えばヒューマニズムであるとか、また、コスモポリタニズムみたいな、人道的な観点からやるんだということがよく言われるんですが、我が国においても、二〇〇四年、二〇〇五年と、大量の台風が来て死者がたくさん出たり、二〇〇五年は、熱射病の患者が史上最大を迎えた。そして、ことしは、恐らく異常気象としてさらに大きな事態が起こるのではないかということが容易に予想されますね。
 そういった中で、ちょっと調べてみたんですが、百年後に一メートル海面が上昇すると、日本の国内で海面下に住む国民というのは四百十万人になるそうです、四百十万人。常にその四百十万人が命の危機にさらされるというのが、地球温暖化で、一世紀後に一メートル海面の上昇ということになるわけですね。
 ですから、大臣にぜひ御認識いただきたいのは、京都議定書の計画の達成の問題が目の前に迫っているわけですが、これは決して、要するに、国際的な約束だからとか、もしくは、日本の国際的な行儀のよさをあらわす数字とかいうことじゃなくて、我が国の安全保障の問題そのものなんだという認識を持っていただいて、取り組んでいただきたいというふうに思っておりまして、簡単で結構ですので、その件についての御決意を伺いたいと思います。

○甘利国務大臣
 一メーター水位が上がると四百……(細野委員「四百十万人」と呼ぶ)日本国民がですか。(細野委員「はい」と呼ぶ)
 私は、京都会議のときに、NGOの会議に実は参加をしまして発言もしました。そのときに何を発言したかというと、原子力の重要性の認識をしてほしいということと、みんな参加する枠組みにしてくれということを主張したというのは思い起こします。
 つまり、一部の国がどんなに頑張っても、やりたい放題やっている国があったら、その努力は水泡に帰してしまうので、緩くてもいいから全員が体力に見合った努力をする仕組みにしてほしいということを強く主張したんですが、とうとう入れられませんでした。
 私自身、エネルギーをずっと担当してきまして、地球温暖化の問題が避けて通れない。それで、エネルギー政策基本法というのを議員立法で私、つくりましたときに、地球環境とエネルギー安全保障・安定供給、これが一番大事な二つの柱です、その上に経済合理性というのがある。つまり、できるだけ安くというのは、その二つを満たしていないといけませんよという基本法の基本理念をつくりました。そのときの、地球環境に資するというのは、CO2をできるだけ少なくという意味でありまして、そういう意識はずっと持ってやっているつもりであります。

○細野委員
 これから京都議定書の後の枠組みを国際的に議論しますから、そのときには当然、アメリカはもちろんですが、中国も含めた、それこそ今回枠組みに入っていない国も入る枠組みにすべきだというのは、私も大臣と同じ意見です。
 ただ、その前に、百年後を考えたときに、今何ができるかということもこれは検討すべきだと思うんですね。その意味で、枠組みの問題を逃げるのではなくて、今まさに大臣やっていただいているとは思いますが、今、日本としてやるべきことをしっかりやるということを再度私の方から要望しておきたいと思います。
 続いて、ちょっと自主開発の問題について話を移したいと思うんですが、この委員会での所信表明の中でも、大臣は、石油の自主開発を推進するんだということをおっしゃいました。これもこの委員会で何度も出てきてはおりますけれども、このところ、日本の原油の自主開発をめぐりましては、アザデガンの問題、そしてサハリン2の問題と、いずれも逆風が吹いております。
 特に、アザデガンが極めてマイナスの影響が大きいと思うんですが、出資比率が、インペックス七五%であったのが一〇%になった。七五が一〇%ですから、自主開発という意味ではダメージが非常に大きいと思います。サハリン2についても、環境アセスメントの不備が指摘をされて、これはロシアらしからぬ理由だなと思っておったんですが、環境アセスメントを日本の企業が指摘をされて、そして、結局五〇%以上をガスプロムというロシアの会社が権限を持つことになったということですね。
 こういう自主開発をめぐる逆風について、大臣としては今どういう御所見を持っていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。

○甘利国務大臣
 アザデガンの出資比率が七五から一〇になった。これは、どうなるんですか、どうするんですかと随分記者から質問攻めに当時遭いました。
 非常に難しかったのは、いわゆる核開発の疑惑がなければどんどん後押しをして進めていけるんですが、この問題がある。それでは、完全に撤退をしたら、恐らく向こうとしては損害賠償とかいろいろあるでしょうね。糸をつなぎながら日本が国際社会の責めを負わないという、細い針の穴を通すようなことができないだろうかということを思い悩んでおりました。もちろん、これは民間がやることでありますから、私が民間に対してこうしろという指示はできないんですけれども、結果として一〇%というのは、そういうまさに針の穴を通すような作業が結果としてできたのではないかというふうに思っております。
 サハリン2につきまして、これはまさにロシアがかなりごり押しで言ってきている話でありまして、このサハリン2プロジェクトには唯一ロシア資本が入っていないというところが一番の原因だったんだろうと思います。

○細野委員
 先日も近藤委員の方が、この部分、かなり明確に、国家としてむしろ意思をきちっと持ってかかわるべきだという主張をされていました。私も全く同じ意見です。多分、甘利大臣も同じ御意見だと思います。特にアザデガンについて、核問題を考えると難しい問題があるのは私もよくわかりますが、自主開発四〇%の目標というのを考えたときに、やはり戦略の練り直しがどうしても必要だと思うんですね。
 その前提としてひとつ、きょうはエネ庁の長官にも御出席をいただいているので伺いたいんですが、このアザデガンが七五%から一〇%へ出資比率が下がりました。このことによる自主開発比率の達成目標における影響ですね。そもそも自主開発とは何なのかということにもなるわけですが、それについてはどういう考え方をエネ庁としては持っているのか、お伺いしたいと思います。

○望月政府参考人
 自主開発は、一応私どもがきちっと定義しておりますのは、我が国企業の権益下にある原油引き取り量が我が国の原油輸入量に占める割合ということであります。
 その四〇%という数字は、今、新・国家エネルギー戦略の中で二〇三〇年というあるところを切って、そこをターゲットにして頑張ろう、こういう数字でございます。
 現時点では、今一五、六%ぐらいになっているわけでございまして、例えばアザデガン、これも二〇三〇年というと、二十数年間アザデガンをとるかというとこれは別問題でございますけれども、足元で、大きなプロジェクトでございますから、影響力を見ますと、アザデガンのピーク時が二十五万バレルぐらいのお話でございます。そのうちの七五%がある種想定していたものでございますけれども、それが一割、一〇%に下がったというぐらいの大きさのものでございます。

○細野委員
 要するに、整理をして言うと、七五%から一〇%に下がったけれども、そこから持ってくる油に関しては、これは全部自主開発に入れるという考え方なわけですね。要するに、出資比率は下がったけれども、そこは権益下にあるという判断をしているということでよろしいんですか。

○望月政府参考人
 済みません、説明が不正確で。
 二十数万バレルというアザデガンのうちの、ですから、自主開発の比率にカウントするのは、掛ける七五%か、掛ける一〇%かということでございますから、六五%分は自主開発の比率が下がるということになるという計算をしております。

○細野委員
 長官、それは大丈夫ですか。ちょっと事前に聞いた説明と違いますが。七五%が一〇%に下がるということは、大体、全体の日本の輸入量の六%ぐらいというふうにアザデガンの場合言われていますから、寄与度が六%上がるはずが二%弱ぐらいに下がった、そういうことでよろしいわけですか。

○望月政府参考人
 計算の方式はそういう方式でございますので、間違いございません。

○細野委員
 わかりました。
 もう一つ確認をしたいのが、一回一〇%に落としたけれども、大臣がおっしゃったとおり、これは最低限つなぐためにやらなきゃならなかった措置で、事態が改善をすれば、またこれは出資を改善するという余地もあるんだろうというふうに思うんですが、九〇%、それこそアザデガン、イラン側が持っている状況の中で、例えば中国であるとかロシアであるとか、フランスも含めて諸外国が出資をしてくる可能性というのはどういうふうにごらんになっているんでしょうか。

○望月政府参考人
 これは、国際政治情勢の変化の中で各国のそれぞれの企業がどう判断するかという問題でございますので、予測の問題でしかございません。
 ただし、この問題、一〇%に下がった以降、かなりうわさされておりましたのは、おっしゃるように、中国であるとか、あるいは欧米のほかの国の企業で能力のあるところが入ってくるのではないかという予測をされていた向きもございますけれども、現時点では、かなり時間がたっておりますけれども、そういう動きは今のところ見られておりません。
 他方、これだけの大きな油田をイラン自身がシェアを自分で取り返して、イラン自身が開発できるかというと、ここのところもかなり困難だろうという予測も一方でございまして、今、現時点でも、そういう意味では大きな目立った進捗は余り行われていないというのが現状でございまして、なかなか、これの近々の将来の発展の絵を予測するのは、いろいろなことが言われますけれども、もちろん難しいし、逆に申し上げますと、かなりな能力のある企業が参入してこないと、再びこれが進むのは難しいのではないかというふうに見ている向きもございます。

○細野委員
 アザデガンが大体六%ぐらい見ていて、サハリン2が、原油の部分だけで、うまくとれれば大体四%ぐらいというようなことが言われていたやに聞いております。そうすると、今一五%で、それがうまく入ってくれば安定的に二五%になって、あと一五%が目標ということになっていたわけですが、その六%と四%の部分が極めて怪しくなってきた。
 大臣、二〇三〇年に四〇%ということなんですが、これは本当に達成できるのかどうか。どういうふうにお考えになっているか、そして、それに向けてどういう取り組みをしようというふうにお考えになっているのか、御答弁をいただきたいと思います。

○甘利国務大臣
 アザデガンはちょっと核開発疑惑という特殊な要因がありますが、それ以外のものに関して、政府としてどうコミットしていくんだ、どう交渉に割り込んでいくんだというような質問を大分受けました。しかし、今までの枠組みですと、純粋に民間企業がなさることで、そこに出資をしている株主としての発言ですという、靴の上から足をかくような答弁だったと思いますし、また、間接対応でしかありません。
 このたび、国が資源開発にもっとコミットしていくべきだということを私は考えておりましたが、そこで、例えば、新しい資源開発の貿易保険を設定します、三千億の枠で。保険料率を五〇パーから七五パー引き下げる。使いやすくして、そして、その保険を付保するということによって、政府は当事者として相手国との交渉にも今まで以上に直接にかむことができるわけでありますから、政府としての意思表示と、資源開発に向けての具体的な行動をよりとれるようになっていくと思います。JOGMECの付保比率を格段にふやしていくこととあわせて、資源開発に国がもっと前に出ていくということを通じて、しっかりとした権益の確保に取り組んでいきたいと思っております。

○細野委員
 ここの部分は将来の話ですし、余り具体的な話にはなりにくいので、これで終わりたいと思うんです。
 新・国家エネルギー戦略というのを全部改めて読ませていただいたんですけれども、中国やインドを含めて、エネルギーの資源獲得競争が国際的に非常に激化をしている。そういう中で、我が国はいわゆるメジャーと言われるような競争力のある企業を持ち合わせていない。
 加えて、もう一つ指摘をしなければならないのは、はっきりこのエネルギー戦略の中で指摘をしているんですが、標準的なケースで見ても、二〇三〇年にはピークオイルを迎える、要するにピークアウトするわけですよね。それから埋蔵量が減っていくだろう、生産額が減っていくだろう、産出額が減っていくだろうということが言われている中で、相当この四〇%という目標は難しいし、むしろ日本は厳しい立場に追い込まれる可能性があるというふうに私は思っています。
 もちろん、この面での最大限の努力は必要でありますけれども、要するに、安定供給は目指しつつ、原油に頼らずにどうやって我が国のエネルギーを回していくのか、その方策を探っていく道を明らかにこれから見つけていかなければならない時代に入っているという私の認識をこの件に関しては申し上げた上で、ちょっとRPS法の話に入っていきたいと思います。
 先ほども温暖化のところで、原子力について大臣はお話をされました。私も、原子力が、できれば国産で、そしてできるだけ安定的に供給されるエネルギーとしてこれをやっていかなければならないということについては異存はありません。
 ただ、その一方で、今回ちょうど目標をさらに更新するという、RPS法の実質的な中身の、改正ではないんですが、新しい先の動きが出てきている中で、この部分についての政府の方針というのは正直余り見えないなというふうに思っておるんですね。
 新・国家エネルギー戦略の中には、自然エネルギーについて、新エネについてもかなり書き方がそれぞれあるんですが、まず甘利大臣に、この新エネルギーについて、どういうスタンスで経済産業省として対応していかれるおつもりなのか、政治家としての御所見をお伺いしたいと思います。

○甘利国務大臣
 新エネはいろいろな種類がありますが、それぞれを推進していく、そして量産効果をもってできるだけコストを下げていく、あるいは技術開発を通じて効率を上げていく、このためのしっかりとした支援措置をとるということであります。
 ただし、新エネがベースロードになり得るかというと、これはそこまでの過大な期待はしない方がいい。ベースロードは電力でいえば原子力であると思いますし、一次エネルギーであれば石油とそれから天然ガスであることは、そう大きな変化はない。しかし、それを補佐するエネルギーとして新エネをできるだけ伸ばしていく、そのための先ほど申し上げたような政策投下をしていくということであろうと思っております。

○細野委員
 そこの部分は、ちょっと大臣と私は認識が違うんですね。原子力が基幹的エネルギーとこれで位置づけられている。今は、水準としては、原子力と比較をすると新エネというのははるかに低いんだけれども、これをもっと育てていって基幹エネルギー並みにやっていくという決意は、この中には書いてありません。私は、その方向を模索すべきだと思っています。
 そこで、ちょっと質問したいんですが、今回の新エネに関する総合資源エネルギー調査会の新エネルギー部会というところで、新エネも、いわゆる発電量の義務量、これが見直しをされました。資料をお配りしているので、それをごらんいただきたいんです。甘利大臣、これです。
 これは私がつくったグラフです。二〇〇三年からRPS法上の義務が導入をされて、今二〇〇七年ですから、実績は二〇〇五年までしか出ていません、棒グラフです。二〇〇六年以降、ずっとエネルギーがこれは上がっていく形になっているんですが、今回更新をされたのは二〇一一年以降、四年間更新をされました。最終的に出ている二〇一四年の目標というのが百六十億キロワットアワーで、全体の発電量に推計をすると約一・六三%になるだろうというふうに言われています。
 この一・六三%というのが果たして適正な水準なのかどうか、私はこのことに疑問を持っていまして、参考までにちょっとおつけをしたものですから、もう一枚の資料をごらんいただきたいんです。
 これは新・国家エネルギー戦略の中に出ている新エネのグラフです。注目をしていただきたいのは、この需要の部分、縦の方なんですが、離陸期二〇一〇年に向かって、加速的普及期を迎えて、二〇二〇年、そこから自律的普及に入るというグラフになっているんですね。概念図です。
 ただ、今回出てきた目標を見ると、もう一度見ていただきたいんですが、もう一つの方のグラフです。二〇一〇年から、加速的普及期どころか、今回延びた四年間というのは伸び率が鈍化しているんですね。新・国家エネルギー戦略ではこの二〇一〇年からを新エネルギーの加速的普及期というふうに言っている中で、なぜここでは鈍化しているんですか。お答えいただきたいと思います。

○甘利国務大臣
 RPS法というのは、電力に占める新エネ比率なんですね。これは、つまり、そういう意味では二次エネルギーというのでしょうか。これの表、図は、一次エネルギーの比率を言っているんじゃないでしょうか。そうしますと、自動車燃料をだんだん水素化していくとか、あるいはハイブリッドあるいはバイオ由来燃料にしていくとか等々ありますから、そこの、電力に占める新エネの比率と、一次エネルギーに占める在来型エネルギー以外の比率の取り組みの違いではないかと思うんです。

○細野委員
 確かに、二次エネルギーも含めた記述にはなっています。
 では、大臣の御判断では、一次エネルギーはRPS法に言うこれぐらいの角度でしかふえないけれども、二次エネルギーが飛躍的に伸びる結果、こうやって加速をしていく、そういう理解でよろしいんですか。

○甘利国務大臣
 電力はもともと原子力が三三、四%を占めています。私自身、CO2を全く出さないということで言うならば、地球環境を考えれば、原子力は優等生だと思うんです。それに加えて、RPS法では原子力を入れる入れないの議論はありましたけれども、結局外れました。それ以外のエネルギーですから、電力に占めるRPS法の割合というのは、まあ、そこそこ頑張っているんじゃないかと思っています。
 というのは、RPS法の電力というのは、安定化をさせていくためにこれからいろいろな作業があります。そのままダイレクトに今はほうり込んでいる状態ですから、大きい川に支流から周波数変動がある、つまり、水量変動がある支流が流れ込んでいると一緒ですから、本体の水量変動を起こさない範囲……(細野委員「ちょっと質問と違います。答え違いますので」と呼ぶ)はい。ということが大事だと私は思っていますので、これは、電気に占める新エネの比率と、一次エネルギーで電力以外の部分で取り組んでいく比率とは当然その違いがあると思います。

○細野委員
 強調しておきますが、こっちの新・国家エネルギー戦略の方は原子力が入っていません。二次エネルギーは確かに入っているんでしょうけれども、それについての記述よりは一次エネルギーについての記述の方がはるかに多いんですね。
 大臣にお伺いをしたいのは、この大ビジョンである新・国家エネルギー戦略において、加速的普及期と定義をしている二〇一〇年代において、今回改定をされたRPS法上のこの電力の目標の伸びが鈍化するということに対して、おかしくないですかということを聞いているんです。これは大臣にお答えいただきたいと思います。

○甘利国務大臣
 実現可能性の一番の上限をぎりぎり求めたものとして、私自身は評価をいたしております。

○細野委員
 大臣、では、もう一回グラフを見ていただきたいんですが、実現可能性という意味においては、二〇〇五年に実際に発電をした電気量というのは、余剰の電力が発生をしていまして、いわゆるバンキングという形で三十数億キロワット時余っています。ですから、これをそのまま二〇〇六年にやれば、それで目標はほぼ達成してしまうぐらい余っているんですね。
 私は、何もこれに全部頼れとは言いません。ただ、RPS法の議論を見ていると、実際には発電の余力もあるし、可能性があるのに、あえて目標をこれは低くしているんじゃないか、実際に発電できているんですから。二〇〇三年から二〇〇四年、二〇〇五年の、加速度的に見えてわずか三年ですが、この角度と我々が今目標として掲げているこの角度の差は、余りにこの問題について政府が消極的であるということを象徴的にあらわしているんじゃないかというふうに思います。これはどうですか。

○甘利国務大臣
 できるだけ前倒しでやってきたということもあるんではないかというふうに思っております。
 何度も申し上げますけれども、電気のエネルギーというのは質が必ず問われるわけであります。その新エネの場合だと周波数変動が極めて大きいわけでありますし、では、何でヨーロッパと日本と比べて違うんだと。ヨーロッパだと系統全体がつながっていますから、だから、母数が大きいから、要するに、変動要因をぶち込んでも全体の質が落ちないということがあるんです。これを飛躍的に、では強引に伸ばしていった場合、その周波数安定のための措置を相当大胆にやっていくということ等々、コストにはね返る点等も含めて、総合的に考えなきゃいけないということが出てくるんであろうと思います。

○細野委員
 周波数安定の問題は確かにあります。特に風力においてそういう問題が出てきているのは私も現場から聞いています。(甘利国務大臣「太陽光も」と呼ぶ)太陽光もおありであると思います。ただ、その問題も、燃料電池の開発であるとか、蓄電の能力で今克服しようとしているわけですよね。
 要するに、何度も申し上げて恐縮なんですが、私が申し上げたいのは、特にこの新エネという、今普及の初期段階にあって、需要をきちっと拡大してコストを下げるべき大事な時期なんですね。この時期に、実際の発電がこれだけ行われている中で、目標値のこの角度を下げる、伸び率を下げるという判断は、私は明らかに間違っていると思います。これは、もう水かけ論になるでしょうから、再認識をしていただいて、RPS法の中身、ぜひ省内でも検討していただきたいんです。
 一つ、せめて大臣にこれは提案したいんですが、今度エネルギー基本計画をつくりますね、今もうかなりパブリックコメントなんか求めていらっしゃるように聞いていますが。日本の場合、伸び率も非常に中途半端になっているだけではなくて、この期間の面でも、わずか二〇一四年までという八年後までしか目標が立てられていないんですね。原子力は二〇三〇年まで野心的な目標が立てられている、それをやられる。これは結構です。ただ、その一方で、この部分についてももう少し長目の目標を立てて、せめて事業者の側は長目の投資をできるような環境を整えるべきではないか、数字でそれを示すべきではないか。
 これは現実を踏まえた上で、RPS法は、これは義務量が課されますから罰則がつきます。その意味で難しい面があるのもわかります。事業者の側も限界もあると思います。ただ、国家としての目標は、この罰則を科す、義務量だけではなくて、もう少し長目にきちっと立てるべきではないかというふうに思いますが、大臣の在任中に、新エネについて長目の目標をきちっと何らかの形で立てることについて、ぜひ御答弁をいただきたいと思います。

○甘利国務大臣
 この新エネの分野は技術開発が飛躍的に進んでいるところでありますし、水素エネルギーの開発も、燃料電池等、現実味をどんどん帯びてきているわけであります。長いスパンでそういうものがどう図れるか、私は、八年先の見通し、四年ごとの見直しということだけ承知しておりますから、それから先を見通しする場合にどういう問題があるのかないのか等々、いろいろ勉強させていただきたいと思っております。

○細野委員
 お答えいただけないんですが、きちっと目標の数値を立てるということに関して、検討されるおつもりはありませんかと聞いていますので、それについてお答えをいただきたいと思います。

○甘利国務大臣
 さっきのRPS法ですが、長期エネルギー需給見通しでの二〇三〇年においての再生可能エネルギーの目標値は一〇%というふうに設定をされております。

○細野委員
 今大臣がおっしゃった再生可能エネルギーというのは水力も入れてですよね。水力を入れる数字もあってもいいと思います。ただ、それ全体でいえば、諸外国は二〇%、三〇%という数字を二〇二〇年や三〇年に向けて立てています。この新エネの部分についてももう少しきちっとした目標を立てて検討されるおつもりはありませんかということを再度聞きたいと思います。

○甘利国務大臣
 水力はこれから先飛躍的に伸びていくということはまず日本ではありません。でありますから、伸びていく部分の大部分は水力以外の新エネということに引き算でなっていきます。

○細野委員
 何か水かけ論になっていますが、新エネについて、きちっと二十年、三十年先の目標を立てるおつもりはありませんか。再度お答えをいただきたいと思います。

○甘利国務大臣
 二〇三〇年においてのシェアを書いているわけでありまして、おのずと、何度も申し上げますが、水力について、ダムをこれから先たくさんつくっていくというわけには当然いかないと思います。そうしますと、一〇%、今水力が占めている比率が四・六でありますから、将来にわたってこれが七とか八とかなっていくことはあり得ないと私は思っておりますから、当然その一〇%という目標は、新エネが伸びていく目標に結果としてなっていくと思います。

○細野委員
 ようやく若干前向きな御答弁をいただきましたので、この問題はこれぐらいで終わりたいと思います。
 質問しようと思ったんですが、時間がなくなりましたので、バイオマスについて一言だけ。
 私も不勉強で、これは余り知らなかったんですが、農水省で「バイオマス・ニッポン」というすごい冊子ができているんですね。バイオマス・ニッポンというからには、農水省としては国策としてやっているのかなと思ったら、RPS法のバイオマス発電のところについて、農水省は何ら今まで意見を言ったことはありませんみたいな話なんですよ。
 バイオマスの発電も、バイオマスのエネルギーの中には、それこそ車のエタノールのものなんかも多いので、全部発電というわけではないんですが、この面において経産省と農水省の連携は非常に悪いなというふうに私は思っています。これはぜひ取り組んでいただきたい。これはお願いです。
 農水省の方、答弁をお願いしようと思いましたが、ちょっときょうは質問をしませんので、ごめんなさい、御容赦いただきたいと思います。
 せっかく外務副大臣に来ていただいているので、残りの時間が五分になりましたので、ちょっと核問題について最後に幾つか質問して、終わりたいと思います。
 先日の新聞報道で、これは共同の発信ですが、北朝鮮問題に関する六カ国協議の合意の中で、ウランの核開発、ウラン濃縮の問題について、一たんこの合意の中に入ることが議論をされたけれども、これが取り下げられたという報道がありました。
 仮に事実だとすれば、拉致問題が取り残されているということは大問題なんですが、唯一ここでとったと言われる核問題に関しても、プルトニウムともう片方にあるウラン濃縮という大切な問題を棚上げにして合意をしているということになるわけですが、これが事実だとすれば大問題。外務省として、こういう事実があるかどうか、どういうふうに認識をされているか、お答えいただきたいと思います。

○岩屋副大臣
 その報道については私どもも承知をしておりますが、成果文書をめぐる交渉の過程についてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
 ただ、成果はどうだったかということでございますけれども、細野先生御承知のように、初期段階の措置の一環として、共同声明に言うすべての核計画の一覧表について六者の間で協議することに合意、次の段階、ネクストステップでは、すべての核計画についての完全な申告の提出等の措置を実施することに同意と。北朝鮮は同意をしておりますが、すべての核計画の完全な申告の中には、当然、北朝鮮内のすべての核に関する計画が含まれている。したがって、ウラン核開発について棚上げしているということではない、合意の対象から外したという事実はないということでございます。

○細野委員
 すべての核計画の放棄の中にはウラン濃縮を入れる、これは当然のことでありますから、これをとにかく外務省としては一貫した方針としてやっていただきたい。ここは懸念なしとは私は言いません、もう過去何度もこういう問題はあったわけでありますから。そのことを申し上げておきたいと思います。
 もう時間もなくなってきましたので、甘利大臣に、核の国際的な管理の問題についてどう考えるのか。これは、エネルギー政策上も極めて重要です。
 最近、IAEAのエルバラダイ事務局長の方からも、核管理に関する国際的な枠組みをつくろうじゃないかという議論が出てきている。そして、アメリカからは、さらに、バックエンドの部分も含めて核のそういう管理をしていこうじゃないかという話が出てきている。気になるニュースとしては、きょうの朝刊によると、日本はロシアにウランの濃縮を依頼するという話も出ています。
 この議論をするときに大事なのは、大臣、最後に一言だけお伺いしたいんですが、核の国際管理をする中で、日本は、ウラン濃縮の問題であるとか、あとは核燃サイクルの問題も含めて、要するに、そういうものを他国にお願いをする側に立つのか、それとも、日本は技術を開発して、ウラン濃縮にしてもバックエンドの問題にしても、アメリカが言うパートナーとして受け入れる側に立つのか、どちらを目指すのかという問題なんですね。
 ちょっと時間がないので舌足らずですが、甘利大臣としては、核の国際管理の問題、そして日本が果たすべき役割についてどう考えられているか、最後にお伺いしたいと思います。

○甘利国務大臣
 日本は、原子力発電の最先進国だと思います、フランスと並んで。その技術を後続国等に供与するということが一番大事だと思います。
 核燃料サイクルの中で、よその分も引き受けるのか、自分の分だけやるのかというお話だと思いますが、結論からいえば、自分の分で手いっぱいで、外まで受け入れる余力はないと思います。
 ただ、技術的なことを供与するということは大いにやるべきだと思っております。

○細野委員
 アメリカの提案は、パートナーシップの国として、日本も対象にしているわけですね。対象とした上で、パートナー国は、使用済み核燃料については受け入れて、再処理をして、送り返して供与するということも書いてあるわけです。
 大臣、この間、アメリカの大臣とも話をしてこられたようですが、恐らく、そんなに遠くない将来、日本だけがやりますというのは通用しないと思うんですね。やるなら、きちっと国際的な管理の仕組みの中で、日本が技術面だけではなくて具体的な国際的な役割を果たす。逆に、それができないのであれば、この核燃サイクルの問題については日本としては考え直す。私は、その二者択一、そんなに遠くない将来、これは選ばざるを得ない時期が来ると思うんですよ。
 ここを握れば、ロシアにそれこそウランの濃縮をお願いするというのは、ウランの問題でロシアに首根っこを押さえられる話ですから重要な問題なんですが、うまくやれば、日本が安全保障上極めて重要な地位を占めることもできる。これは重要な選択肢としてあり得ると思います。そのことを最後に指摘をして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。