○細野委員
近藤委員に引き続きまして、今回の事案を中心に質問させていただきたいと思います。
甘利大臣の指示に基づいて出てきた今回の総点検でありますが、私は、この経産省の報告書も各電力会社が出した報告書も大体読ませていただいたんですが、今回のことに関しては、私は、甘利大臣の総洗い出しを指示した決断というのは、率直にそこは非常にすばらしい御決断だったというふうに思います。平成十四年ですか、東電のあのときも含めて、今までやはりうみを出し切れなかったのをここで一たんうみを出して、原子力事業者もそうでありますし、役所も信頼を取り戻そうというこの決断に関しては、私は、非常にこれは御英断だったのではないかなというふうに思っています。
その前提で、幾つか気になることがあるので、まず、政府委員で結構ですので、確認をしたいんです。
一つは、特に今回の発電施設に関する総点検の中で、どうしてもこれは話題になり、そして、我々が危惧をするのはやはり原発に関するものなのですね。原発に関するものの中でも、やはり一番大きく報道でもされておりますし、私もこれはと思ったのは制御棒の引き抜け。これは改めて言うまでもありませんが、臨界事故という形で、普通は、発電をするときには当然臨界をさせて、それを制御棒を使って制御する。その制御するはずの制御棒が点検中とはいえ引き抜けてしまったという、そこが一番深刻に報道されているのは当然だと思います。
もう一つ、私がこのニュースを聞いた直後に思ったのは、これは深刻だとすれば、同じ沸騰水型の原発で、しかも制御棒が抜けているのが十カ所あったわけですね、昭和五十三年から。これはかなり構造的な問題ではないかという危惧を私は持ちました。
そういう観点からこの報告書を見ておりますと、実は、この十件に関しては、基本的には、電源操作のミスであるとか不手際であるとか、そういう書き方がされておって、すべて電力会社の責任ですということで書かれておるんですね。
きょう部会でも、民主党でヒアリングをいたしましたときも、電力事業者の方もそういう言い方をしているんですが、これはこういう理解で本当によろしいんですか。これは政府委員で結構ですので、お答えいただきたいと思います。
○広瀬政府参考人
お答え申し上げます。
制御棒引き抜け事象につきましては、これまで十件が電力会社から報告をされておるところでございます。それらは電力会社が試験や試運転を行っている際に起こったものでございまして、その原因につきましては、志賀原子力発電所一号機の事案を含む八件につきましては制御棒駆動水系の操作ミスによるものであり、残りの二件は電動弁の電源の操作ミスであるという報告を受けておるところでございます。
○細野委員
事前に伺ったところでは、各メーカーの側にも調査を指示して、報告書が出ていると聞いています。
では、確認ですが、今の時点では、保安院としては、基本的には、これはひとえに電力側の問題であって、メーカーは責任はない、そういうふうに解釈している、そういう理解でよろしいでしょうか。
○広瀬政府参考人
メーカーからも報告を聴取しておりまして、四月六日に受けております。
先ほど申し上げました十件の制御棒引き抜け事象の原因、また、メーカーからの報告をすべて勘案して、この制御棒引き抜け事象の原因等について現在精査を進めておるところでございます。
基本的には、制御棒駆動機構そのものに問題があったとは現在考えておりませんが、このような操作の手順がメーカーによってどのように提案され、また、電力会社がそれをどのように受けてこれを実現していったのかということにつきまして、なおこれからよく精査をしていきたいと考えております。
○細野委員
評価と対応というのを間もなく出されるということでありますから、そこまでにぜひ御検討いただきたいと私は思うんです。
なぜこのことに私がこだわるかというと、先ほどもいろいろな方から御発言がありましたけれども、日本の原子力メーカーというのは非常に期待をされていて、例えば、ロシアなんかにも今度東芝は進出するという話がありますし、中国などでもそういうビジネスチャンスをねらっている。そのときに、原子力メーカーとしての信頼性がどうなのかというところは、これは相当これから問われてくるんだろうというふうに思っているんですね。
私がもう一つこの問題でやはりこだわるのは、原子力発電所というのは、つくったら終わりで、納入をした後は電力でやってくださいという話ではなくて、私も何度も原発に足を運んでいますし、いろいろな方の話を聞いていますが、原子力発電所の中に、例えば日立さんですとか東芝さんとか三菱さんのヘルメットまで置いてあって、日常的に出入りをして運営までしているわけですね。マニュアルも恐らくメーカーの側がつくっているわけですね。
そのマニュアルをつくって一緒にやっている中で、そういうあらゆるヒューマンエラーが起こる可能性があるというのも、これもメーカーの方がもうわかっているはずなんですよね。それがわかっていて十件制御棒の落ちが、しかも沸騰水という同じ型で起こっているというのは、これは私は率直に言って、電力会社とメーカー側は、電力会社は最大の責任ですよ、最大の責任ですが、ある程度これは何らかの問題があったのではないかと私は思います。
再度申し上げますが、ソフトも含めて海外にこれから売るわけですよね。メーカーの側の責任はどこにあるのかということもきちっと明らかにして、そこは、日本の場合は、日本の電力会社はかなりきちっとやっていると私は思っていまして、他国のいろいろな原発を運営する会社の、いいかげんにやるとは申しませんが、いろいろなケースも含めて、ソフトもきちっと売るだけのノウハウを持っていますよというところが問われていると思っていまして、そこをきちっと評価した上で、この評価と対応というのを出していただきたい、メーカーの部分も含めて。
そう考えますが、経済産業大臣、御所見いかがでしょうか。
○甘利国務大臣
私、この制御棒の引き抜けの事案を全部並べて、原因の項目、どうして起きたのかというのを全部チェックしました。そうしたときに、構造上の問題ではないということは確認されています。操作上のソフトの部分、マニュアル上の問題がないかと。見ましたら、なぜそういう状態が起きるかというと、閉めちゃいけないバルブを閉めているんです。全部に共通しているんです。ということは、抜け落ちないように水圧がかかるのが、片方の水圧をとめて片方の水圧が強くかかっているものですから、だから抜け落ちるんです。
何で閉めちゃいけないのが閉まっているのと。今はそういうことはマニュアル上もないんでしょうけれども、当時、そこをちゃんと強調して、これはこのときには閉めちゃいけないとかさわるなとか、そういうマニュアルがあると思うんですが、そこの注意の仕方がきちんとできてなかったんじゃないのか。
そこで、私は、このマニュアルについても確認しろというふうに指示をしたのでありまして、ハードはしっかりしているのに、ソフト部分に手落ちというか、誤解をされるようなマニュアルの書き方だったら同じようなトラブルが起きるのでありますから、そこを含めた日本の炉メーカーとそれからオペレーションの信頼性を確保していかなきゃいけないということで、今事情を調べているところであります。
おっしゃるように、ハードの信頼性だけじゃだめですからね。ヒューマンエラーはどうして起きるのかというところもしっかりと解析をしていかなきゃいけないというふうに思っております。
○細野委員
大臣がそういう問題認識を持っていらっしゃるということでありますから、それをきちっと反映した評価が出てくるのを期待しています。率直に言って、電力会社の側は今それを言えない立場ですから、最大の責任が当然電力会社にあるわけですから、経済産業省なり保安院なりがきちっとそこを見ないと、本当の意味でトータルの意味での問題解決にならないと思いましたので、今指摘をさせていただきました。
もう一点気になるのが、なぜマニュアルが徹底をされなかったかという部分なんです。
いろいろな問題が恐らくあったんだろうと思うんですが、恐らく潜在的にあったのではないかというふうに私が予想するのが、定検のときに、もちろん電力会社は当然定検の主体なんですが、いろいろな子会社がかかわっていて、いろいろな会社の方がそれに関与するということ。
もう一つ、常に原子力の場合問題になるのは、地元に対する貢献を求められますから、地元の方々をできるだけ雇い入れて、経済的にもそれを還元しよう、そういう観点から定検をやるという問題ですね。
保安院にちょっと確認をしたいんですが、定検のやり方の中に、電力会社に責任は課すんだけれども、子会社であるとか、そういう関連の人間がさまざま入ってくることも想定をして、そういう部分の何らかの、どこかの偽装請負みたいな話とも若干似てくるんですが、きちっと事業者側の責任を確認するようなところは再度点検をされた方がいいのではないかと思うんですが、今そういう部分についてどういう配慮がなされているのか、それを教えていただけますでしょうか。
○広瀬政府参考人
お答え申し上げます。
先ほど大臣から答弁のありました平成十五年の十月に大幅な制度改善をさせていただきました。その中で、私ども、原子力事業者の安全という品質をどのように保証するか、すなわち、品質保証の体制を私どもが見る、検査をするという仕組みを導入させていただきました。
これは、それぞれの事業者のトップがどのような形で品質保証、安全という品質を確保していくのか、どのように臨んでいるのかということも含めまして、品質保証を見るということにいたしております。
この品質保証は、電力会社がまたどのようにそれぞれのメーカー等と連携をして保守作業をやっていくのかということも含まれるわけでございまして、私ども、この品質保証という観点から、原子力事業者の定期検査中の保守管理も含めた作業をよく見ていきたいというふうに考えております。
○細野委員
ここはどの程度定検の中に書けるかという問題もあるので、私もちょっとまたゆっくり見てみたいと思うんですが、子会社や地元企業を果たしてどんどん入れるのがいいのかということも含めて、私は、基本的にはもう少し事業者の側が責任を持つべきだという考えなんですが、少し検討していただきたいというお願いです。
この問題に関して最後にもう一度大臣に伺いたいんですが、今回のこの事件が非常に大きな転換点になるとすれば、過去をすべてリセットしていてこれからのことをしっかり考えられるという、過去を引きずらなくていいという意味では、ここできちっと解決をすればですよ、これは大きな意味があるんだろうというふうに思うんですね。
私は、やはりこの報告書をいろいろ見ていて、北陸電力さんなんかも分厚い報告書を出しているので、全部見たわけじゃありませんが、ざっと気になったところを見た中で、やはり非常にショッキングなのは、これだけデータ改ざんが行われていたのか、虚偽報告が行われていたのかと。事の大小はもちろんあるんですが、これだけ隠ぺい体質みたいなのがある会社に本当に原子力というのを任せられるのかと、率直に、やはりこれを丁寧に読むと疑問に思うんですよね。
かといって、やはりこれはやっていかきゃならないという現実もあり、ここで一たん過去を清算してきれいにしたのであれば、これから電力事業者としてこれをやったら、もうそれこそ、先ほど勧告の話もありましたが、原子力発電をやる資格ないですよと。それが、それこそ臨界とか制御棒抜けみたいな事象に着目をするのか、もしくはそれを報告しなかったという事後的な対応に着目するのかはわかりませんが、そこを何らかやはり線を引いて、これからはここが一線ですよというのは、先ほど近藤委員もありましたが、引いた方がいいんだろうというふうに思うんですね。
あえて、ちょっと例としては余り適切ではないかもしれないけれども申し上げると、放送法に基づいて、菅大臣が非常に放送事業者に対して厳しいことを言っていますね。あれは、私は危険性もあるなと思っていまして、正直どうかなとも思っているんですが、これから慎重にいろいろな事実関係を確認して放送事業者は放送するだろうという意味においては、恐らくそれなりに効果があるだろうと思うんですね。
いや、あえて処分をして原発をとめようということでなくて、そういうことが起こらないという意味で、もう一回、リセットをしたんだから、ここから一線を引き直す時期に来ているんじゃないかというふうに思うんですが、どのようにお考えでしょうか。
○甘利国務大臣
今回、電力各社が総点検をしたというその点検作業を見てみますと、相当な決意、ここできちんとできなかったら、電力事業の信頼性、なかんずく原子力発電の信頼性は永遠に回復できないという危機感を持ってやったと思うんです。これは、そこまでするんですかとマスコミから聞かれたほど徹底的にやりました。
また、その後少し出てきていますのは、恐らく、あっ、こういう視点でのチェックをしなかったということに気がついた電力会社が、これからもあるかもしれません、あっ、こういう視点でのチェックがうちにないな、では、これをやらなきゃと。それはそれでどんどんやってもらえればいいわけであります。
要は、恐らく現場の技術者は、こんな小さなことは、数字の違いはほとんど、ほとんどというか全く原子力安全に影響がない、だけれども、発表すると大ごとになるな、だったらということになっている部分が多いし、事実、改ざんデータのほとんどは、原子力の安全性にほとんど影響はない数字なんですね。もちろん、深刻なのもありますよ、だけれども、大多数は。だけれども、それをちゃんと開示できる体制にしないと、やがてこれが大きいことにつながっていきますよという警鐘を私は鳴らしているのであります。
それをこの大がかりな作業で、電力業界を震撼させるような作業の中でみんなが学んでいっているわけですから、これを契機に、もう隠さない文化、想定されたデータの範囲を超えちゃったデータでもちゃんと評価をする、これはどういう影響があるのかという客観評価をちゃんとする、なぜこうなったか、こういうデータ、数字が出ているのかということを検証する、影響も評価をする、そういう体制ができ上がるし、それをつくらなきゃならないと思っていますから、そこの転換点にしたいと思っていますし、なっていくであろうと確信をしております。
○細野委員
大臣、ちょっと確認ですが、まだすぐに御答弁いただけるとは思っていませんが、仮に、過去ではなくてこれからそういう隠ぺいなりデータの改ざんが深刻なものとしてあったという場合については、これは当然処分を考えられる、そういうお考えでよろしいですか。
○甘利国務大臣
今やっておりますのは、これから見つかったものでも、見つかった時点ですぐ開示をしなさいということをやっているわけであります。そういう体制をとりながら、重大案件について隠ぺいをしようとする行為があるとしたら、これは見逃せない行為だと思っております。
○細野委員
見逃せないというのは行政処分も考える、そういう趣旨でよろしいですね。はい、わかりました。
今、今回の事案について主に聞いてまいりましたが、この問題が出てきたことで、本当は違う問題なんだけれども、同じく深刻な影響を受けるのではないかというふうに懸念をされるのが、最終処分の問題ですね。
東洋町の問題は、今ちょうど大変混乱した状況にありますが、大臣、町長がおやめになって、今度二十二日に選挙だというふうに聞いていますが、いろいろ記者会見などでも盛んに発言をされているのでそれはよく承知をしておるんですが、事ここに至って、経済産業大臣としてこの問題をどういうふうに扱おうとされているか、簡潔に御答弁をまずいただきたいんです。いかがでしょうか。
○甘利国務大臣
間もなく投票が行われます。その前に私がこの点に関する評価の発言をしますと、それが恐らくひとり歩きをする事態になると思います。ですから、投票が終わった時点で、どう考えているか等々いろいろ御質問が来ると思いますが、それにお答えをしていきたいと思います。
今の時点では、私の意図を離れてその言葉がひとり歩きして、それ自身が選挙に対するいろいろな意味での影響を与えてしまうということになりかねないということを懸念しておりますので、終わってからにしたいと思います。
○細野委員
住民投票という話もあったようです、条例をつくるという話もあったようですが、今回、選挙という形になっていますから、ある種、そこが住民投票的な位置づけを持つんだろうと思うんですね。そこまで御発言をされないというスタンスは、逆に言うと、それまで新たなアクションを起こさないという御趣旨でしょうから、あと十日ほどですけれども、それは大変妥当な御判断だと思います。
その上で、今の時点では、逆に、大臣はこの問題について必ずしも前向きに御答弁いただけないというのはわかった上なんですが、私は、最終処分についてはいろいろなオプションを考えた方がいいだろうというふうに思っていまして、そのことについてちょっとエネ庁の長官に幾つか質問をしたいと思います。
まず最終処分なんですが、最終処分というのは地層の下に埋める話ですから、日本の場合には、今ガラス固化体が全部で千二百本から三百本ぐらいあるんですか、潜在的には、原発のプールの中であるとかフランス、イギリスへ行っているものも含めると、換算をすると一万九千三百本分ある、二〇二〇年には四万本に達するというので大変だということになっているんですが、まず前提として、これは、いつ最終処分場を少なくともつくらないといっぱいになってしまって回らなくなるのか、そこの事実関係としてはいかがなんでしょうか。
○望月政府参考人
回らなくなっていっぱいになることをターゲットに実は我々しているわけではございませんけれども、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律というものの中で、この最終処分に関する計画の中で定めているものがございます。
これは、具体的には、しりの方からいきますと、平成四十年代後半を目途に最終処分を開始するということをターゲットにして順番にやっていくということでございますので、そういう意味で、先生御存じの調査のプロセスを考えていきますと、そろそろできるだけ早期に調査地点を決定してスタートしていくということが前提であろうかと思っております。
○細野委員
長官、確認ですが、二〇四〇年でいっぱいになるのでどうしてもそこにやらなければならないという話ではなくて、要するに、それが閣議決定の今の日本としての目標だ、そういう理解でよろしいですか。
○望月政府参考人
もともと、ガラス固化体にしてから三十年ないし五十年はまず冷ましてから最終処分地に持っていくということでございまして、一つ念頭にございますのは、一番最初にもう既に海外で再処理されて日本に届いているものが平成七年に始まっているわけでございまして、これが三十年、五十年たつころというのが大体その時期に入りますものですから、そこから入れるものがなくて放置される状態が生ずるということは避けたい、こういうことであります。
○細野委員
要するに、最終処分できるガラス固化体が二〇四〇年あたりには新たに発生をする、初めて発生をする、そのときに中間貯蔵とか中途半端な形にするんじゃなくて最終処分したい、そういう理解ですね。
もう一つ確認をしたいのが、先ほど牧原委員の方からも核燃サイクルの話があったんですが、日本は最終処分も含めて核燃サイクルをどこまで完璧なものにするつもりがあるのか、ここも一つの論点なんですね。
ちなみに、私もちょっといろいろ最近調べて、エネ庁の方も出していただいて、例えば、一つのボトルネックは、この間ロシアへのウラン濃縮のことを大臣に質問しましたけれども、ウラン濃縮は、日本の場合、これは生のウランを持ってきた場合も再処理の場合もウランというのは出るんですが、それも含めて日本国内で濃縮できるのはわずか七%ですね。九三%は外で濃縮している。再処理もプルサーマルももちろんやりますし、高速増殖炉も、イーターもいろいろ考えているんでしょうけれども、再処理のネットワークが完成をするのは、これは相当先になりますね。
そういうことも含めて、日本は完璧な核燃サイクルを他国に全く依存せずにつくるというのは非常に難しい、私はそう思っているんですが、その辺はエネ庁としてはどういうスタンスでいらっしゃるのか、お答えいただきたいと思います。
○望月政府参考人
先ほど来の御議論にもございましたように、エネルギーの安定供給という観点から、我が国としてできるだけ自立した核燃料サイクルの実現をするということが政策目標であろうかと思っております。
したがって、核燃サイクルの中でも、濃縮、再処理それから原子力発電プラントという部分を戦略的産業分野と位置づけてやるということでございます。特に、再処理については、核燃サイクルの自主性を確実なものにするという観点から、国内で行うことを原則としているということでございます。したがって、例の原子力基本法の自主、民主、公開というところの自主ということを追求しようとすれば、できるだけ大事なポイントについては、我が国国内で自主的にできるような体制を確立するというのが大きな基本理念かと思っております。
○細野委員
もちろんそうなんですけれども、例えば、ウラン濃縮なんか物すごく大事だと思うんですよ。今ウランでイランも問題になっています、北朝鮮も問題になっていて、ウラン濃縮というのは原発にも原子力兵器にも転用できるという意味で極めて重要ですね。そこがわずか七%ですね。
これも含めて、本当に一〇〇%に近づく、そういう施策をエネ庁として持っているんでしょうか。
○望月政府参考人
ウラン濃縮につきましても、できる限り自国内における濃縮というのを目指しまして、現在、今私どもの計画の中では、国内需要の約三割程度相当についてまでは新型の遠心分離機を開発中でございまして、そこは早晩私どもの目標になっていくだろうというところでございます。
○細野委員
もう時間もなくなってきたので、最後に大臣にお伺いしたいんですが、ウラン濃縮をロシアに依存していますね、再処理をフランスとイギリスに依存しています。今これ、最終処分場を日本につくろうというので頑張っているんですが、再処理とかウラン濃縮と比較をしても、最終処分というのは相当ハードルが高いと思うんですよ。未来永劫そこにあるというイメージを普通の人間は持ちますから、非常にそこはハードルが高い。
私が強調しておきたいのは、核燃サイクルというのを考えたときに、国内でできるだけやるという努力は必要だと思います。ただその一方で、完璧にやるのはもう無理だ、これは非常に難しいということをわかった上で、私は最終処分の問題もいろいろなオプションを検討すべきだと思うんですね。
昨年オーストラリアがハワード首相のもとタスクフォースでエネルギーに関する報告書が出たのを大臣、御存じでしょうか。オーストラリアの報告書、諮問機関から報告書が出ていまして、オーストラリアも原子力をやろうとしているということが非常に大きくニュースになって、国内は環境派も含めてオーストラリアは大騒ぎになっているんですね。
ただ、私がこの報告書を読んで、実は違う部分に注目をしまして、これはおもしろいなと思ったのは、オーストラリアは、原発に取り組むと同時に、いろいろな核燃サイクルについても記述がありまして、その中で、オーストラリアにおける長期高レベル放射性廃棄物管理の方法として、国または国際的な地層処分を検討する余地がある、つまり最終処分場としていろいろな形で受け入れも可能性ありますよということを、可能性ですよ、書いてあるんですね。もう一つは、オーストラリアは、アメリカにその最終処分場を頼むことも考えられますよということも違うところに書いてあるんです。
大臣、今、東洋町でそういうことになっているので、いや、国内でやらずに海外でやりますみたいなことは言えないにしても、私が申し上げたいのは、二〇四〇年の時点からいよいよ最終処分できるガラス固化体が初めてできるんですね。二〇四〇年、もう今から三十三年後ですか、そういう国際的ないろいろな動きがそれまでも出てきます。加えて、本当に地層で処分するのがいいのかどうか、宇宙処分みたいなものもこれは夢物語ではなくて、まじめに検討された経緯がありますよね。
そういうことも含めて、国際的な枠組みの中で最終処分は考えていくべき時期が私はもう数年後にある程度来るんじゃないかというふうに思っているんですが、今の時点ではお答えしにくいと思いますが、最後に大臣の御所見を伺って、質問を終わりたいと思います。
○甘利国務大臣
よくおわかりで御質問をされているわけであります。
今、東洋町初め、それ以外の地域からもぜひ立候補地点が出てきてほしいと思っているさなかでありますから、原則的には国内で候補地が一刻も早くできるように最大の努力をしたいと思っております。
○細野委員
今の時点の御答弁ではしようがないと思いますが、ちょっとオーストラリアの報告書は御関心があると思うので、ぜひ参考までにごらんをいただきたいと思います。
以上で終わります。
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