○松下新平君
ありがとうございました。是非、その効果を私も期待したいところであります。
次に、本日は法案提出者の中で、民主党で中心になってまとめてこられた細野議員もいらっしゃいますので、ここで二、三お伺いしたいと思います。
まず、民主党が提出していた海底資源開発法案並びに排他的経済水域等における天然資源の探査及び海洋の科学的調査に関する主権的権利その他の権利の行使に関する法律という海洋権益二法案についてお伺いいたします。
この二つの法案を提出するに至った当時の問題意識と基本的な考え方をお尋ねいたします。
○衆議院議員(細野豪志君)
松下委員にお答えをいたします。
まず、この二法案を提出するに至りました基本的な問題認識でございますが、これは先ほどからそれぞれ答弁者の方からありましたとおり、海洋に関する政策というのが各省庁でばらばらで司令塔が不在であると、それを反映をして一九九六年に発効をしております国連海洋法条約というものに基づいての国内法の整備が全く進んでいない、それを解決をするためにということで法案の提出に至ったわけでございます。
具体的に申し上げると、一昨年の十月、我が党は海洋権益に関する二法案を提出をしております。その趣旨でございますが、まず一本目の海底資源開発推進法案でございますが、こちらにつきましては、海底資源の開発に関する基本計画をまず策定すべしということになっております。そして、それを実現をするために海底資源開発推進本部を、これを設置をして総合的な施策を推進をするという形になっておりまして、これはもう既に皆さんお気付きのとおり、今回、海洋基本法案にかなり反映されたのではないかというふうに考えております。
もう一本の方でございますが、私どもこれはいわゆるEEZ主権法と呼んでおりますが、これにつきましては、国連海洋法条約というのが発効をしておりまして、我が国はそれに基づいていわゆる排他的経済水域、EEZというのを設定はしておるんですが、その中で具体的にどういう権利を我が国として主張できるのかということについての国内法が存在をしておりません。国連海洋法条約によりますと、例えば、我が国の排他的経済水域において外国が資源探査をした場合、これは違法となります。また、科学的な調査につきましても、事前の通報がない場合にはこれは国連海洋法条約上は本来違法となるはずなんですが、そこに関しまして法の空白が日本の場合は存在をしておりまして、それを取り締まることができないという限界がございます。それについて具体的に書いたのが今申し上げましたEEZ主権法ということでございます。
この部分に関しましては、先ほど西村議員の方から御答弁がございましたとおり、海洋基本法の二十一条、この法案の二十一条で安全確保について書かれてはおるんですが、これをもって具体的に海保が行動できるという形になっておりませんものですから、まだ今後の課題として残ったというふうに認識をしているところでございます。
以上です。
○松下新平君
ありがとうございました。民主党の案も相当盛り込まれたということでお答えをいただきました。
事前に与党案とそれと民主党案と、それぞれ協議をされたとお伺いしておりますけれども、この合意に至った、合意形成の過程の話を少しお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(細野豪志君)
我が党がこの二法案を提出したのが二〇〇五年の十月でございます。その後、今回も改めて超党派でということで提出をしておりますが、自民党の方からも海洋構築物の安全水域の設定に関する法律案、これは公明党と協議をして出されておりまして、それが二〇〇六年の五月ということでございます。この辺りから与野党でこれを一緒にやろうという機運が出てまいりまして、昨年ほぼ一年間を掛けまして海洋基本法の研究会というのを超党派で開催をされまして、合意を目指してきたということでございます。
そして、最終的にはそれぞれの党内手続を経て、今年になりまして、まあ最終的には委員長提案ということでございましたが、実質的には三党の共同の議員提案という形でこの二法案の法案の提出に至ったということでございます。
○松下新平君
分かりました。民主党案、それぞれもう与党案よりも先に進められて準備をされたということですけれども、合意に至ってはいろいろ案を盛り込んでいただいたということでありました。
ただ、その話合いの中で、やはり民主党案が通らなかったところもあると思うんですけれども、その違い点についてお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(細野豪志君)
まず、私どもが提出をしております海底資源開発推進法案につきましては、その中身がほとんど海洋基本法案の中に反映をされたというふうに思っております。むしろ、我が党は、これ資源開発にかなり限定をした案ということで出しておったんですが、それを海洋全体、すなわち海洋の環境であるとか産業の振興であるとか国際協力の進展、さらに最も大きなものとして離島の保全、これEEZを考えると大変大事でございまして、一例を挙げますと、沖ノ鳥島が仮に日本の領土でなくなった場合には、それだけで約四十万平方キロの排他的経済水域が失われます。この四十万平方キロメートルというのは日本の領土よりも大きい面積でございまして、それぐらい離島の保全がこの排他的経済水域の確保において大事だという認識を持っておりまして、それも入ったという意味では前向きにこの法案についてはとらえております。
特に我が党案が反映をされたところといたしましては、司令塔不在のところに本部をつくって、そして担当大臣を置くというところが正に我が党が主張してきたところでございますので、それが反映をしたところを大変高く評価をしておりまして、海洋立国としての第一歩を踏み出す法案として、私どもは自信を持って提出をしております。
ただし、残った課題といたしましては、先ほど少し答弁をいたしましたが、国連海洋法に基づくいわゆる違法な調査についての措置はまだこの法案には入っておりません。具体的には、日中の間には、争いを起こさないための日中口上書というのが存在をしておるんですが、この口上書に違反をして中国側が科学的調査をしているケースが散見をされます。毎年のように散見をされます。そういったものについてこの口上書に基づいて海上保安庁が取り締まれるかというと、これは国際約束、いわゆる条約のたぐいではありませんから、それはできません。そして、国連海洋法に基づいてできるのかというと、これも先ほど御答弁申し上げましたが、これも取締りということになってまいりますので、国内法の空白があるとできないというところでございまして、そこが課題として残っておりますものですから、今後、せっかくこういうベースができましたので、できるだけ国会において幅広い議論を行って、その国内法の空白を埋める努力については併せて行っていきたいというふうに思っております。
○松下新平君
分かりました。
最後に一点お伺いいたします。それは、海上保安庁の位置付けについてであります。
船舶の安全確保や海上警備という危機管理体制など重要な役割を担う海上保安庁は、現在、国土交通省の部局ではなく、あっ、現在そうですけれども、より他の危機管理組織との連携が図られるような組織改編を行うべきではないかという声も聞かれますけれども、ここの点についていかがでしょうか。
○衆議院議員(細野豪志君)
先ほどの答弁、若干付け加えますと、日中の間に口上書が存在をいたしますので、外交上、抗議はできます。ただし、その違法なものに対しての取締りができないということでございまして、そのことを付け加えさせていただきたいと思います。
今御質問いただいた海上保安庁の問題でございますが、海上保安庁につきましては、今、国土交通省の方に存在をしておりまして、国土交通省というのは、これ言わずもがなですが、巨大な官庁でございまして、その中に危機管理の部門が海上保安庁ということで、その下に存在をしているという形になっております。
私どもとしては、この法律が通ることによりまして、海上保安庁はより危機管理について具体的な様々な対応を迫られるであろうというふうに思っております。したがいまして、警察組織との連携、そして防衛省との連携が当然のことでありますが、そのほか資源エネルギー庁、水産庁などとの連携も非常に重要であるというふうに思っておりまして、それを今の国土交通省の下にある海上保安庁でやり得るのかということについては慎重に見ていきたいというふうに思っております。
衆議院の方の決議でございますが、こういう部分がございます。「海上保安庁について、危機管理に関する関係行政機関との連携を含め組織体制の総合的な検討・充実を図ること。」ということでございます。
今般、この法律が成立をいたしますと本部ができます。その本部の下で様々な危機管理的なことについても所管をすることになるということを想定をしております。その本部の基本的な意思に基づいて海上保安庁がきちっと機能をするのか、それとも国土交通省の中の組織としてとどまるのか、その辺りをじっくり見極めた上で、私どもとしては組織の在り方について変更が必要であれば海上保安庁を危機管理部門として位置付けるということについて再度検討をしていきたいと、そんなふうに思っております。
○松下新平君
ありがとうございました。
諸外国の例も参考にしながら組織をつくられたということですけれども、やはり冒頭に申し上げましたように、縦割りの弊害がやっぱり出ておりますし、指摘もされておりますので、緊密な連携という言葉はあるんですけれども、実際組織として私は更に独立した機関として海上保安庁を位置付けるべきだという観点からお伺いをいたしました。また、今後協議してまいりたいと思っております。
どうもありがとうございました。
残りの時間で、与党側法案提出者の皆さんと政府側に質問をいたします。
まず、海上警備体制についてお伺いいたします。
尖閣諸島などの領海問題がございます。我が国領海域の警備について強化の必要性が増していると考えます。この二法案が制定された場合に、海上警備に対する期待は高まってまいりますが、海上警備体制について法案提出者が期待するものはどのようなものでありましょうか。
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