○細野委員
近藤委員に引き続きまして、GIS基本法について質問させていただきたいと思います。
このGIS基本法につきましては、私も、大変これはいいものができたなというふうに思っております。GISシステムという地理情報のシステムをきちっと運営していくということと、もう一つは、測位衛星のシステムをきちっと打ち上げて、その整合性をとっていくという、言うならば、二つの大きなシステムを統合する、そういう意味もございますので、大変私も関心を持って見てまいりました。きょうこれから採決、衆議院通過ということになろうというふうに思いますので、そのことについては大変喜んでおります。
もう一つ、私はこの問題を議論するときにしっかり踏まえておきたいと思っておりますのが、我が国においては宇宙に関する法律がほとんど存在をしないということなんですね。一部、JAXA法という法律がありまして、そこで宇宙のことをやるんですよということを書いた法律はあるんですが、宇宙そのものについてきちっと規定をした法律というのは我が国に存在をしておりません。
今回のGISシステムの法律というのは、その意味では、そこだけに焦点を当てたものではありませんが、大きな一歩を踏み出すものであるというふうに思っておりまして、特に、宇宙開発の部分について、提出者の皆さん、そして政府に対して質問していきたいというふうに思います。
まず、実はこれは通告はしていませんが、せっかく近藤委員の方から極めて本質的な質問がありましたので、平和利用についてお考えを提出者にお聞かせいただきたいと思います。
宇宙開発については、基本的に、二つの大きな制約が日本にはあります。一つは国会決議の平和利用の問題、もう一つは日米の衛星合意、三〇一条に基づく衛星合意、これは後ほど聞きます。
大きな制約の一つである平和利用の問題について、与党内でもいろいろ議論があろうかと思いますので、これはどなたか、そこはお任せをしますが、まずその点についての質問をさせていただきたいと思います。
○西村(康)委員
先ほど来議論のありますとおり、国会決議で平和利用に限られているわけでありますけれども、昨今のさまざまな世界情勢の変化等にかんがみて、宇宙利用を促進していこうということで、我々、与党内でも宇宙基本法の策定を目指して勉強を進めているところでありますし、民主党におかれましても非常に関心を持っていろいろな研究をされているというふうに伺っております。
時代に応じていろいろな考え方があるんだと思いますので、我々としては、ぜひ一歩前進をさせたいなという気持ちでおりますけれども、この法律は、今までの国会決議の範囲内、平和利用の範囲内のものでありますので、直接関係のあることではありませんけれども、ぜひ今後議論を深めて、与党内、そして民主党の皆さん方、野党の皆さん方とも議論を深めて、ぜひいい形での宇宙の利用ができるように我々としては頑張ってまいりたい、そんなふうに考えております。
○細野委員
そちらにだけ聞いておいてこっちが答えないのもなにかと思いますので、私の考え方を若干申し上げると、日本が自衛のために情報網をきちっと持って耳を大きくしておくというのは、これは防衛上必要だと思うんですね。ですから、軍事利用の中の自衛の部分はどこなのかということを探って、それに基づいて、今の国会決議というのはいいのかどうかという議論の整理は私はどこかで必要なんだろうというふうに思っております。我が党内でもその議論はそろそろ始めたいと思いますので、そのことについてはこの場をかりて申し上げておきたいというふうに思います。
宇宙に関するもう一つの大きな制約が、冒頭でも申し上げましたが、日米衛星合意でございます。
今回、二十一年に打ち上げると言われておる測位衛星、準天頂衛星は、実用衛星ではなくて実証衛星、つまり研究開発衛星ということですから、この日米の衛星合意の範囲外ということでありますが、必ず二機目、三機目、実用衛星としてしっかりと打ち上げということになると、この合意の部分が必ず問題になってくる。
答弁者の皆さんはもう釈迦に説法だと思いますが、要するに、実証衛星、実験用にやる衛星であれば国産でできるんだけれども、実用衛星になった瞬間に調達を自由化しなければならない。実質的に調達を自由化すると必ずアメリカの会社が持っていくというのが今までの日本のやり方でございまして、必ずどこかでここは制約が出てきます。
まず、答弁者に伺う前に政府に確認をしておきたいんですが、一九八九年に、アメリカのスーパー三〇一条に基づいて、我が国の衛星調達が外国の貿易慣行としてふさわしくないという話が出てきた。それに基づいて、一九九〇年に、我が国は非研究開発衛星の調達について、アクション・プログラム実行推進委員会というのをつくって、そしてこれを内外に、無差別にやるということを宣言しています。この文書が私の手元にも来ておりますが、ここで言う「非研究開発衛星の調達手続」というこの文書は、法律的にはどういう意味があるんでしょうか。
○刀禰政府参考人
お答えいたします。
ただいま御指摘のありましたものにつきましては、アクション・プログラム実行推進委員会というところの決定でございますけれども、これは閣議決定により内閣に設置された組織でございまして、全省庁の参加を得て開催されております。そのため、同委員会の決定というものは、全省庁の合意により形成された政策を対外的にお示しするという性格のものでございます。
この法的な位置づけというお話でございますけれども、閣議決定により内閣に設置されました委員会の決定というものでございます。
○細野委員
下村副長官もよく御存じだとは思うんですが、このアクション・プログラム実行推進委員会自体は確かに閣議決定されて設置をされているんですね。ただ、そこで出されたこの調達手続の文書自体は法的には全く位置づけられていないし、この手続自体も別に閣議決定されているわけではないんです。ただ、もう十七年たっているんですか、ここで合意をされたこの文書にずっと我が国は従って海外へ開放してきたというのが経緯ですね。この文書に関しては、法的な位置づけはありません。
もう一つ申し上げると、もう余り詳しく申し上げる意味はないのかなとも思うんですが、一九八九年というのは、ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われて、我が国が貿易黒字を稼ぎまくって、アメリカからいろいろたたかれた時代にできた文書ですね。この文書をつくる次の日には、ヒルズUSTR代表に対して、当時の村田特命大使の名前で、こういう合意をつくりましたから大丈夫ですよという文書までわざわざ送っているんですね。そして、それに対して、よくそういう文書をつくってくれました、日本はよくやりましたという文書が我が国に返ってきている。こういう経緯をそろそろ我々はしっかり振り返って、今何が必要かということを考えるべきだと思います。
もう一つ付言をいたしますと、一九九〇年以降、これは数字がはっきり、すべて明らかになっているわけではないんですが、私がカウントした限り、二十四機の実用衛星が打ち上げられています。一年一機から二機打ち上げられていますが、そのうち我が国が受託したのはたった一機。これは二〇〇六年、昨年初めて国産機になっていますが、この一機だけ。実質的にはすべてアメリカが二十三機は受注をしてやっています。
要するに、実証衛星というレベルの低い実験衛星については国産だけれども、レベルの高いものになってくるとすべて国際調達、すなわちアメリカに持っていかれているというのが今のところのこの衛星合意の結末なんです。
官房副長官にも後ほどお聞かせいただきたいと思いますが、まず、せっかくですから提出者に、測位衛星をこれからやっていくということもあるわけですから、この合意についてそろそろ見直す。法的には意味がありませんから、いや、この手続はもう改めますと言えばそれで終わりなんですが、外国に対して宣言をしていますから、恐らく通告はしなければならないと思います。この文書についてそろそろ見直す時期に来ていると私は思いますが、いかがでしょうか。
○新藤委員
まず、細野委員には、この地理空間情報については大変御理解いただいて、また御尽力いただいていることを仲間の一人として御礼を申し上げたいと思います。それから、今お話のありましたことは、問題意識は共有できる部分もございます。
ただ、私の理解によれば、非研究開発衛星の調達手続というのはWTOの政府調達協定にのっとってやっている、WTOの協定がベースになっているというふうに私は理解をしております。ですから、それにのっとって、透明、公開、無差別を原則とした手続を行うんだということにおいては、日米の文書以前にWTOの政府調達協定があるんじゃないか、私はそういう理解で、また政府としては、ここを原則として今後も調達をしていかなければいけないというのが基本だというふうに思っております。
一方で、やはり国産衛星事業の国際競争力の確保、向上、これはとても大事なことだと思いますし、それからもう一つ我々が考えなければいけないのは、このWTOの協定の中でも、国の安全保障にかかわるものは適用除外となっている、こういうルールがあるわけです。
ですから、いろいろなものを考えながら私どもはこの問題に取り組んでいかなきゃいけないんじゃないか、こういうふうに思っています。
○細野委員
新藤議員は御専門でもあるので、これはもう改めて申し上げるまでもないと思うんですけれども、今新藤委員が引用された政府調達協定についても、安全保障上の目的の場合には国産でいいですよと書いてあるんですね。各国はこれを最大限に活用していまして、実用衛星はほぼ例外なく国産にしています。
要するに、衛星の分野というのは、測位衛星もそうですし通信衛星も情報通信衛星もそうなんですが、これが軍事でこれが非軍事ですなんてはっきり分けられないわけです。そこを全体をとらえて、衛星は国産でほとんど調達しているんですよ。ですから、これに基づいてやっているのではなくて、協定の上にわざわざこの調達の手続の文書をつくっているからやっているんです。そこは認識をぜひ改めていただいた方がいいと思います。
その上で、十分趣旨は御理解をいただいていると思いますのでこれ以上聞きませんが、官房副長官に、これから測位衛星をどんどんやっていくわけです。副長官はこういう、それこそ国益にかかわることについて極めて強い御関心と御決意を持っていらっしゃる方だと信ずるものですが、そろそろきちっとこれを見直してやっていくのはどうか。
アメリカの一つのシグナルでもあるんじゃないかと実は思っているんですよ。数年前であれば、恐らく、GISのシステムはいいとしても、測位衛星を日本が打ち上げるということに関しては、GPSがあるからいいじゃないかとアメリカは言ったのではないか。ここへ来て日本でもどんどんやれと言ってきているのは、やはり一つのシグナルではないかというふうに思っていまして、そろそろ政府としてこの見直しにぜひ取り組んでいただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○下村内閣官房副長官
お答えいたします。
認識については共有する部分がございます。
ちょっと事実関係の、経緯だけ確認の意味でもう一度整理して申し上げたいと思いますが、非研究開発衛星の調達手続は、御指摘のように、一九八九年、米国がスーパー三〇一条に基づき優先外国貿易慣行に指定したことを一つの契機として、日米間で行われた協議も踏まえて、一九九〇年、第十四回アクション・プログラム実行推進委員会において、我が国の自主的措置として決定をいたしたものでございまして、先ほど委員が御指摘のとおりでございます。そのことをもって我が国が書簡を米国に通報したものでございまして、これは、交換書簡、一方的な我が国からの通報でありまして、特に国際的な約束ということではございません。
一方、この手続におきまして、非研究開発衛星を調達するための透明、公開、無差別を原則とした競争的手続を定めておりますけれども、政府としては、これまでもこの手続にのっとって非研究開発衛星の調達を行ってきておりますので、引き続きこれらの原則にのっとった調達を行うということが現在においては適切であるというふうに考えております。
○細野委員
官房副長官のその御答弁を聞くとがっかりしちゃうんですが、では、ちょっとさらに聞きます。
これも通告してあるので副長官にお答えをいただけると思うんですが、では、この測位衛星、準天頂衛星と言われる二機目以降の衛星も、これも実験衛星、研究開発衛星ということで打ち上げるんですか。
○下村内閣官房副長官
御指摘のように、一機目については、内閣の測位・地理情報システム等推進会議で取りまとめて、準天頂衛星システム計画の推進の基本計画において、技術実証、利用実証の結果を評価した上で、基本的に官民が協力をして追加二機の準天頂衛星を打ち上げる、第二段階のシステム実証段階に移行するということでございまして、二機目以降の準天頂衛星、必ずしも実用衛星と呼べるものではないというふうに考えております。
○細野委員
副長官、ぜひ御認識いただきたいんですが、そうやって日本はごまかしごまかしやってきたわけです、実用衛星に該当するようなものもJAXAが打ち上げる研究開発衛星として。私はJAXAという組織自体にも若干疑問を持っているんです。文科省の下にある独立行政法人ですから、そこで取り仕切って、まあ、これは実用衛星にするといろいろ問題が出てくるので、研究開発衛星と位置づけるということで、だましだましやってきたんですね。その手法は、そろそろ私は限界に来ているというふうに思っています。
先ほど近藤委員の質問でも民間を参加させてという話がありましたね。民間を参加させれば、利用の面の参加だけではなくて打ち上げに参加させれば、おのずとまた実用の部分というのはふえてくるわけですよね。そのときに、二機目もそういう研究開発衛星でやり続けて、唯々諾々とこの手続に従うんですというのは、少しやはり政府としては、せっかくこれだけ大構えなことをやっているのに、私はもったいないなというふうに思います。
政府と比較すると自由な立場にあるのが提出者の皆さんだと思いますので、どうでしょうか、二機目、三機目に合わせてこの衛星合意についても見直すことを与党の側としてぜひ御検討いただく、それぐらいぜひ答えていただきたいと思うんですが、これは、では西村提出者にぜひお願いします。
○西村(康)委員
非常に思いは共通の部分が本当に多いのでありますけれども、御案内のとおり、安全保障にかかわるもの、あるいは研究開発にかかわるものは抜けてありますから、現実問題、衛星を飛ばす際に、我々、そういう解釈をして理解を対外的にも求めていくということは可能だと思います。
今回も実証という形で三機飛ばす格好になると思いますけれども、当面そのような形で進めていくということになりますので、少し、WTOのルールの範囲内で何ができるのか、どこまでできるのかを含めて、そしてまた国際競争力をいかにこの日本の衛星ビジネスでつけていくのかということも真剣に考えながら、幅広い視点でさまざまな事柄について議論を進めて深めていくということが大事だと思いますので、民主党の細野委員の御意見もしっかり踏まえて、これからいろいろな形での宇宙の利用のあり方についてしっかりと勉強をしてまいりたいと思います。
○細野委員
だんだん二機目、三機目に向かって技術も上がってくるんでしょうし、ただその一方で、日本の場合は、地理情報と言っているからには、これはやはり軍事とかかわるんですとはなかなか言いにくいですよね。情報収集衛星は軍事で一応縛っているんですが、あれもかなり際どい線で、まあ一応安全保障に関係ありますからということでやっているわけですよね。ここは、要するに二つの制約がある中で辛うじてそこをやっているというのが今までのやり方ですから、そろそろやり方自体を考えるべき時期に来ていると私は思っています。
もう一点お伺いをしたいのが国際的な協力なんですが、私もちょっといろいろ選択肢を考えました。近藤委員が指摘をされたように、ガリレオに参加をしてリスクヘッジをすることも必要かもしれない。中国の衛星破壊の問題なんかもありますから、GIS自体もある部分で脆弱性を持っているかもしれないので、自己完結できるような六機体制、七機体制も考えるべきではないか。いろいろ考えましたが、さはさりながら、我が国の今の予算の制約を考えると、そんな簡単なものではない。ですから、三機体制である程度きちっと回していくことを先行すべきではないか、今の時点では私はそう考えています。
その上でお伺いをしたいんですが、この準天頂衛星は8の字形で上を回るわけですが、ちょうど南半球のオーストラリアの上を通るわけですよね。時を同じくして、オーストラリアとは安全保障についての協力関係も結んでいるわけですし、我が国の重要な資源もエネルギーも依存をしているパートナーでもあるわけで、オーストラリアと協力体制を結んでいくということに関しては比較的制約は少ないのではないかというふうに思っております。
政府としてその問題についてどのようにお考えになっているか、これは官房副長官にお伺いします。
○下村内閣官房副長
御指摘のとおりでございまして、準天頂衛星システムは米国GPSの補完、補強を行うために、そのような形をとることによってオーストラリアの上空を通過するということでございまして、これからオーストラリアなどのアジア、オセアニア地域における国際協力というのは大変重要でございます。
そういう意味で、今後、オーストラリア等との間で衛星測位の利用面などの協力について検討を進める必要があるというふうに承知しております。
○細野委員
この問題は政治的ないろいろな交渉にもかかわりますので、提出者にもお伺いをしたいと思います。
○西村(康)委員
御案内のとおり、オーストラリアとの関係は非常にいい関係で進んでおります。ハワード首相が来られたときも、安倍首相との間で、安全保障も含めて、幅広い経済関係の中で両国間の関係を強化していこうということで合意をしておりますし、FTAの交渉なんかも進んでおります。
そういう観点から、オーストラリアとは宇宙利用の面でも一緒にやれる分野があるのではないかというふうに思いますし、特にこの準天頂衛星は、御指摘のとおりオーストラリアの上を通りますので、オーストラリア側でこの電波を受けて利用してもらうことも可能でありますから、そういった面で、一緒になってこの準天頂衛星のことも、共通の形で何かできることはないかということは検討に値するというふうに思います。
○細野委員
この点は双方から非常に前向きな御答弁をいただきましたので、ぜひ期待をしたいと思います。
続いて、GISのシステムの個人情報のあり方について一問だけ質問させていただきたいと思います。
ガイドラインをつくって個人情報をやるということなんですが、私が一番心配していますのは、やはりデータマッチングの問題。これは、相当のシステムがこれからこのGISシステムに積み重なっていくでしょうし、そのことによって飛躍的に情報マッチングというのが進むんだろうというふうに思うんですね。個人情報というのは、本当に、一つの情報であればさして価値はないんです。それが積み重なることによって、さまざまな個人を識別しやすくなると同時に、識別されたときに、それらの情報が総合されると相当個人のプライバシーが暴かれるというところに問題があるわけですよね。
そこで、平成十五年の四月十七日に出ているガイドラインを見たんですが、これでは非常に心もとない。個人情報の保護について書いてあるんですが、「特定の個人を識別することができるようになる情報もあるので注意を要する。」と書いてあるだけで、具体的に何をするとは全く書いてないわけですよね。これは、ガイドラインをつくるときにやはりデータマッチングに注意をして、新しいデータが入ったときには、それによって個人情報がそれこそ流出する懸念はないのか、流出した場合にそれが個人を識別される可能性はないのかということについてはかなりきちっと検証する。検証することがきちっとできれば、逆に利用もできるわけですから、そこはぜひ踏まえていただきたいというふうに思うんですが、ではこれは、まず官房副長官からお答えをいただきたいと思います。
○下村内閣官房副長官
議員御指摘のように、既存のガイドラインについては不十分な面があると思います。
国、地方公共団体が地理空間情報を利用、提供するに当たりまして、具体的に、御指摘のように、GIS上で情報を重ね合わせて照合することにより間接的に個人を識別できる場合を含め、どういった範囲の地理空間情報が個人情報に該当するのか、また、個人情報に該当する地理空間情報については個人情報保護法制に照らして実務上どのような加工処理や情報制限などの措置が必要となるのか、このようなことについて、情報の種類や個々の場面に応じた取り扱いに関する具体的な判断指針が必要と考えられます。
こうした観点から、地理空間情報の活用に関しての新たな個人情報の取り扱いに関するガイドライン、この策定を行っていきたいと考えます。
○細野委員
さっきの方の質問でも、平井さんの方にも同じ御答弁をされているので、さらに、要するにデータマッチングの問題について対応できるようなガイドラインをつくってくださいという質問をしたんです。わかりました。やられる、ガイドラインをつくるということはわかりましたので。
では、提出者に聞きます。
この問題についての対応を提出者としてはどういうふうにお考えになっているでしょうか。
○泉委員
この法案、昨年から与党の方でずっと議論が進んできた法案ですが、我々民主党も、今回共同提案をさせていただくに当たりまして、特に個人情報の保護というところには重きを置いてこの法案を見させていただきました。
委員御指摘のとおり、先ほど平成十五年の四月十七日のガイドラインというのがありましたが、実は、個人情報保護法が、その次の月、五月に成立をしているということもありまして、この時点では、個人情報保護法の観点からは、実は余りガイドラインというのは作成されていないという問題点がございました。
例えば、このガイドラインでいうと、「情報の提供に関するガイドライン」ということで、そもそも情報の保護に関するガイドラインということになっておりません。あるいは「提供に際し留意すべき点」という書き方になっておりますが、やはりそれでは弱いというふうに思っておりまして、こういった観点を個別具体的に、情報の重ね合わせによる、どのような実例が挙がってくるのかということも一つ一つ確認をしてガイドラインをつくっていきたいと思います。
時期については、我々提案者の方としては、やはり成立後早急にということを政府の方には要請をしていきたいというふうに思います。
○細野委員
官房副長官、今のが私の懸念なんですよね。ガイドラインをつくるのは政府ですから、個人情報保護法ができている中で、利用するたびにどういう制約があるのかということについて、ぜひ早急に御検討いただきたいというふうに思います。私もそこは注視をしていきたいというふうに思っています。
もう時間もなくなってきましたので、最後、ちょっとデブリの問題について、少しこの法案とは離れますが、質問させていただきたいと思います。
資料を配っていますので、ちょっとそれをごらんいただけますでしょうか。二つ資料をつけさせていただいているんですが、グラフの方をごらんいただけますか。これが宇宙のデブリの数です。一番上が、登録された物体ということですから、全体の数ですね。真ん中が落ちたもの、差し引くと、一番下、軌道上の物体が一番下のものです。
よく見ていただくと、一番最後のところでグラフが高騰しているのがわかると思うんですが、これは何かおわかりでしょうか、上がっているのは。一番最後に上がっているのがごらんいただけると思うんですが、これは、中国が風雲一号という衛星の破壊をしたときにこれだけ上がったんです。日本ではこれは余り大きく報道されなかったんですが、アメリカでは大変な問題になりました。中国との宇宙の協力関係についても破棄をすべしという議論まで出てきたぐらい大変な問題になったんですね。
私も、宇宙関係者とこの問題を随分議論いたしましたが、ちょうどこのデブリが出てきている軌道は、高度でいうと八百六十五キロ前後ということで、そこにこれだけ宇宙のごみがたまるということは、宇宙開発に決定的なダメージを与えるんですね。
その現状を示したのが地球儀の方でして、一九六〇年からどういう形でデブリがふえてきたのかということを模式的に示してあります。一番近々のが二〇〇〇年のデータですが、二〇〇〇年の時点でもうこれだけデブリがあるわけですね。
この問題に、やはり日本はもっときちっとメッセージを出すべきだ、そして国際的なルールづくりについても前向きにやっていくべきだというふうに私は思っています。
外務省からも御答弁いただこうかと思ったんですが、済みません、時間がもうありませんので、この問題に対して、少し政府としてきちっと取り組んで、国際的なルールづくりにもぜひ前向きにやっていただきたい。
ただ、ちょっと時間もありませんので、では、そういう必要性、あと、それについて立法機関としても取り組むということについてどのようにお考えになるか、提出者にお伺いしたいと思います。
〔委員長退席、戸井田委員長代理着席〕
○新藤委員
これは、国際社会が共有をしなければいけない問題だと私も思っています。そして、中国のこのデブリ、人工衛星の破壊実験の直後にちょうど私も中国に行っておりました。額賀元防衛庁長官とお邪魔したわけです。そして、あちらの国防大臣ともお話をしております。ただ、悔しいことに、我が国はこれを正式に確認していないんですね。それを確認するすべがない。ここからまず始めなければいけません。
そして、このスペースデブリの問題は国連のあらゆる委員会において我が国も積極的に発言をしております。そしてまた、さらにこれから強力に私どももやっていかなきゃいけないし、今回の宇宙基本法の中にもこういう問題も入れ込むべきではないかなと思っておりますし、これは人類共通の課題としてしっかりと取り組んでいきたい、このように思っております。
○細野委員
最後に宇宙基本法の話が出ましたので、この問題、これからだと思うんですが、せっかく通告しているので最後に、では宇宙基本法についてどういうことをお考えになっているか拝聴して、質問を終わりたいと思います。
○新藤委員
これは現在、自民党においてはプロジェクトチーム、また自民と公明党とのプロジェクトが設置されておりまして、同法案の検討を行っているところでございます。
その趣旨は、科学技術の進展その他、内外の諸情勢の変化に伴って、宇宙の開発及び利用の重要性が増大している。これにかんがみ、我が国における宇宙開発利用のあるべき姿を示すことと、そして、我が国において宇宙開発の果たす役割拡大を活発化して実りあるものとすることを目指しているということでございます。
そして、主には、宇宙戦略本部を設置する、それから、産業振興と汎用化についてきちんと位置づけよう、さらには、国の責務の明定と活動法をきちんとつくっていこう、こういうことでございまして、先ほど委員がおっしゃったように、宇宙に関する法律がございませんでしたので、これを基本として推進できるように頑張っていきたい、このように思っております。
○細野委員
これもまた個人的な意見なんですが、GIS法案よりは、どっちかというとそっちが先にあった方がやりやすかったんだろうと思うんですね。我が党内の議論はこれから、いろいろと議論は積み重ねてきておりますので、個人的には、この問題についてもきちっと議論をさせていただいて、私どもなりの見解を明らかにして、できましたら何らかの協議ができれば、そんなふうに思っておりますので、最後にそのことを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
どうもありがとうございました。
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