169-衆-予算委員会-7号 平成20年02月13日
○細野委員 午前中に引き続きまして民主党の時間ということで、質問させていただきたいと思います。
早速、きょう初めの議題といたしましては、中国のギョーザの問題、そのことについて幾つかまず確認をさせていただきたいと思います。
きょうは、先週中国に調査に行ってこられました調査団の団長である原嶋内閣府国民生活局消費者企画課長に来ていただいております。調査の成果についてお伺いをしたいんですが、漠然と聞いてもなかなかお答えをいただけないというふうに思いますので、特に団長、原嶋課長にお伺いをしたいのは、メタミドホス、これが工場で管理のされ方として問題がなかったのかどうかということ、さらには、これは去年の一月から中国国内においては製造、販売、使用が禁止をされているということになっているそうでありますが、その辺のチェック体制がどうなっていたのかということ、これが調査の主題だと思いますので、その部分についてお答えをいただきたいと思います。
○原嶋政府参考人 お尋ねのメタミドホスの件でございますが、工場を視察しまして、あと、工場の記録等を見てみますと、当該工場におきましてメタミドホスが使用されたことはないというような説明がございまして、また、そうした記録等も見つかっていなかったということでございます。ですから、当該工場ではメタミドホスは使用されていなかった可能性が高いというふうには考えております。
また、メタミドホスの製造、販売についてですけれども、二〇〇七年一月から禁止されているという説明がございました。先方は、法制度上の流通はそういう形で禁止されているという説明がございまして、ただ、実際にそれが流通段階でどのような取り締まりになっているのかということにつきましては、必ずしも十分な説明はいただいておりません。
以上でございます。
○細野委員 わざわざ現地まで行ってこられたわけですよね。
もう一回確認をしますが、工場の中においてメタミドホスが使用されていないということをどういうふうに調査をしたのかということが一点。
もう一つは、一年前から使用していないという説明を聞いたということですが、農水省の方も厚生労働省の方も行ったわけですよね。国内で農薬のチェックをしている体制、食品の安全についてチェックをしている体制の責任者も行っているわけですよね。それが中国の中でどういうふうにチェックをされているか、それを見に行かれたんじゃないんですか。もう一度御答弁ください。
○原嶋政府参考人 どのようにチェックをしたかという御質問かと思いますけれども、基本的に、工場関係者、あるいは検検総局といいまして日本の厚生労働省に相当するような当局でございますけれども、そちらの方の責任者等からお話をお聞きしまして、実際にそういうのを使って中国側も調査したわけでございますので、そういうのが調査の結果出たのかどうかということをお聞きして、その結果、出ていないということでございます。
あともう一つ、製造、販売等につきましては、もしその薬品を購入したのであればその記録が残っているはずなのでございますけれども、そういう購入記録等を調べてもメタミドホスを購入した記録はない、またそういう書類も見つからなかったということで、使われていない可能性が高いというふうなことで判断したところでございます。
○細野委員 再度確認しますが、課長、では、どのように中国内でメタミドホスが回収をされたか、どれぐらいの量がどうやって回収されたかについて、きちっとチェックしましたか。
要するに、この時期まで販売されていたわけですから、この一年間、どういうふうにそれが流れたかわからないわけですよね。それをどういうふうにチェックして、どういうふうに回収しているのか。さっき販売の話をされましたが、回収についてチェックをされましたか。
○原嶋政府参考人 回収につきましては、回収をしているということで、時間的に必ずしもそこまで十分聞く余裕がなかったということではございませんけれども、回収はしているという説明をお聞きして、それ以上の質問はこちらからしていなかったかというふうに思います。
○細野委員 これは、大臣の皆さんも関係者が多いので聞いていただきたいんですが、今回わざわざ中国に行ったその最大の目的というのは、メタミドホスのこの問題にあるわけですよ。工場内をどのように調べるかということについては、これは警察ではありませんから一定の限界があることは、今の中国と日本との条約が結べていない、締結がきちっとできていない、批准されていないという状況を考えれば、やむを得ないところはあると思います。
ただ、私は、きのうも部会でも質問したし、きょうも改めて質問して感じるんですが、行政をチェックする立場の人が行っているんですから、中国側がメタミドホスをどういうふうに回収したか、これを調べるのは、私は調査の肝だと思うんですよ。それをやられていないということについて、皆さんがどういうふうにお感じになるかというのをぜひ考えていただきたい。
それについて今聞いても適切な答えは出てこないと思うので、町村官房長官、来ていただいていますので質問させていただきますが、ずっとこの経緯を見ていまして、いかにもこれは準備不足です。行っている方も準備不足。その準備不足の最大の原因の一つは、私は調査がおくれたことにあるというふうに思っています。
私ども民主党のこの問題に対する対策本部の担当者が、二月一日に官房長官のところにお伺いをして、中国に調査団を出すべきではないですかという要請を既にしております。官房長官、覚えていらっしゃいますね。そのときに官房長官はどういうふうにおっしゃったか。中国の主権を侵害する可能性があるので調査団は難しい、そういうふうに答えられています。私は少なくともそう聞いています。
官房長官、お伺いしたいんですが、一月三十日に、厚生労働省、関係者を含めてこの問題は明らかになったんですね。一月三十一日に、中国側は日本に対して、訪日団を出したいと言ってきて、受け入れについて連絡調整を始めているじゃないですか。なぜ被害を受けた日本側の調査団が、次の日の二月一日の時点で官房長官がまだこんな発言をしていて、その前の日に中国側からの受け入れを決断しているんですか。これは明らかに本末転倒じゃないですか。この準備不足があったから、今の調査報告になっていると私は思います。
官房長官、私どもの要請も受けていただきましたし、内閣のかなめでありますから、この一連のやり方について、どのようにお感じになるか、お答えをいただきたいと思います。
○町村国務大臣 民主党初め各党の皆さん方が御要請に来られました。それぞれお目にかかりました。そのとき、私も正確に、一言一句、発言した言葉を今記録にとっているわけじゃございませんが、日本側がそうした調査をすることは先方の主権があってできないといったようなことを私は申し上げた記憶はございません。
しかし、いずれにしても、原因究明がまず第一であろうということで、国内でまず調査をやっていたということであります。確かに、先方からは若干早くそういう要請があったことは事実でございましょうが、しかし、私どもとしてはかなりスピーディーに、いろいろな体制をとる、国内的な体制、海外の調査等をやってきたつもりでありまして、初動が一日向こう側と時差があったからそこで何か決定的な立ちおくれがあったとか、そういう御指摘はどうも私には正直言ってよく理解ができません。
残念ながら、今日に至るも、原因究明というところをとらえてみると、いまだに原因がはっきりしないという状態が続いていることは大変残念なことであるし、鋭意、警察初め関係者が努力をしているという最中でございまして、その原因究明をする傍ら、今後、こうしたことが再発しないのにはどうしたらいいだろうか、こういうことで、そちらの詰めも今同時に始めているという段階でございます。
○細野委員 後ほど岸田大臣にはいろいろお伺いしますので。
この問題は、ちょっと建設的に私ども提案をしたいと思っていまして、余り揚げ足をとりたいとは思わないんですね。ただ、官房長官、今の発言は間違っています。二月一日に私どもが行った日には、調査団については出せないというお話をされました。そして、四日から出していますが、少なくとも私どもが担当者から聞いているのは、出すと決めたのは二月三日じゃないですか、どうですか。
○町村国務大臣 二月一日の時点で私が出せないと断言した記憶はございませんが、日本政府として、そのころ頻繁に関係閣僚が集まったり、局長が集まったり、会議をしておりましたものですから、いつの時点で我が方が調査団を出すか決めたのかはちょっと、詳しい資料を持っている担当の方からお答えをさせます。
○細野委員 後ほど聞きますから、ちょっと岸田大臣、待ってください。
どたばたで行ったんですよ、三日に。少なくとも私どもが聞いているところでは。そういう状況の中で、調査の結果はこういうことであるということについては、私どもは問題点を指摘しておきたいと思います。
ただし、過去のことをうだうだ言っても国民の食の安全は守れませんので、前向きな話を二点、三点、私の方から提案をさせていただきたいと思います。
まず、厚生労働大臣、食の安全に関するリスクを管理する最大の役割を担っているのは、厚生労働省ですね。厚生労働省の中でリスク管理をするときに、例えば販売を停止する、輸入を停止する、それを決断するときには、必ず薬事・食品衛生審議会というのは開催をしなければならないことになっていますね。食の安全において、過去いろいろありましたけれども、これほど国民が大きなリスクを感じていることはないんですよね。
私が不思議でならないのは、なぜこの審議会をいまだに開いていないのか。厚生労働省として、リスク官庁として、それをきっちり開いて、そこに諮るということをなぜしないのか、私はそれが疑問でなりません。
厚生労働大臣、もう事件が発生をして二週間以上たっていますよ。この状況の中で、リスク官庁として責任を果たしていると言えますか、これで。御答弁ください。
○舛添国務大臣 厚生労働省としては、この案件が発生して以来、総力を挙げて取り組んでおります。例えば、千葉、兵庫、こういう事案が本省に上がってこない、こういうことについて、食品衛生法の適用を弾力化して、疑わしきは上に上げろとすぐ私は指示を出しました。そして、全力を挙げてやっております。
ただ、薬事・食品衛生審議会を開催して審議するということは、これはやる必要があると思いますから、具体的には来週の十八日の月曜日にこれを開催して、特に、その審議会の中に食品衛生分科会というのがあります、ここで専門的見地からいろいろ御議論をいただく。ですから、危機管理、とにかく今省が持っている手段を使ってやる。
それで、実を言うと、薬事・食品衛生審議会に諮ることは、例えば食品衛生法の八条を発動して、とにかく中国からのものは全部とめてしまう、こういうことのときには、この審議会に諮らないで大臣が勝手にやってはいけません、非常に重いことですから。だから、具体的に言うと、例えばある国で原子力発電所の事故があった、放射能汚染が想定される、こういうようなときはこれをやらないといけない。
ですから、そういうことの前提としてこの審議会があるわけで、まあ、誤解があるといけませんので、すぐ八条を発動するということではありません。ただ、そういうことがありますから、今持てる手段をやって、危機管理をやりながら、そして月曜日に今御指摘の薬事・食品衛生審議会の食品衛生分科会を開きたい、開くことを決めました。
○細野委員 一回で輸入停止とか、一回で販売停止なんということは、これは難しいですよ。この審議会の委員の皆さんも、当然何回かヒアリングをして、状況把握をして、その中でどういう決断をするかという話ですよね。その一回目がまだ開かれていないんですよ、二週間たって。事務方にちょっと聞いたら、委員の皆さんの日程調整がなかなか難しいんですみたいなことをきのう言っていましたよ。何のための審議会ですか。何のための分科会ですか。きちっと検討できるようにさっさとやるべきでしょう。
十八日ということですので、それについて今はもうこれ以上言いませんが、明らかに初動が厚生労働省は遅いと私は思います。
もう一点、今、岸田大臣が中心に消費者行政推進会議というのをやっていただいていて、これ自体はいいと思います、体制が整っていないので。
ただ、それを、きのうやられた会議によりますと、五月までかけてじっくり決めると。じっくりと、役所の中でいうとじっくりではないのかもしれないけれども、今の国民が抱えている不安からすると随分悠長な話に聞こえるわけです。それまでに何ができるのかということについても考えていただきたいし、ぜひ関係大臣にはここで御決断をいろいろいただきたいと思っていることがあります。
その一つが検疫体制です。この検疫の問題は私もずっと非常に関心がありまして、過去から調べてきたんですが、まず、検疫の問題について直接かかわるのは厚生労働省ですね。いわゆる検疫官というのは人の疫病なんかのチェックをしていますから、直接やるのは食品衛生監視員。数が全国で三百三十四人。例えば大きな空港であるとか港の検疫所には結構いますが、例えば地方の、私の地元の静岡の清水港には一人とか二人しかいないんですよね。それでチェックをしています。
実際にどれぐらいチェックができているかということを調べてみると、件数ベースで、農産品については一五・八%、加工品に関しては件数ベースで四・二%。厚生労働大臣、これは件数ベースですからね。件数ですから、量でいえばこんなものじゃないですよ。本当にほんの一部しかチェックできていないのが検疫体制なんですよ。
まず、大臣にお伺いしますが、厚生労働大臣、この食品衛生監視員の数で本当に、国民が今六〇%以上の食物を海外に頼っているわけですね、チェックのできる体制になっているというふうにお考えですか。簡潔に御答弁いただきたいと思います。
○舛添国務大臣 輸入食品の安全性をどういうふうにして保つか。例えば今委員が御指摘の食品衛生監視員、これもできれば増員をしたいということで、これまでも、平成十七年三百名、それが十八年三百十四名、平成十九年三百三十四名、そして平成二十年三百四十一名というぐあいに、着実に、限られた予算の範囲内で要求を出してやっております。
そのほかにも、輸入業者を指導して、例えば今回のように中国で加工食品をつくっているんなら、その段階でまず見てくれる、それから、輸入した段階で輸入業者もきちんとモニタリングをやりなさい、そういうことを指導しております。
ですから、引き続き輸入食品の安全体制の拡充をしたいと思いますし、それから、食品衛生監視員だけじゃなくて、検査の機器、こういうことを導入する。
それから、例えばキャベツなんかが入ってきたときはサンプリングしてやりやすいんですが、加工品のときに、サンプリングをやるにしてもどこまでやるか。つまり、ギョーザの中身について、その使ったニラであるとか野菜であるとかお肉であるとか、そういうものの原産地、その材料がオーケーだということでやっていて、今回のように例えば途中で毒物が混入されるというようなことについては、委員がおっしゃるように、なかなか難しいと思います。
引き続き、監視員それから検査機器の近代化、改善ということに努めていきたいと思いますので、それは全力を挙げて努力をしてまいります。
○細野委員 農水大臣にお伺いしたいと思います。
検疫所には植物防疫官という方がいらっしゃいますね。植物防疫官というのは何をやっているのかというと、これは、例えば害虫が穀物に入っていないか、病原体が植物を通じて入ってこないかというのをチェックしていますね。これは調べると八百六十五人いるんです。
食べ物もこれを通ります、食品も。通るときに、植物防疫官は害虫をチェックしている。それをクリアしたものを、今度厚生労働省が農薬のチェックをしている。この二つ、別々にやっていますね。
これは私、提案なんですが、技術的な話も聞きました。いろいろ専門でいえば、それこそ農業を専門にしている方がかなり入っていますね、検疫所にも植物防疫の方にも。国民からすれば、それは害虫がついているかどうかも大事かもしれないけれども、最後腹におさまるときに安全かどうかということに関心があるんですよ。これはぜひ一緒にやっていただきたいんですよ。できますから、技術的にも。
どうですか、農水大臣。
○若林国務大臣 まず、植物検疫のことについて御理解をいただきたいと思います。
今委員がお話しのように、植物検疫は、植物に有害な病虫害から我が国の農業生産を守るために病害虫の侵入を防止するための措置として実施しているものであります。輸入した空港あるいは港などにおいて、野菜とか果物、穀物、花、種苗、木材といったような植物全般を対象にしまして、それについています害虫だとか病気だとか、そういうものが付着しているかどうかということを検査するわけでありまして、厚生労働省が行う食品の安全の観点からの検査とは本質的に質的に違っているわけであります。
植物防疫官が現在八百六十五人全国に配置されておりますが、実はまだこれでも十分ではないというほど忙しく仕事をしておりまして、それぞれ各空港が開設されるごとにその空港にも配置しなきゃいけないというようなことで、実際は、出張をして、便が着くときにそこに出かけていってチェックするというようなことも含めながら、精いっぱいの仕事を今しているところでございます。
この植物防疫というのは世界各国それぞれがやっておりまして、例えば日本の国のように徳川時代ずっと閉鎖していたところは、非常に病害虫は少ないんですね、オープンになっていませんから。そういう少ない我が国に、他国においてあります害虫が入ってきたときは、もうかなり大変な広がりで害虫が広がっていくわけですが、これを防除するというのは物すごく大変なんですね。
そういう意味で、水際できちっとチェックをするということは、国際的にはほとんどの近代的な国家ではみんなやっておりまして、そして、ある国から入ってくるものは認めるけれども、ある国から入ってくるのは認めないといったような仕組みを、非常に精密な仕組みをとって検疫をしているわけであります。今委員が御提案のように、組織をどうするかというのは、今後、検討は内閣全体として行われると思いますけれども、少なくとも、やっている仕事で手間暇があるからというようなことは全く考えられない。
○細野委員 かつての農林水産省の見解をそのまま今大臣はおっしゃったわけですね。
農水省も、今回、現地に調査団を出しましたね。しかも、食品安全情報分析官というような、食の安全に関する資格をたくさん設けられています。かつて、鳥インフルエンザが蔓延をするということになったときに、鳥同士のものは農水省がやって、人間に蔓延をすると厚生労働省がやる、鳥から人間に行くのはどうするんだという話がありましたけれども、今の答弁はそれと同じじゃないですか。
農水大臣、植物防疫そのものの必要性を否定する気は私は全くありません、それはやっていただかなきゃなりません。ただし、今これだけ食の安全が問題になってきて、明らかに食品の方のチェック体制がおろそかになっているんですよ、これは現実的に。そのときに協力をしてお互いにやれる余地はありませんかということを聞いているんです。
ないんですか、あるんですか。可能性は否定をされますか。お答えください。
〔委員長退席、遠藤(利)委員長代理着席〕
○若林国務大臣 いろいろと連絡をしていく必要性はあると思います。現に、いろいろな物品が水際で入ってきたときには、まず目視検査をしています、見て検査をするんですけれども。その後、ここでこういう商品が輸入されてきている、こういうのがあるということを検疫官、厚生労働省の方の検疫所の方に連絡をし、検疫所の方は違う角度で、担当は別ですから、そこでチェックをするということであります。技術的には全然違いますからね、検査の中身が。
そういう意味では、農林省の方が先に目視検査をして、その後それを必要があれば厚生労働省の検疫官が検査するというような連携はとっております。ですから、それをやるかやらないかは厚生省の方の判断であります。
○細野委員 残念ながら、農水大臣の御答弁からは、積極的にそれを一緒にやろうという話は出てこないですね。
では、もう一つだけ聞きます。
これは舛添厚生労働大臣に聞きますが、中国に、現地に何らかの人を派遣するという話が出ていますね。民主党はマニフェストの中で、国際食品調査員というのを各国に常駐させるということを提案しています。
これは確認をしたいんですが、厚生労働省として派遣をする、農水省とその辺はどういうふうに協力するのかも含めて、今どういうふうにお考えになっているのか、御答弁いただきたいと思います。
○舛添国務大臣 民主党の皆さん方が、国際食品調査員の派遣を、食料の輸出国に置かれるということを提案なさっていることはよく存じておりますが、一番の問題は、要するに、検査をする、査察をするというときに、中国の主権の中でやるときに、ある意味では公権力の行使になる。これについて、中国当局と折衝して、それはやっていいですよとなれば出すことも可能だということと、ただ、もう一つは、それをやっていただいても、どうしても、やはり輸入のときにもきちんとやらないといけないというようなことがあります。
それで、では何もやらないかというと、三年前に日本の厚生労働大臣と中国の厚生労働大臣が覚書を交わしまして、積極的に協議をやろうということで、具体的には、例えば平成十九年度は合計五回、協議や現地調査をやっています。昨年の四月、三日間にわたって現地調査をやって、ホウレンソウそれからチンゲンサイについて、これは我々日本の担当が行って現地を見てきた。それから十一月には、やはり冷凍ホウレンソウの農薬についての調査を現地でやって協議をやっている。ですから、何もやっていないということではなくて、中国側と協議をして、年に五回ぐらいそういうことをやっているので、これで一つ担保できる、相当頑張ってやっていますということ。
もう一つは、公権力の行使ということになると、今考えていますのは、実は、厚生労働省から中国の大使館に三人派遣しております。しかし、その中に食品の専門家がおりません。むしろ、残留孤児なんかの担当の者がおります。ですから、これは外務大臣や関係省庁と協議をして、そういう食品の担当の常駐の役人というか外交官というか、役割は外交官になりますから、北京の日本大使館に置く、こういう方向で今解決を図ろうというふうにしております。
○細野委員 ぜひ出していただきたいと強く思います。
その際に、先ほどもちらと申し上げましたが、農水大臣、ことしの四月から、食品安全情報分析官というのが農水省の中に二人設置をされることになっているんですね。これを見ると、食品安全施策や食品事故等の情報を継続的に収集、整理、蓄積、分析し、行政部局に提供するとともに、食品安全分野にかかわる政策検討を支援すると書かれているんですね。まさにこういう仕事なんですよ。
それぞれ、農水省は農水省でそういう資格をつくる、厚生労働省は厚生労働省で、では派遣をするということを検討するときに、私は、この二つの省庁がどうまともに連携できるのか、場合によっては一緒にできるのかということがかぎを握ると思っているんですが、残念ながら、先ほど農水大臣の御答弁からはそういう熱意は全く感じられませんでした。
岸田大臣にお伺いしますが、ことしの五月にそういう新しい組織ができるというのは、これは結構です。ただ、やれることはもう既にあるんですね。検疫体制をきっちり、本当の意味で連携をしてやっていくこと、そして、中国に派遣をするなら派遣をして、ちゃんとそこでチェックをできる体制を整えること、そのあたりを早急にやっていただきたいと思うんです。岸田大臣、御答弁をお願いします。
○岸田国務大臣 まず、その前に一つだけ。
先ほど、調査団の対応について御質問をいただきました。準備不足ではなかったか、メタミドホスの廃棄、回収について質問をしていないのではないか、こうした御指摘がありました。
これにつきまして、日本の調査団からは、中国側に対しまして、二〇〇四年以降のメタミドホスの月別回収量、あるいは回収指示文書、あるいは廃棄方法と廃棄量の記録、あるいは回収した製品の写真、二〇〇六年と二〇〇七年の生産流通量、これはすべて河北省内の数字でありますが、資料要求をさせていただいております。そして、すべて外交ルートを通じまして日本側に提供するという回答をもらっておりまして、今その到着を待っているところでございます。メタミドホスの廃棄、回収につきましてもしっかり確認をしたいと思っております。
そして、御質問ですが、まず、五月までに消費者行政の一元化について議論をするということでこの推進会議もスタートしたわけですが、これは、今回の事案につきまして五月まで結論を待つということでは決してございませんで、今回の案件につきましては、関係閣僚会議あるいは連絡会議等を通じまして、まずは被害の拡大防止、そして原因究明に努めると同時に再発防止策、この具体策を今至急に取りまとめを行っているところです。
そしてその中で、まずは、今回の反省に立って、情報の集約、一元化という課題、そしてこうした緊急事態に対する危機管理体制のあり方、そして三つ目としまして、こうした輸入食品の検疫ですとか食品管理の問題、こうした三つの課題を中心に今具体策を取りまとめているところであります。
今回の事案に対する再発防止につきましても、原因究明とあわせて早急に再発防止策を具体化しなければいけないということで今作業を進めておりますので、この再発防止策につきましてはもう早急に取りまとめる、そしてこれを参考にしながら消費者行政の一元化の議論は進めていくということでありますので、これはしっかりと整理をして対応を考えたいと思っています。
○細野委員 今回、岸田大臣が負っていらっしゃる責任というのは非常に重いと思うんですね。
ぜひお願いをしたいのは、厚生労働省に手を突っ込む、農林水産省に手を突っ込むことについてはちゅうちょをせずにやっていただきたいということ。そこがきちっと手を突っ込めて、役割をある程度集めてやれなければ、今回の件というのはまた魂を入れずという形になってしまいますので、それをぜひ私の方から強く求めておきたいというふうに思います。
では、岸田大臣、もうこれで結構です。外務大臣も、済みません、せっかく来ていただいたんですが、厚生労働大臣にお答えいただいたので、これで結構でございます。ありがとうございます。
この食の安全の問題は、党内でいろいろ議論をする一方で、私は今、農政を担当しておるものですから、地元でこの話をする機会が非常に多うございます。その中で最近感じますことは、本当にこの日本の自給体制で食の安全を守れるのかということについて、消費者の皆さんが非常に強い関心を持っていらっしゃるということ。そして、これまでは、例えば農業の政策について必ずしも関心を持たなかった都市部の住民の皆さんの中にも、日本の農業政策は一体どうなっているのかという声が非常に大きくなってきていることを強く感じております。
まず、農水大臣にお伺いしたいのですが、例の品目横断が始まって間もなく一年ですね。農水省は、小規模の農家に対する配慮を今回の予算の中でメニューとしてずらりと並べています。これまで四ヘクタール以下についてはなかなか補助金が出せなかったところの要件の緩和についても、県知事であるとか市長さんが言ったら出せるようにした。これはいろいろな声があってこういうふうにされたと思うんですが、この基準の撤廃についてはお考えになるつもりがあるのかないのか。私どもは前から基準を撤廃すべきであるということを申し上げていますが、農水省としてのお考えをお伺いしたいと思います。
○若林国務大臣 結論から申し上げますと、基準自身、原則は、撤廃する気持ちはありません。
日本の農業の最大の問題は、土地利用型農業にございます。土地利用型農業のうちでも代表的な、水稲でございます。ほかの部分、畜産とか果樹とか花だとか、それぞれの分野はいわば主業的農業者、農業で生活をしているという人たちの供給量が大体七割から九割、大部分をそういう人たちが供給する効率的で安定的な生産供給体制ができてきているわけでありますけれども、米については、主業的農業者が大体三分の一弱、それから、いわゆる兼業で、片手間でやっておられる人たちがやはり三分の一といったような構造が余り大きく変わっておりません。
しかし、今問題になっておりますのは、農業基本法にもありますように、効率的で安定的な経営体が国民食料の相当部分を供給できるような体制にして効率を上げていくということが最大の課題であり、そのことは新しい農業基本法の中でも明確にされているところでございます。
そういう筋書きで、一番おくれている水田農業につきまして、規模の拡大をし、そして、単一経営で難しい場合には、集落営農組織を育成しながら、そのような能率的な経営で相当部分が供給できるような体制に持っていこうというのが基本的な方向でございます。その方向を変えるつもりはありませんが、今委員がおっしゃられたこの基準については、大変な特例を今までも設けてきております。かなりの部分はその特例措置で対象にし得るようにしているわけでございます。
このたび、委員がおっしゃられましたように、市町村の特例という項目を設けまして、きめ細かに市町村段階で、担い手として、認定農業者として、地域としてみんなが認めているような生産者については対象にしていこう、こういうふうにしたところでございます。
○細野委員 大臣、品目横断を鳴り物入りで導入をして、大規模化とおっしゃって、一年たたずにもう基準を見直しているんですよ、県知事による認定を設けたり、市長による認定を設けたりして。大臣、わずか一年ですよ。そもそも、これだけ大きな制度変更を迫られているのは、一番初めの制度設計に問題があったということじゃないんですか。御答弁ください。
○若林国務大臣 基本的な制度設計に問題があったとは考えておりません。
今回の見直しは、面積要件の見直しと、新たな予算上の推進措置を講じていく、あとは手続関係の簡素化でございます。
面積要件の見直しについては、先ほど知事の特認というお話がありましたが、それは今の制度の中にも入っているんです、知事の特認制度は。それにかえて、新たに市町村の特認の制度というのを設けたところでございまして、集落営農組織に加入する場合の指導の弾力化でありますとか、あるいは市町村レベルの認定農業者の年齢制限について、画一的な制限が町村段階でなお残っているという意味で、これを弾力化するとか、そういうようなことを見直したところでありまして、基本的な仕組みについては見直しておりません。
○細野委員 私は、一年前と比較をしても、農業を取り巻く環境というのは相当変わっているというふうに思っています。
資料の二枚目につけておきましたが、大臣、お配りをした資料の二枚目です。これは、農林水産省がつくった資料です。私は、役所がつくった資料というのは余りこういうところで引用するのは好きじゃありませんが、この資料は非常によくまとまっていてよくできていると思ったので、引用しました。
去年の末あたりから、各国が農産物の輸出に規制をかけるようになってきた。かつては考えられなかったことです。食料の輸出国というのは、輸入国に対して、関税を下げろ下げろということを非常に強く言うのがこれまでのやり方だった。それが、ロシアもウクライナもアルゼンチンも、国内の供給を優先して、輸出を制限するようになってきた。自国の国民をまず食べさせるのが第一ですから、それが満たされた後に輸出をするということになってきた。これは、環境の大きな変化ですよね。その環境の変化に今の農政は果たして対応できているんだろうか、このことに私は非常に強い疑問を感じています。
一つ私が非常に先見性があるなと思っている報告書があるので、大臣に、よろしければぜひごらんをいただきたいんですが、一九八〇年に、大平内閣の時代にできた総合安全保障研究グループの報告書というのが出ています。これは、私も大学で授業を受けました高坂正堯先生が主軸になってつくった報告書なんですが、その中に「食糧安全保障」という欄があります。そこにこう書いてある。「自助努力としては、緊急時の食糧増産が可能となるよう、高い潜在生産力の維持のほか、国から消費者レベルまでの備蓄の拡充、緊急時の流通システムの検討が必要である。」と書いてあるんですね。
これを本当に思い出して今やらなきゃならないぐらい世界の食料の状況というのは逼迫をしているというふうに私は思います。
最後に、大臣にもう一つだけ聞きます。
今、耕作放棄の割合は約一〇%ですね。中山間地に行くと一五%ですよ。私の地元の平場においても耕作放棄地が出てきています。基幹的農家の平均年齢はもう六十五歳です。本当に農業をやめようという人がいっぱいいるんですよ。今の農水省の政策で、本当にこの潜在生産力は維持できますか。耕作放棄をしているところは、二、三年たったら、米をもうつくれませんよ。これで本当にやれますか。それを責任持ってやれるとおっしゃるのならば結構ですが、耕作放棄、これはますますこれから高まりますよ。平均六十五ですからね。中山間地に行ったら、よく御存じですよね、七十歳、七十五歳で最後の力を振り絞って農業をやっているんですよ。やれますか。お答えください。
○若林国務大臣 耕作放棄地が年々拡大をしておりまして、今、三十九万ヘクタールということになっていること、大変大きな問題だと認識しております。
耕作放棄地のうち限界生産地のような、山の方で、耕作が難しくなっている、無理してつくってきたというような部分もありまして、これらをもう一度仕分けをした上で、それらの土地については国土保全の観点で植林をしていくとかいうことをしながらも、耕作可能なものについては、計画的にこれを利用するような体制について、農地制度の改正、法改正を含めて検討をし、全力を挙げてこれに取り組むつもりでおります。
○細野委員 大臣の答弁は非常に残念ですね。国際的な食料関係はそんなに甘くないですよ。日本の国内に食料が来なくなる可能性はこの十年以内に十分あり得ると私は思いますよ。潜在的にきちっと生産ができるような体制を整えていかないと、国民が安全な食料を食べられなくなる可能性がありますよ。
限界的な部分も含めて、今農業をやってくれるという人は皆さんありがたいんですよ、兼業もありがたいんですよ。そこも含めて、どうケアするかということを我々は一生懸命考えています。残念ながら農水省はその具体的な姿というのが見えてきませんから、きょうこういう議論をして、大きく政策に隔たりがあることはわかりました。これは選挙の争点にもなるでしょうから、そういう形で、私どもとしては政策を進めていきたいというふうに思います。
もう御答弁は結構でございます。農水大臣も、もうこれで私質問を終わりますので、結構です。
それでは、引き続きまして、埋蔵金の問題に入ってまいりたいというふうに思います。
きょうも午前中、埋蔵金については、額賀大臣が幾つか答弁をされていましたので、私も聞いておりました。
まず確認をしたいんですが、パネルでも示しております。特別会計に、二〇〇六年の三月三十一日の時点で、資産から債務を引いた部分で六十八兆円資産超過になっている。独立行政法人に同じ試算をすれば、十六・七兆円資産超過になっている。念のため申し上げますが、特別会計には年金とか保険とか国債の関係のは全部入っていません。全部除いて、積立金として取り崩せる可能性があるものだけに限定しても六十八兆円あるという計算をしました。そのうち幾ばくかは取り崩しをしていますが、まだ相当あります。そしてさらに、後で具体的に指摘をしますが、いわゆる公益法人にも同じように十一・一兆円の資産超過があります。
これだけ数がはっきり出ているにもかかわらず、きょうの午前中も先日も、埋蔵金はないんですと。たしか広辞苑を引いて、「うずめかくすこと。うずもれていること。天然資源が地中にうまっていること。」そういうものはないんですとおっしゃいました。大臣、御見解は変わりませんか。
〔遠藤(利)委員長代理退席、委員長着席〕
○額賀国務大臣 今、特別会計にしても独立行政法人にしても、それぞれみんな、毎年度、国会でも議論されておりますし、それから損益計算書も明らかになっておりますし、みんなオープンになって、ホームページにも出されておりますから、衆人環視のもとでございます。
○細野委員 埋蔵金というものは後ほどやりたいと思うんですが、一つだけ横道にそれます。大臣、大臣は言葉がわからないときは広辞苑を引かれるようですね。わざわざ広辞苑をこうやって引っ張られたんですから。
ちなみに、暫定というのは広辞苑で何と書かれているか、お引きになりましたか。引いていらっしゃらないんだとすれば、暫定というのはどういう意味と大臣は解釈をされているでしょうか、お答えください。
○額賀国務大臣 字をそのまま読めば、しばらく定めるということですね。
○細野委員 「本式に決定せず、しばらくそれと定めること。」仮に取り決めることとあるんですね。
先日、大臣は、広辞苑を引いて、埋蔵金はないと否定をされました。では、この暫定という意味で、この十年間の税率の維持というのは、かりそめに定めることと、大臣がお好きな広辞苑に即して、合っているというふうにお思いですか。十年は暫定ですか。
○額賀国務大臣 今、委員は道路特定財源等のことについてお話しなさっているのかと思いますけれども、これは今までは五年ごとに見直しをし、と同時に、日本の場合は単年度主義でありますから、毎年毎年、国会の中で議論をし、予算と歳入が決められてきたわけでありますから、それは、委員が言うように、十年で道路特定財源が一律的に固定的に決められているとは思っておりません。
○細野委員 ここは余り、こればかり議論してもしようがないんですが、大臣いいですか、せっかく広辞苑を大臣自身が引用されているんですから、忠実に考えてください。十年は、仮に取り決めること、しばらくそれと定めること、この定義に合致すると思いますか、その部分について御答弁ください。(額賀国務大臣「何。もう一度」と呼ぶ)
申し上げるので、しっかり聞いていていただきたいんですけれども。
しばらくそれと定めること、仮に取り決めること、この広辞苑の定義に暫定というのは合うというふうにお感じですか、そのことについてお答えください。イエスかノーでお答えください。
○額賀国務大臣 しばらく定めるということは、それぞれの、言ってみれば、立場立場にもあるでしょうし、数時間でもしばらくの場合だってあるし、一年でもしばらくということはあるし、数年でもしばらくという場合が物事によってはあると思っております。
○細野委員 大臣の時間軸というのはすごいですね。十年も暫定。十年足せば四十三年も暫定。大臣、もう広辞苑を引くのはやめてください。自分の好きなように解釈するということでしょうから。そこはしっかり世間の常識を考えていただきたいし、それと反する解釈をされるのであれば、こんな広辞苑みたいなものは引用しないことを御忠告しておきたいと思います。
さて、埋蔵金の話に戻ります。
大臣、さっき埋蔵金の話をされたときに、それはしっかり管理をされていて、そして一定の枠にはまっているのでというような趣旨の話をされましたね。
この三年間、ここにも書いてありますが、特別会計から、二〇〇六年度予算では財政投融資特別会計に十二兆円、これは取り崩しをしましたね。そして、二〇〇七年、外為特会と産業投資特別会計などなど七特会から一・八兆円、これも取り崩しましたね。そして、来年度の予算、今審議中の予算の中で財政投融資特会から九・八兆円取り崩しを決めましたね。合計、全部合わせると、二十三・六兆円ですよ。
今、私の手元には行革推進法という法律があります。その特別会計のところには、財政健全化に総額二十兆円程度の寄与をすることを目標とする、五年間で。
いいですか、五年間で二十兆円と言っていたのが、三年間で二十三・六兆円出てきちゃったじゃないですか。幾らあるか、政府もわからなくなっているじゃないですか。把握できないようなものが政府の中にあるということは、この法律自体で、これと数字を比べたら明らかじゃないですか。どうですか。
○額賀国務大臣 財政投融資の特別会計の場合は、今まで財投改革をやっておりまして、調達金利より運用利回りが低金利時代で上回っておったから一定の利益が出たことだし、それから、言ってみれば、郵貯とかの改革が十九年度で終わったわけでありますから、これから、その間には財投債を二十年債、三十年債と出しておりまして、長期的な形で運用ができるということで利益を出させていただいて、それから十二兆円を特別会計、そして九・八兆円は国債整理基金に、その長期債務残高の縮減に使わせていただいたということでありまして、そういう特別な背景があったということでございますから、これからもそういうことがずっと続いていくというふうには考えておりません。
○細野委員 大臣、最後がよくわからなかったんですが、これからも続くとは考えていないということは、特別会計から取り崩すことは考えていないということですか、財務大臣として。今のは物すごく重要な答弁ですよ。お願いします。
○額賀国務大臣 特別会計については、もう委員も御承知のとおり、利益が出れば、これからはできるだけ一般会計に還元をしていくということになっておりますけれども、今度のように、財政投融資特会で九・八兆円も、そういう大金が、その利益が出てくるようなことは、それは時の流れによってもありますけれども、そんなに考えられないという意味で言っているわけでございます。
○細野委員 大臣のお話を聞いていても、結局、今、特別会計にどれだけ余剰金があって、そして、どういうふうにそれを取り崩すのかということについて十分把握をされているとは思えない御答弁でした。
一つお願いがあるんですが、これを大臣はごらんになったことがありますか。特別会計の財務諸表、平成十七年に出ています。これは、経済財政諮問会議の求めに応じて、特別会計のいわゆるバランスシートを出したんですね、十七年度に。私も、その数字をもとに、この六十八兆円の特別会計の埋蔵金を試算しました。できるだけ近い数字を試算したかったんですが、この後、出ていないんですね。もちろん、毎年の収支は出ていますよ。どれだけ入ってどれだけ出たかというのは出ているけれども、ストックのデータがないんですよ。
これは、大臣、お約束いただきたいんですが、今、国会で審議をしている特別会計の問題。今は、それこそ社会資本特別会計になったんですね。道路に関しての特別会計も、この財務諸表が今公表されていません。当然、予算を通すときに、どれぐらいそれぞれの特別会計に余剰金があって、それがどう利用されているのかというのは、予算に関する重要なデータですから、これは過去出していますから、すぐ出せるはずです。
財務省として、財務諸表を毎年出すのは当然ですが、ことしは特に特別会計の問題がこれだけ大きく出ているわけですから、これをしっかり出させる、お約束いただけないですか。
○額賀国務大臣 これは、決算が出ると出していくことができる。だから、ことしも、決算が出た後に出させていただいたというふうに思います。
六十八兆円とか十六・七兆円とか十一・一兆円とか、若干、誤解を与えるといけませんので、ちょっと説明させていただいてよろしいでしょうか。(細野委員「結構です。聞いていませんから」と呼ぶ)いや、これは特別会計や……(発言する者あり)これは、このままではそういう……(発言する者あり)いやいや、国民の皆さん方がこのデータだけでは意味がわからないと思うんですよ。そこで、ちょっと説明をさせていただきたいと思いますけれども。
言ってみれば、最初に言ったように、埋蔵金というものはありません。例えば、特別会計の積立金については、その八割は年金等の将来給付に充てるためのものでありまして、それぞれ必要な目的に沿って積み立てているものであります。それから、特別会計の法律に基づいて、国債残高の圧縮に充てる財政健全化や一般会計に充てるということになっております。
それから、独立法人の十六・七兆円については、先ほど来話があるように、ことし、徹底した見直しを行いまして、六千億円を超える土地建物の処分、国庫納付、あるいは随意契約の原則禁止などを決定しておりまして、そういう独立行政法人の徹底した合理化を図っているということでございますので……(発言する者あり)
○逢沢委員長 簡潔に発言を願います。
○額賀国務大臣 それから、特別会計は、国有林とかダムだとか空港用地だとか、それは資産売却できないようなものはたくさんあるわけですよ。
それから、公益法人は民間主導型でつくられていることでありますから、政府がこれは一様に自由にできるものではありません。
○細野委員 大臣、一つ一つの特別会計を本当にごらんになりましたか、どれぐらい余剰金があるか。一つ一つの独立行政法人にどれぐらいお金がたまっているかごらんになりましたか。それを見ずに役所の答弁をそのまま読んで、埋蔵金はないんですと。そんな無責任な答弁はないんですよ。それは後ほど私が一つ一つ指摘をしますから、そこでお答えください。
もう一つ、大臣、いいですか、さっきさんざんしゃべられましたから、私にしゃべらせてください。もう一つ資料請求、資料の問題点を指摘したいと思います。
これをごらんになったことはありますか、国土交通省所管の予算参考書。予算参考書というのは、それぞれの省庁が予算を求めるときに財務省に出す資料なんですよ。これが予算の査定の根拠になります。
これがなぜ重要かというと、二年前、我々がみんなで特別会計のこの問題に取り組んだときには、それぞれの特別会計のこの予算参考書をもとに、どこに無駄があるかを全部チェックしたんです、ずっと。それがきっかけとなって、特別会計は、我々は解体でしたが、皆さんは改革と称して変えられた。前進と言えるかどうか、私どもは怪しいと思っていますが、仮に半歩前進としましょう。
私、今回驚いたんですが、これは、実は国土交通省の空港整備特別会計の予算参考書です。一冊でこれだけ、いいですか。特別会計改革が行われて、今予算参考書がそれぞれの特別会計でどうなっているのか取り寄せようと思ったら、ないんですと言うんです。何と、全部で、平成二十年度特別会計予算、予算参考書、この細さになったんですよ、特別会計の参考書が。これで予算の査定ができますか。いいですか、三十一あった特別会計の一つがこれだったんですよ。エネルギー関係の特会も全部そうだった。だから調べられたんです、どこに無駄があるか。全部の特別会計でこれ一冊。これで査定できるとは到底思えないですよ。
これはちゃんとできていますか、大臣。御答弁ください。このことについて御答弁くださいよ。
○額賀国務大臣 それはちゃんと国会にも提出しておるし、議論もされておるし、損益計算書がきちっと書かれているものと思っております。
○細野委員 大臣、いいですか。この予算参考書には、それぞれの個別の出張でどういうふうに出すのか、それぞれの報告書に幾らかかっているのか、何冊刷るのか、全部書いてあったんです。それぐらい予算をぎっちり議論していたから無駄が明らかになったのが特別会計なんですよ、ようやく出てきて。ずっと出さなかったのを我々が出してきたんです。これにはそんなこと全然書いていないですよ。我々に言わせればぺらぺらですよ、これに比べれば。とてもじゃないけれども、これでチェックできるとは我々は思えません。
大臣、役所にはいろいろからくりがあると思うんですよ。そういうのを突き破って国民に情報を明らかにするのが政治家の役割なんだから、ちゃんとやってください。どうですか。
○額賀国務大臣 国民にきちっと明らかにしていくのが民主主義のルールでありますから、細野委員の言い分もよく聞いた上で今後も対応していきたいと思います。
○細野委員 では、確認しますが、来年から予算参考書をちゃんとつくるということ、そしてもう一つ、財務諸表は決算のときに必ず出すということ、いいですね。
○額賀国務大臣 だから、決算が終わった分については、特別会計財務書類は出していくことになります。あとは、特別会計の方はそれぞれの役所でつくっていくことになると思います。
○細野委員 財務省に出して査定をさせる資料なんです。財務省が要求をして出す資料なんです。要求されますね。
○額賀国務大臣 きちっと、特別会計がどういうふうになっているかということが明らかになるように要求するのは、当然であります。
○細野委員 わかりました。ずっとこの問題は続きますから、今のお約束を忘れないでくださいね、大臣。
それでは、埋蔵金の問題についてもう少し具体的に、大臣がおっしゃったとおり本当にないのかどうか、検証していきたいと思います。
皆さんにお配りしている資料の四ページ目をごらんください。この資料は、国土交通省の出した道路整備特別会計から天下り先の独立行政法人及び公益法人に流れている補助金の上位のランキングからずっと下に並べています。そして、それぞれの団体に対して何人の天下りがいるかというのをその次の欄に書いてあります。この特会からの支出の金額はその横に書いています。そして、一番右側、ここにそれぞれの団体の資産から負債を、すべての団体から資料を取り寄せて全部書きました。これは私の事務所でやりました。
そして、もう一ページごらんください。めくってください。全部で五十六団体に天下りがいて、そこに特別会計からの支出が流れている。そこの資産から負債を引くと、約八兆円の資産超過になっているんです。
大臣、私は強調しておきたいんですが、さっき九十六兆円の話もしましたが、全部取り崩せるとは言っていません。ここの八兆円の中には、例えば一番上の、高速道路の保有機構のものが五兆円ちょっと入っていて、これは道路の資産そのものですから、簡単に売っ払うことができないことも、これも認めています。すべてとは言っていないんです。
ただし、これはそれぞれずっと見ていくと、相当の埋蔵金はあるんですよ、間違いなく。大臣、そのことにしっかり気がついていただいて、そこを取り崩すことは、それこそ財務大臣なんですから、やっていただきたいという思いで質問をさせていただきたいと思います。
まず一点目、お伺いしたいのが、都市再生機構、補助金の金額でいえば第二位ですね。いわゆるURと言われる組織ですが、そこには埋蔵金が四千百二十六億円。これはマンションなんかがいろいろありますから、簡単に売れないものもありますが、売れるものもあります。それだけあります。
そして、このURの問題点は、渡辺大臣もさんざんいろいろ議論されてマスコミにも話をされてよく言われておりますが、このURにはとどまりません。先ほどのパネルの中にも書いたんですが、URにはいわゆる関連会社というのが相当数存在をしていて、これは国土交通省自身も公表していることですが、七百二十三億円の余剰金がその会社にたまっているんですね。
渡辺大臣、まず答弁いただきたいのですが、いろいろな御発言の中で、このURの子会社の埋蔵金については、これはもう全部天下り先で、何しろ天下っている方がURからこの関連団体に関して四百八人、そして、そこにたまっている埋蔵金が、ここに書いてあるとおり七百二十三億円。全部随意契約で天下り先に流れていますから、これはしっかり取り崩すことを考えるということをあちこちで発言されていますが、これはよろしいですか。
○渡辺国務大臣 埋蔵金と呼ぶか剰余金と呼ぶか、それぞれ人の好みによりますけれども、私は埋蔵金と呼んでおります。
御指摘の七百二十三億円がある一方で、欠損金のある関連会社も二社ございまして、ネットでいくと三百七十一億円になります。一方、都市再生機構の繰越欠損金、これはどれぐらいになるかというと、単体で四千九百五十六億円。ところが、連結ベースにいたしますと、ファミリー会社、子会社、関連会社を入れますと、これが何と減ってしまうんですね。四千三百二十六億円、その差六百三十億円。一体この差はどこから出てくるんですかということを、私の方から国交省に疑問を呈しておるところでございます。これが回収可能な埋蔵金であるとするならば、それをどうやって回収すべきか、また、随契の結果こういうものがたまったとするならば、やはり天下りは自粛をすべきではないか、そういう点を問題提起して、今事務レベルで交渉を続けているところでございます。
○細野委員 この内閣の中に、こういう問題について正常な感覚を持っている方がいたことを私は非常に歓迎したいと思います。
国土交通大臣に聞きますが、今二つおっしゃいました。一つは、独立行政法人からの天下りは規制すべきだ、特にURはこの天下りに問題が多いということが一つ。そしてもう一つは、そこにたまっている余剰金についてはしっかりと、これは取り崩して戻すということも含めて考えるべきだというこの二つ。大臣、これはよろしいですか。
○冬柴国務大臣 一つは、先ほど示された提出資料四枚目に、道路整備特別会計からURに流れた金というのは、十八年度で百三十六億というふうに書かれています。そして、埋蔵金は四千百二十六億円と書いてあります。いいですか。百二十六億円は、これは道路整備をやっていただく金ですよ。区画整理、密集市街地、それにおける道路整備の費用です、これは。いいですね。それから、四千百二十六億は、七十七万戸に及ぶ公営住宅。簿価は安いですよ。でも、それが資産として書かれているので、埋蔵金じゃないですよ、これ。七十七万がある。(発言する者あり)わかっている。
わかっていたら、先ほどのあなたの話は全然違いますよ、これは。余っている、埋蔵金という、先ほどいろいろ財務大臣に聞かれましたけれども、私、言われたこと……(発言する者あり)いやいや、あなたも今言ったんです。あなたのことに答えている。
それからもう一つ言いましょう。これはもう七百二十三億とそこに書いてありますが、渡辺大臣もおっしゃっていただきましたように、赤字の法人が二社あります。その部分を引きますと、そこに書くのは三百七十一億円と書くのが正確であろうというふうに思います。
これが余剰金なのかどうかということですけれども、会社はすべて株式会社で、そして、これについては連結貸借対照表で載るようになってあります、出資していますから。
そもそも株式会社は、自己資本というのは、企業経営の安定性の観点から、業態に応じて一定水準を確保することが必要であります。今後、整理合理化計画に基づいて、都市再生機構の関連会社の余剰金については、同業種の平均的な自己資本の水準を参考にして、業態に応じた企業経営上の必要な水準に検証いたします。
それで、余ったものがあれば、これは、先ほどの七十七万戸に入っておられる方々、そういう住宅についてのセーフティーネットを必要とする人たちが多いわけですから、そういう人たちのために、例えばエレベーターをつけるとか、そういうようなものに使わせていただくということにいたしております。
○細野委員 冬柴大臣、今の余剰金のこの数字というのは、国土交通省が、関係会社の余剰金の額についてと書いたものを足しているんですよ、そのまま。私が勝手に決めたようなことは言わないでいただきたいです。
そこをしっかりと踏まえて、何か渡辺大臣と国土交通大臣と、見解が大きく異なりますが、もう一点だけ確認させてください、時間もないので。
URからの天下りについては、規制しますね。これは、渡辺大臣は規制すべきだとおっしゃいましたよ。大臣、御答弁ください。大臣に聞いています。
○冬柴国務大臣 URには、四千人以上の従業員がおりますが、天下りと言われるのは七人でございます。国土交通省にもとおった人は七人でございます。URですよ。
○細野委員 あえておっしゃっていると思うんですが、URからの天下りについて聞いています。四百八人います。これも国土交通省から出ている資料です。URから関連団体に対して天下っている、関連会社について天下っていて、そこに余剰金がたまっているんですから。そこに埋蔵金がたまっているので、それを言っているんです。これを規制しますねということです。
○冬柴国務大臣 URから株式会社へ転籍したりいろいろするということが天下りになるのかどうか、それは一度よく検討しなきゃいけないと思います。
それで、これは、やはり今までの経歴とかそういうものが生かされるということは重要なことですよ。しかしながら、予算やあるいは権限というものを背景にして押しつけ的にそこへ入り込む、それはいけないと私は思います。したがいまして、これについては、人材センター等、今政府の方でいろいろな検討していただいているものに従って適正に私は処理をさせていただきますが、URから株式会社へ転籍するのは全部天下りだととらえて、それを全部制限せよというのは、それは私はにわかには、そういたしますということは申し上げるわけにはいかないと思います。
○細野委員 明らかに答弁は不一致ですね。閣内不一致そのものだと思います。
これは委員長にお願いします。URからの天下りの問題については、重要な行革の柱の一つだったところです。それについて両大臣の見解が異なるというのは、私は大きな問題があると思いますので、しっかりとした政府としての統一見解を求めていただきたいと思います。
○渡辺国務大臣 昨年十二月二十四日の閣議決定においては、独法から関連法人への再就職の状況と関連法人との契約の状況を一体として情報開示することとしております。そのほか、国から独法への再就職、独法から関連法人への再就職について、そのあり方を検証することにいたしております。
URにつきましては、三年間かけてその組織のあり方を結論を出そうということになっておりますので、私の方からは、都市再生機構から関連会社への再就職は当面自粛をすべきではないか、また、随意契約の結果として関連会社等に埋め込まれた剰余金の解消等についてもさらに検討を行うべきではないかということを申し上げているところでございます。
○細野委員 冬柴大臣、渡辺大臣と見解が異なりますが、再度確認したいと思います。
冬柴大臣は、天下りについては禁止をすべきではないというお考えか、それとも禁止をすべきというふうにお考えか。これは明確な問題ですから、イエスかノーではっきりお答えをいただきたいと思います。
○冬柴国務大臣 私の言っていることは間違いはないと思いますよ。ここで、独立行政法人通則法において統一的なルールが定められた場合には、それにのっとり対応を検討すると私は言っているんですよ。今は決まっていませんよ、そうでしょう。
天下りというのは、役所から直接行く場合のことを今まで指していましたけれども、こういう独立行政法人から民間会社へ行く人も、これは天下りと言うかどうかは別として、透明性を確保しようということが言われていますから、資料も全部出しているじゃないですか、そうでしょう。(発言する者あり)ですから、それを、自粛じゃなしに、のっとり対応する、ルールが決まったら、それに従って全部やります、こう言っているわけですよ。
○細野委員 さっきはっきり御答弁で自粛とおっしゃったんです。国土交通大臣としてはどうなんですか。渡辺大臣は行革担当の大臣として、自粛すべきとおっしゃったんです。それについて、どうですか。
○冬柴国務大臣 方向として自粛するのは当然だと思いますよ。自粛しますよ。しかし、今いる四百何名ですか、そういうものについて、それは天下りだからどうこうせいということにはルールは決まっていません、そういう意味です。
ですから、これからなおURへおりるとかどうとかいうようなことになれば、今渡辺大臣がおっしゃるように、それは自粛したらいいでしょう。しかしながら、いいですか、ルールが決まれば従うわけであって、まだ決まっていないということを申し上げているわけでございます。
○細野委員 正直言って、かなり答弁、食い違っていますね。今の時点での政府の統一見解を、これは委員会として政府に求めていただきたいと思います。お願いします。
○逢沢委員長 議事録を精査して、予算委員会理事会で適切に対応いたします。
○細野委員 時間が参りましたので、残りの質問は次回に移したいと思いますが、ちょっと頭出しだけ。
先ほど示した四番の数字の中で、三番目にランキングされています財団法人道路保全技術センター、そして三十五番目にランキングされています国際建設技術協会、特に三十五番の国際建設技術協会の報告書、幾つか私取り寄せましたが、一億円近い報告書があります。一億円近い報告書をずっと見ると、ほとんど参照資料です。契約内容も書いてありますが、わずか三カ月で一億円の報告書を出して、ネット検索でも幾つかひっかかってきました。そういう資料がこの中に入っている。
さらにけしからぬことには、その前の報告書、十七年度に出ている報告書の中に、同じように数千万で発注されている報告書ですが、ダブっている部分まであります。
こんなずさんな使われ方をして、埋蔵金の話だけじゃないです、毎年こんな無駄遣いがされている中で、これは後ほどまた改めて必ずやりますけれども、とてもではないですけれども、これは暫定税率、これからもお願いしますということを言えるような状況じゃない。まず、これをきれいにすべきだと私は思います。そこを改めてしっかりやるということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
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