169-衆-予算委員会-16号 平成20年02月29日
○細野委員 民主党の細野豪志でございます。福田総理を初め閣僚の皆さん、どうぞよろしくお願いをいたします。
まず、中国ギョーザの問題についてお伺いをしたいというふうに思います。
急遽、警察庁長官にも来ていただいておりますので、まず長官にお伺いをします。
昨日、中国の公安当局が、中国ギョーザについての記者会見をいたしました。この記者会見の中身は、私も報道でも見ましたし、文章も少し確認をしましたが、非常に衝撃的な内容でございます。中国側で実験をして、メタミドホスはギョーザの袋の外側から内側に浸透したんだということを言っている。そして、そういう検証をした上で、メタミドホスが中国国内で混入をされた可能性は極めて小さい。半ば結論をここで言っているわけですね。さらに見過ごせないのは、日本側の捜査当局がこれに協力をしていないという趣旨の話もしています。それに対して、昨日、警察庁の長官がそれについて反論する会見をしたことは、私はこれは当然やるべきであったという考え方でございますが、長官にまずお伺いをします。
こうした捜査当局同士の見解が百八十度異なる中で、では、こういった問題をどういうふうに乗り越えてこの問題を解決するというふうにお考えになっているのか、今の時点での御見解をお伺いしたいと思います。
○吉村政府参考人 このたびの事案につきましては、日本警察におきまして、科学的な、客観的な事実、すなわち、これは既に報じられておりますが、千葉と兵庫の事案のギョーザにつきましては、中国国内から出荷をされた後、完全に別ルートで日本に来ておりまして、日本国内でクロスする点が全くございません。これが第一点。第二点は、密封された袋の内側からメタミドホスが検出をされている。三点目は、検出されたメタミドホスには不純物が混在をしておりまして、日本ではいわゆる商用のメタミドホスはございません、試料としてのメタミドホスしかございませんので、日本で入手できるものとしては純度の高いものしかないというようなこと等から、日本国内で薬物が混入された可能性は極めて低いというふうに現在も認識をしております。
これに対しまして、今委員が御指摘のとおり、中国公安部からそうではないという趣旨の会見がなされたわけでございます。
警察庁におきましては、中国側に対しまして、中国側の判断がどういう根拠に基づいているものなのかということについて、資料の提供を要請するなどして、今後事実関係を確認していきたいと考えておりますが、具体的には、昨夜、中国公安当局に対し、ギョーザの袋に対するメタミドホスの浸透実験の詳細がわかる資料、すなわち、先方は袋の外から内側にメタミドホスがしみ込んでいったということを言っておりますので、その資料について至急書面で提供していただきたいということを要請しております。
加えて、実は、二月の二十五日、今週の月曜日でありますけれども……(細野委員「わかっています」と呼ぶ)よろしいですか。そういうことを申し入れておりまして、いずれにしても、警察庁として、引き続き中国捜査当局との連携を、これは強化してやりませんと私どもの力だけではいかんともしがたい部分がございますので、本件の早期解決を図ってまいりたいというふうに思っております。
○細野委員 先日中国側に行った調査団も含めてそうなんですが、中国側に対して日本が要求をしている資料が出てきていないんですね。もちろん、中国側と捜査当局同士で協力することは必要でしょう。その意味で、信頼関係をつくることについて私は否定をいたしませんが、やはり情報としてもらわなきゃならないところはきちっと主張をして、もらってくる。そこをきちっと主張しないとこの捜査の問題は解決をしないと思いますので、捜査当局として、そこは全力をぜひ尽くしていただきたいというふうに思います。
その上で、ここから厚生労働大臣に一つお伺いをしたいんですが、日中間でこの問題を解決して中国の食料品が信頼性を取り戻すというのは相当厳しい、消費者の皆さんもそういう思いをかなり持っていらっしゃるというふうに思います。
そうなってくると、国内で、じゃ、どういうふうに安全を確保するかということが問われているにもかかわらず、私がいまだに納得ができないのは、中国の天洋食品の冷凍ギョーザの問題も含め、その後も幾つか出てきましたね、さまざまな農薬の混入の問題が言われている中で、なぜ厚生労働省が回収命令を食品衛生法に基づいて出さないのか、ここが私は納得ができません。
テレビを見ている方にもこれはわかっていただきたいんですが、要請をして業者が回収をする分には、仮に要請をし切れずに、それこそお店に残っていても、それに対しては罰則を科すことができません。回収命令をきちっと限定して出して、その回収命令に従わないということになれば、それは罰則を科すことができるわけですね。海外との、いろいろ中国とのやりとりはもちろん大事だけれども、我が国は、国内でやれることがあるにもかかわらずこれをやっていない。私は、この厚生労働省の問題というのは非常に大きいと思います。
先週も、先々週ですか、大臣にお伺いをいたしましたが、回収命令を出す気があるのかないのか、簡潔に御答弁いただきたいと思います。
○舛添国務大臣 先日、細野委員の御質問を受けて笠委員が御質問なさいましたので、私はその場で答えましたけれども、食品衛生法というのは、食品が毒に汚染されている、こういうようなことで、国民の命を守る、これが法の最大の目的ですから、この法の目的をどう達成するかということを私は考えないといけないのであります。
それで、要するに、何をやれば一番いい形で国民の命を守ることができるか。皆さん、食べないでください、そして一日も早くスーパーなんかから回収してください、これは実は、命令をかけるということも当然考えられますし、過去にもそういう例はあります。ただ、問題は、ギョーザ、これを特定してそこに毒物があった、これに対しては命令をかけられます。しかし、自主回収をお願いしたのは、天洋食品から来た全部について回収してくださいと。これは回収命令の範囲を超えるんです。
そして、その結果として、消費者も、テレビや新聞の御協力で、どういう商品が困ったものだということがわかっている。それから、スーパーも一生懸命回収してもらった。そして、逐一報告を受けていますので、今のところ漏れているという報告は上がっておりません。それと、今、どういう形で卸から小売に行ったかのデータがありますから、それできちんとやっていると思いますので、私は、法の目的はとれたと。
そして、もし、今委員が御心配のように、例えばどこかの寒村とか僻地のようなところで、そこまで回収が行っていない。これは、命令をかけようが、自主回収でやろうが、そういうケースはあり得ると思います。もしそういうことがあれば、直ちに回収命令をかけて、食の安全をきちんと守りたいと思います。
○細野委員 日本は広うございますから、私は、そういうところがある可能性がまだ残っているというふうに思います。
大臣、食品衛生法については、私もこの間勉強しまして、いろいろな学者とも話をしました。政治決断なんですよ。範囲をきちっと限定して、どこまで拡大するか難しい問題はありますが、大臣がこれだということで特定をすれば、審議会に諮らずとも大臣の権限でできるという政治決断なんですね。今、新しいいろいろな農薬の混入なんかも言われています。ここで結論は求めませんが、そこは私はきっちり政治決断をしていただきたいというふうに思います。
日中間にもう一つ大きく横たわっている問題として、日中のガス田の問題があります。きょう、外務大臣にも来ていただきました。つい先日、外務次官同士の次官級の協議も行われました。
きょう、地図をつけておりますが、このガス田の問題というのは、この数年間、日中間に横たわった非常に深刻かつなかなか出口の見えない問題として、ずっと協議が続いてきた。昨年の頭に大きな動きが出てくるのかなという感じがございました。秋には妥結をするという話まで出ておったんだけれども、福田総理が中国に行った際も、結局合意はできなかった。
まず、外務大臣にお伺いをしたいんですが、どういうふうにこの問題は解決をするのか。日本として、四月に胡錦濤国家主席が日本に来るということになっているようでありますが、それまでに本当に解決できるという見込みがあるのかどうか、その展望についてまずお伺いしたいと思います。
○高村国務大臣 この問題は、共同開発ということでやりましょう、具体的に申し上げられるのはここまででして、両方の立場が相当狭まってきていることは事実です。ただ、最後の一線を乗り越えるのはなかなか難しい面が今ある。
ただ、何とかして早く解決して、この海を平和、友好、協力の海にしたいというのは両首脳の強い意思でありますから、それをやるべく最大限の努力をしたい。必ずしも胡錦濤主席訪日までとか、そういう、いつまでとかいうことは考えておりませんが、できるだけ早くというのは、できればもっと早い方がいいし、ともかくできるだけ早くやるということです。相手のあることですから、向こうにとっても日本という相手のあること、最大限の努力をしたい、こう思っています。
○細野委員 外務大臣、国会の答弁の中で、国家主席が来るそのときまでに、半ばあきらめたような答弁は、私はされない方がいいと思いますよ。
ポイントは一つなんですね。要するに、共同開発をどこでするかなんですよ。中国側は、日中の間の海で、中間線までは自分たちでさまざまな開発を終わっているから、それよりも日本側で共同開発をしようと言っている。日本側は、中間線までは少なくとも自分たちの排他的経済水域であるというふうに主張していますから、私は、その主張自体が間違いで、中国側も含めて二百海里をまず主張して、間を考えるべきだったと思っていますが、それはとりあえずきょうはいいでしょう。中間線の中でどういう共同開発ができるかということ、これが最大の争点なんですね。
外務大臣、一つだけ言っておきます。
この中間線の中で一番問題になってきたガス田は、日本名で白樺というガス田ですね、中国名で春暁と言っています。このガス田は、過去、中川経済産業大臣が、地下でつながっていて、日本側のガスがストローで抜かれているんじゃないかということまで言ったこの油田。この問題をなくして、春暁ガス田、白樺のガス田を共同開発の範囲に含めない共同開発はあり得ない、中間線のちょうど真ん中にありますから。これは私は強く申し上げておきたいし、そのことは確約をいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○高村国務大臣 今、交渉の中身について触れるつもりはない、先ほど言った共同開発ということが、今やっている、そこまでが限度だと申し上げたとおりであります。それ以上のことは申し上げません。
それから、胡錦濤主席がおいでになる前に解決するとか解決しないとか、それまでとかいう線を日本政府が引いたことはない、こういうふうに思っていますから、逆に、それをあきらめたとかあきらめないとか、私たちはできるだけ早く解決したい、こういうふうに思っているということでございます。
○細野委員 外務大臣のお話を伺っていると、これまでと余り変わらないなという感じがするんですね。
中国はいち早く、もう八〇年代、九〇年代から、沖縄トラフまで、日本の本当の近海まで排他的経済水域だと主張したから、中間線上のガス田も掘れているんですよ。
我が国は今、何を主張するべきなのか。当然中間線のガス田も含めた共同開発を我が国としては主張するんだということを堂々とおっしゃればいいんですよ。そこをおっしゃらないから、これはもう中国が開発をしていて、今一瞬休止をしているようでありますが、これが最終的には対象になるかどうかというレベルでとどまっているんだというふうに私は思います。これ以上答弁は求めません。
総理に伺います。
胡錦濤国家主席が日本に来られますね。ギョーザの問題もあります。そして、ガス田の問題もあります。私が若干懸念していることを申し上げると、日中友好、結構です、隣の国ですし、さまざまな歴史をずっと共有してきた、そういう歴史もありますからそれは結構ですが、やはりきちっと主張をすべきところは主張をして、ギョーザの問題にしても情報を出せと、ガス田の問題についても、それこそ中間線を抜かして共同開発なんというのは私から言わせればあり得ないわけですから、それを総理としてしっかりと国家主席に対しても主張をしていただきたいと思いますが、御所見はいかがでしょうか。
○福田内閣総理大臣 東シナ海のことにつきましては、外務大臣が答弁したとおりでございます。昨年の十二月の訪中時に、中国首脳との間でこれまでの協議を通じて相互理解が一層深まった、こういうふうに確認をいたしました。この問題、東シナ海問題、一刻も早く解決するという決意、これもお互いに確認をいたしました。
そういうことでありますので、時期がいつになるかということは、なるべく早い方がいいというように思いますけれども、交渉事のことでございますから、これは、今は時期をいつまでというふうに区切るべきでないというふうに思います。
いずれにしても、外務大臣答弁のとおり、この地域を協力できるような地域にしたいというように考えております。
また、中国ギョーザ問題、これはなるべく早く解決すべきだと思いますよ。解決しなければ、お互いの、政府同士とかいうことじゃなくて国民同士の対立になってしまうかもしれぬというようなことも考えまして、早期解決ということでもって鋭意努力をしてまいりたいと思っております。
決して、日本が主張しないで遠慮しているんだとか、そういうことではないということだけ申し上げておきます。
○細野委員 特にガス田の問題、実は石破大臣ともこの議論を若干したかったんですが、きょうは違う大事な問題もありますので、正直言うと残念な思いを持ちながら、しかし、やはりイージス艦の問題を聞かなければなりませんので、その話に移していきたいというふうに思います。
ちょっとパネルをごらんいただけますでしょうか。資料では二枚目につけておりますので、その資料をごらんください。
今回、事故が起きたのが二月十九日でございますが、その事故当日の経緯について私なりにまとめた、これはすべて、防衛省が出した資料か、もしくは国会での答弁に基づいていますので、私がアレンジをしたものはありませんので、そのまま時系列で並べたものです。対象は私が選びました。
まず、事故が発生をしたのが四時七分、防衛大臣への連絡が五時四十分、随分時間がかかりました。ただ、きょうはそれはもう結構です。そして、私が問題にしたいのが、七時にこの問題に対する海上自衛隊の事故調査委員会というのが立ち上がっています。
実は、今回問題になっている、「あたご」から人員を運んできたと言われる決断をしたのは、この事故対策委員会なんですね。ヘリコプターが飛んでいる時間が非常に早いので私は驚きました。七時二十五分、すなわち、この事故対策委員会が一番初めに決断をして行動したのが、このヘリコプターの出発なんですね。市ケ谷から出ています。そして、「あたご」まで行って連れてきて、十時から海上幕僚監部において聴取が行われています。そして、十二時からは大臣が直接聞いておられる。これも、累次のいろいろな答弁、質問の中でも出てまいりました。
まず、大臣に初めに確認をしたいことがあります。それは、ヘリを使って海上幕僚監部に連れてきた、この決断をしたのは一体だれなのかということなんですね。答弁によると、海上幕僚監部、そして最終的には海上幕僚長ということになっておるんですが、きのうの参議院の外交防衛委員会での答弁というのは、実は微妙な言い方になっている。呼ぶという意思決定は海上幕僚監部が行ったものでございます、最終的には海上幕僚長の責任において行ったものでございます。これは、いずれも石破大臣の答弁であります。
確認をさせていただきたいのは、この海上幕僚監部の一連の経緯の中で、決定をしたのはこういう経緯だというのはわかりました。それを発意したのは、発想して、そういうことが必要じゃないかと言った、そういうことが石破大臣自身にありませんか、そういう経緯はありませんか、それをお伺いしたいと思います。
○石破国務大臣 この海上幕僚監部の中における意思決定に私の意思が入っていないかというお尋ねがあるとするならば、それは入っておらないと明確に申し上げておきます。
○細野委員 では、再度確認しますが、「あたご」からだれか呼ぶ必要があるのではないかということを周辺におっしゃったということもありませんか。
○石破国務大臣 どこからそういう情報を得ておられるか私は全く存じませんが、私はそのことには一切関与をいたしておりません。
○細野委員 わかりました。
そうしましたら、大臣、答弁のとおり、十二時前に、航海長が来ているのでどうしましょうかという話があったわけですね。それに対して大臣は、それが自分に事前に知らされていなかったことについては、これは知らせてもらいたかった、教えてもらいたかったと答弁をされています。当然、海上幕僚監部に対して、なぜ事前に大臣たる私にそのことを知らせていないんだということを、まずこのときにおっしゃいましたか、おっしゃっていませんか。
○石破国務大臣 それは、事故当日でございます。事故当日に統制者たる私がそれを聞くということは、私の職務として行うべきものだと思っておりました。そのときに、なぜ私に断らなかったんだというような詰問、叱責、そのたぐいのことはいたしておりません。いたしておらないからといって、おまえが最初から関与しておったのだろうということであれば、先ほど来申し上げておるとおり、この意思決定に事前に私がかかわったということは一切ございません。
○細野委員 事前にかかわったかどうかということを聞いているのではありません。今聞いたのは、これは海自が、海上幕僚長がやったわけですね。海自のトップです、実質的な。トップがやったことに関して、事前に私にしっかりとそれは伝えるべきであったのではないかという趣旨のことはおっしゃっていないということですね。それを再度確認させてください。おっしゃっていない。
では、もう一つ確認します。今回、一連の経緯の中で、海上保安庁に対していつ伝えたんだということが問題になりました。最終的に海上保安庁に確認ができて、そして海上自衛隊も合意をしているのは、この下、十三時四十分、海上幕僚監部より海上保安庁に対して航海長を聴取しているとの電話報告があった。これは大臣の聴取が終わった後ですね。
もう一つお伺いをしたいのは、大臣は、十二時に航海長から話を聞く前に、これは海上保安庁にきっちり伝わっているんだろうなということはチェックはされましたか。
○石破国務大臣 それは、私自身、明確にチェックはいたしておりませんでした。するべきであったと思いますし、そこまで当然やっておるというような予断、思い込みがあったということは、私自身反省せねばならぬことで、統制をする者として、その時点において当然やっているものだろうというような思い込みがあったことは、これは反省せねばならないことだと思っております。
○細野委員 ここは、私、大臣の判断ミスだと思います。この時点、ずっといろいろな経緯を見ていても、当然、海上保安庁に、後ほど少し、一つ一つ詰めてお話を聞いていきますが、海上保安庁には当然伝えなければならないことでありますから、それをそのときにきっちり大臣がおっしゃらなかったことは、これは私は大きなミスだというふうに思います。
そしてもう一つ、次は海上保安庁に聞きます。何度かいろいろ答弁が出ているんですが、シンプルに聞きたいと思います。
航海長を「あたご」から市ケ谷に呼んできたという行為に対して、これは海上保安庁としてはどういう評価をしていますか。
○冨賀見政府参考人 お答えします。
一般論として、任意による捜査でありますから、航海長の下船については、刑事手続上の問題はないかというふうに認識しています。
しかしながら、当日、犯罪捜査に着手したばかりであり、犯罪事実の解明に関係者の供述内容は重要であります。その内容に影響する可能性が全く否定できないことから、好ましくないというふうに考えております。
○細野委員 供述内容に影響を及ぼす可能性があるので、望ましくないと。
大臣、何度か、海上保安庁に事前にお伝えすれば何の問題もなかったという趣旨の答弁をしていますが、この答弁の中から見えてくるものというのはそういう種の問題ではないんですね。仮に事前に海上保安庁に伝えていれば、それは遠慮をしてくださいと。さっき国土交通大臣もおっしゃいました。やめてくださいということがありましたね。可能性を大臣も否定しませんでした。そう言われた可能性もあるんです。もしかしたら、では、海上保安庁が同席の上でやってくださいという話があったかもしれません。そういう可能性も含めて、この問題は非常に重要なんです。
大臣、一つ一つちょっと確認をしていきます。
まず、供述内容に影響する可能性が否定できない、この部分であります。まず確認をしますが、私が問題にしたいのは十二時からの会議ではありません。
外務大臣と厚生労働大臣、済みません、結構でございますので。
大臣、十二時からの会議は大臣も出られていますから、ここでさすがに供述合わせが行われたり証拠隠滅が行われることはあり得ない、当然だと思います。
ただ、問題は十時からの会議ですね。ここのメンバーを見てください。海上幕僚監部において、海幕防衛部長、運用支援課長、運用支援課企画班長、いずれも海上自衛隊の制服組、しかも、この航海長のはるか階級の上の人間だけが集まっています。ここでどういう話が行われたかということについては、重大な、さまざまな可能性がある、私はそういうふうに思っています。
まず大臣に御答弁をお願いしますが、この十時からの会議において、打ち合わせにおいて、議事録は存在をしますか、存在をしませんか。
○石破国務大臣 私が大臣室で聞きます前に、そのような聞き取りの場面、これがあったということは承知をいたしております。
○細野委員 議事録はありましたか。つくっていますか、つくっていませんか。メモでも結構です。
○石破国務大臣 そこにおきましてまとめた流れというものを私に対して説明がございました。議事録というような形のものではございません。
○細野委員 いいですか、大臣、公開をする、しないは、事件とのかかわりがあるので、それはさまざまな判断があることは理解をします。ですから、それは結構です。ただ、この十時からの会議は、七時にできた海上自衛隊の事故調査委員会が立ち上がって、そこがやった調査なんですね。これは答弁です。正式の機関が立ち上がって、そこがやった調査であるにもかかわらず、メモがない、もしくは議事録がないなんということはあり得ませんから。これは、大臣、確認をしてください。いかがですか。
○石破国務大臣 調査委員会の会議では、そのようなものはございません。
○細野委員 いや、大臣、そうなるとますます問題ですよ。いいですか。
私も刑法はそれほど詳しいわけではありませんが、専門家にもいろいろ相談をして、幾つか調べました。
まずは、証拠隠滅の可能性。証拠というのは物的な証拠だけではなくて、証言を変えることも、証言も証拠の一つですから、証拠隠滅の可能性があります。また、証拠隠滅だけではなくて、刑法の百五条の二には証人等威迫罪というのがある。
きょうは法務省に来てもらっていますので、まず、これは見ている方によくわからないと思いますので、証人等威迫罪というのはどういう構成要件が該当するのか、法務省の政府委員に御答弁いただきたいと思います。
○大野政府参考人 ただいま、証人等威迫罪の構成要件についてお尋ねがございました。
刑法百五条の二によりますと、自己もしくは他人の刑事事件の捜査等に必要な知識を有すると認められる者等に対し、当該事件に関して、正当な理由がないのに面会を強請する、つまり強く求める、相手の意思に反して要求するなどした場合に成立するということになっております。
○細野委員 強く要請されている可能性は大きいですね。何しろ、海上幕僚長、海自のトップから三佐が言われて来ないわけないですよ。艦長もかんでいる可能性があります。まず、それは要件に該当します。
もう一つ、では法務省に聞きます。
このことは、最終的に証言を変えるとか、それこそ、そのことによって事件が影響するということを構成要件にしていますか。
○大野政府参考人 構成要件についてのお尋ねでありますけれども、面会を強請するというようなことが構成要件でありまして、それ以上のことは求められておりません。
ただ、犯罪の成否ということになりますと、これはもちろん捜査機関において収集された証拠に基づいて判断されるべき事柄でありますので、この段階ではもちろんお答えできないのでございます。
○細野委員 大臣、よろしいですか。証人を呼んで具体的な証人の証言自体を変えさせなくても、無理して呼んでそこで圧力をかければ、そのこと自体がこの証人威迫罪に当たるんですよ。問題は、そこで何が話し合われたかということになりますが、大臣はその中身を、記録が残っていないとおっしゃる。
もう一つ私が強調したいことは、時間の問題なんですね。いいですか。
この会議の中で、「あたご」は、今回ぶつかった漁船、いつこれを発見したのかということについて、二分前ということをここの話し合いの中で出しているわけですね。二分前と十二分前、どちらが海上自衛隊にとって有利かといえば、後ほども少し説明をしますが、だれがどう考えても二分前の方が有利なんです。なぜかといえば、例えば回避行動をとる場合にも、それこそブレーキをかける場合にも、いずれも十二分前にこれが見つかっておれば回避行動はとれる。ところが、二分前であれば、とれる行動には限界がありますから、これはそれこそ過失の程度も軽くなる可能性がある、そういう問題なんですね。
大臣、本当に議事録がないのかも含めて、公開自体はいろいろ留保があると思いますから、こういう事実関係からいっても、この部分についてはしっかり何が話し合われたかを確認して、議事録の有無も含めて、私、ないわけがないと思いますよ。ないとすれば、何が話し合われたかわからないわけですから。刑法違反の可能性もありますよ。これは大臣としてはしっかりと確認をして、そして、中でどうだったのかということを調査すべきだと私は思いますが、いかがでしょうか。
○石破国務大臣 百五条の二、これについて構成要件を議論しても、ここはそういう場ではないと思っております。
ただ、そこに「正当な理由がないのに」ということがございますね。私どもの組織として、一体何が起こったのか、海上自衛隊に何が起こっているのかということをきちんと把握するということは、私はこの「正当な理由」に当たるものというふうに考えております。そしてまた、先ほどの警備救難監の見解は私は初めて承りましたが、しかしながら、私どもは、今までこれが捜査に影響を与えたとは聞いていないというふうに考えております。
委員御案内のように、この組織を維持しますときに、そのときに何が起こったかということはきちんと見ておかなければいけません。委員が私の立場に立たれても、それは同様のことだと思っております。
ただ、私がその場におるというふうに申しましたのは、それは、私が信頼している自分の部下、幕僚たちでございますけれども、そこで何が行われたのか、何が話されたかということについて、政治家たる、統制者たる自分が全く関与をしていないということの方があらぬ疑念を招くということで、私はその場にいるということを申し上げました。その考えは、今も全く変わるものではございません。
そこで何が行われたかということ、議事録がないということは今申し上げたとおりでございますが、それでもなお、私どもの組織についていろいろなお考えがあるようでございます。私もこれは自分として把握をしたいとは思いますが、きちんと申し上げておかねばならないのは、海上保安庁の捜査は、私は厳正だと思っております。きちんとした厳格な捜査がなされて、そこにおいて、隠ぺいであるとか証拠隠しであるとか、そのようなことが通用するほど、私は、日本の海上保安庁の捜査というのはいいかげんなものだと思ったことはありません。
きちんとした捜査が行われる、我々はそれに対してちゃんとした協力をする、それは当然のことであり、海上自衛隊においてその点は徹底している、私はそのように信じておるものでございます。
○細野委員 私もそう信じたいと思いますよ。私も、自衛隊の皆さんともいろいろおつき合いもありますし、一生懸命国益のために頑張っていらっしゃる方もたくさんいますから、そう信じたいと思います。
しかし、大臣、よろしいですか。この間の、二分前が十二分前に変わった経緯も含め、そしてこの一連の経緯も含めて、海上保安庁にきちっと連絡も行っていなくて、制服が暴走しているのではないかという懸念は持たざるを得ない。そこをきちっと制御するのは、文民統制の柱たる防衛大臣の責任じゃないですかということを申し上げているんです。
もう一つだけ申し上げます。大臣、よろしいですか。
この事故調査委員会は、いまだに存在をしていまして、海上自衛隊という組織ではなくて、艦船事故調査委員会に変わったというふうになっています。しかし、トップは海上自衛隊の海上幕僚副長がやっていますよ。いまだに海上自衛隊の幹部がずっと並んでいて、そのもとでやっていますよ。この問題は、むしろ、大臣も含め、内局も含めて、調査委員会は海自以外の人間も入れてやるべきだと私は思います。そのことだけ強く申し上げておきたいと思います。
大臣、話をかえます。もう一つだけ、別の話題。大臣、午前中の質疑の中で一つ私は疑問に感じたことがあるので、次の議論にもつながりますから、そっちに答えてください。
午前中の自民党の方への質疑の中で、大臣はこういう答弁をされています。清徳丸についてですが、四時六分、清徳丸の前方百メートル、「あたご」後進、手動操作に切りかえ、四時七分衝突、大体このとおりでございます、なお、これは田端委員が十二ノットとおっしゃったのに対して、十ノットというふうに認識をしておりますというふうにおっしゃっている。
大臣、いいですか。百メートル前から十ノットで走行していた「あたご」が後進をして、そして制御をしようとした、ストップをしようとした。一ノットは一秒間で約〇・五メートル進むという計算になります。ということは、十ノットということは一秒間に五メートル進むことになります。百メートル進むためには、一秒間で五メートルですから、二十秒で百メートル進むんですよ。
いいですか、大臣。これは恐らく、何らかの海自の現場の声をそのまま大臣がおっしゃったんだと思うんですが、一分前にブレーキをかけていれば、とまれた可能性があるんですよね。百メートル行くのに二十秒で行けるじゃないですか、十ノット一秒であれば。しかも、先方から、向こうからも船が来ていてぶつかっているわけだから、これはもっと早い可能性がある。この矛盾をどう説明されますか。すなわち、百メートルで、十ノットで来ていて、ぶつかる距離に合わない、計算が合わないですよ。これは大臣、どう御説明されますか。
○石破国務大臣 その前に幾つかお答えをいたしておきます。
名前が変わったじゃないかというお話でございますが、名前はいっかな変わっておりません。二月十九日、艦船事故調査委員会というものをつくりまして、そのまま今も艦船事故調査委員会です。名前を変えたことは一度もございません。
それから、海上自衛隊以外の者を入れて調べたらいいじゃないかというやり方もあるのかもしれませんが、それはラインとしての、「あたご」があって護衛艦隊があって自衛艦隊がある、幕僚としての海上幕僚監部がある。海上自衛隊の中で何が起こったのかということについて、そのラインではない幕僚部分の海上幕僚監部でやるということに私は問題があるとは思っておりません。
それから、もう一点申し上げれば、隠ぺいとか捏造とかそういうお話の、委員はそこまでおっしゃいませんが、隠ぺいだ、捏造だというような委員外の発言が先ほど来相次いでおりますけれども、私は、そうであるとするならば、何で十二分前なぞという、私どもにとってまさしく委員御指摘のような不利なことを自分たちの方から出すのですか。そんなことはいたしません。
二分前と聞いたときに、それはだれが聞いても、その前にどうなんだということは思います。それはそういうものでございます。しかしながら、聞き取ったものを、そのことはそのこととしてきちんと明らかにする。それはおかしいな、後から別のものが出てくる、十二分前。でも、十二分前と二分前というのは、それは何ら矛盾するものではない。ある意味私どもが不利に、ある意味どころか完璧に私どもが、十二分前から気づいていたでしょうということを、私どもの方から明らかにしておるわけでございます。
私は、このことを、うそとか捏造と……(発言する者あり)答弁中は静かにしていただきたい。いいですか。私は、そのことについて、自分たちにとって不利なことであってもきちんと出すということを言ってまいりました。
ただ、そのことにおいて、不明確なものは明確にしていかねばならない、不鮮明なものは鮮明にしていかねばならない。そして、出していいか出していけないかということについて確認はとらねばならないということをやっておりました。それが、小出しであるとか、遅いとか、そういう御非難になるのかもしれませんが、その二つはやっていかねばならない。
十ノットのお話は、十ノットというふうに聞いておりますので、そのように申し上げたものでございます。
委員がおっしゃいますように、一秒間に幾ら進むかというのは、それは相対速度の問題でございますので、向こうがどう進むか、そしてどの方位をとるかということについて、それを全部置きませんと、この衝突がどうのこうのということは議論ができません。それはいろいろな前提を置いて、委員とまた議論をさせていただきたいと存じます。
○細野委員 大臣もわかっていらっしゃる上でおっしゃっていると思うんですが、向こうは進んでくるんですよ。こっちが行くだけでも二十秒で行くのに、向こうが来れば、もっと時間は短いじゃないですか。大臣、今のは説明になっていないですよ。
大臣、よろしいですか。私が懸念をしているのは、現場でいろいろな声を聞いても、現場の方から話を聞いても、これはもっと制御をするのは遅かったんじゃないか、一分前に制御したとは到底思えないという声があるんですよ。さまざまなそういう声があるんですよ。大臣は現場の声、現場の声とおっしゃるけれども、海上自衛隊の声を丸のみしていませんか。事故は本当にどうなんだというところを、目を開いてくださいよということを申し上げているんです。私は、その一つの傍証だと思ったので、このことを指摘いたしました。
時間ももう短くなってまいりましたので。
大臣、私は、今回の海上自衛隊のとった、海上保安庁に言わずに航海長を呼んだということについては、大きな問題があると思っています。
そして、私が大臣に、今、正直言いまして、不信感というふうに言っておきましょう、そういうものを持つのは、事実を隠ぺいしようということに大臣が加担したとは私は全く思っていません、海上自衛隊がそうでなければいいなと強く思っています。ただし、少なくとも十九日のこの一連の経緯の中でそれを隠したことは、これは免れない事実ではないか。要するに、呼んできたことです。ずっと答弁を見ていると、そういう経緯が見えてきます。
いいですか。この後質問している笠議員は、二月二十五日、委員会の中で、十二分前の情報はどこからとりましたかと聞いているんですよ。そうしたら、大臣、どう答弁になったか覚えていますか。乗務員から聴取をした情報でございます。いいですか、十九日にこうして「あたご」からわざわざ人を連れてきているというのは重要な事実ですよ。そのことをなぜここで御説明されなかったんですか。
さらに、二十六日、この日に判明をしていますが、午前中の答弁の中ではまだ実は同じようなことを言っている。彼から聴取しました内容については、当然三管、三管というのは海上保安庁ですね、三管の方にお伝えをし、共有をいたしておるものでございます。
これだけ聞けば、事前に海上保安庁に伝えて、初めから諮ってやったように聞こえるじゃないですか。でも、事実は違ったんですよ。十九日には海上保安庁に伝えずに、そして呼んでいて、事後的に報告をしていたんですよ。そして、午後になってようやく、最後は、その午後の質疑の最終的には、はい、そうでございますということで、航海長と会ったことを、これを最後に率直に認められています。
一週間たっているんですよ、一週間。この重要な情報を一週間大臣がお話をされなかったということに関しては、私は大きな責任があると思います。そのことを御答弁ください。
○石破国務大臣 当然のことでございますが、航海長も乗組員でございます。乗組員から聴取をしてという中に、航海長も含まれるものでございます。それはもう当然御理解をいただけることだと思っております。
そして、私が聴取をいたしたことは、私は今でもやるべきことであったと思っております。それをやらなくて、それが海上幕僚監部のみで行われた、あるいは内局を入れて行われたということになれば、それは、自衛隊員、事務次官も自衛隊員でございますから、自衛隊員たちだけで、大臣を入れずに勝手にやったということで、また別の観点で御非難を浴びるのだろうと思います。
私は、文民統制の文民としてそこにいなければならなかった、いるべきであった、その当然のことをやったということでございます。そのことについて何ら隠し立てするものでもございませんし、いつ、どこで、だれが、どのようにして聞いたということよりも、何が事実であるかということが重要だということを申し上げておるわけでございます。
もし、早く、だれが、だれから、何を、どのようにということを申し上げた方がよかったということがあれば、それはそちらの方がよりよかったということはあるだろうと思っております。しかし、私どもが行ったことが捜査に影響を与えたか与えないか。これは、松島副大臣がきのう答弁されたとおり、与えていないということを言っているわけですね。そのことは事実であって、それはこれから先、海上保安庁の捜査で明らかになることです。
日本の国の捜査当局の厳正性というものは、私どもはきちんと担保されていると思う。そして、我々が、海上自衛隊として、防衛省・自衛隊として、その事故が起こったときに何が起こっているかということを把握することは、それは組織として当然なことであり、あるべきことです。
その二つは両立をするものであり、委員が先ほど来、不信とか、そういうことをもって何をおっしゃろうとしているのか私にはよくわかりませんが、私どもがやろうとしたことは、それは捜査に影響を与えるものでもなく、組織として当然行うべきものであって、そして、私が、文民統制の主体として行うべきことを行ったということを先ほど来申し上げておるのでございます。
○細野委員 大臣、国会の質疑の中で、二分前はどこから得たんですかと言ったときに、航海長を呼んで十九日に聞いてこれこれしかじかだったんだという話をされるべきだったんですよ。それが大臣の責任だったんですよ。
今回、いろいろな経緯の中で、大臣が防衛省の中のいろいろな動きとも戦っておられることは私もわかります。いろいろな情報リークも含めて、内部改革をやろうという意欲も、これもよくわかります。ただし、大臣、情報を出さない、そのことを言わないということは、重要な事実を言わないということは、それそのものが情報操作です。
大臣は、二十二日の答弁の中で、情報の操作をするということが行われているとするならば、それは大臣として責任をとるものでございますと、はっきりここまでたんかを切っているんです。最後は、これは大臣御自身が判断すべきものであるということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
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