169-衆-文部科学委員会-10号
平成20年05月21日
○細野委員 逢坂議員の高尚な質問の後で、若干トーンが変わって恐縮でございますが、質問させていただきたいと思います。
この法律案の中で、博物館に関しての運営状況を詳細に評価をする、さらにはそこからの情報提供、そういうことが法案の趣旨となっております。
私が質問させていただきたいのは、日本に存在をする博物館、国立が四つあるわけでございますけれども、この四つの博物館が、いわゆるそこで並んでいる陳列物、それを適切にきちっと調達をしているかどうかということについて、突っ込んで質問させていただきたいというふうに思います。
きょうは資料を配らせていただいておりますので、大臣、ちょっとごらんいただけますでしょうか。
一枚目、二枚目、これが文部科学省の方からいただいた資料なんですが、一枚目は、文化庁本体が重要文化財であるとか国宝を買い取る場合のやり方について書いてあります。細かくは説明をしませんけれども、買い取り候補が挙がってきた後に、買取協議会というところで協議員が五人で議論して決める。買取評価会、これは価格を決めるんですね、ここも五人で評価を決めて、最終的に調達に至るということが流れになっています。
ちなみに、本庁で買うときもそうですし博物館で買うときもそうですが、金額が結構かさみますので、一般競争入札というのが望ましいわけではありますが、事美術品に関して言うと、当然持っている人が限定されるわけですし、これを買うということになるわけですから、そういう意味で競争入札にはこれは適さないということで、随意契約による買い取りが認められている、これは当然だと思います。そういう前提での流れ。
もう一つが、国立博物館の方の資料なんですが、二枚目をごらんいただけますでしょうか。こちらも似たようなプロセスにはなっているんですけれども、文化庁の場合には国宝であるとか重文に限って買いますが、博物館の場合には、それぞれの博物館、例えば東京博物館なら東京博物館、京都博物館なら京都博物館でそれぞれテーマを持っていろいろ展示物を買っていますから、これは初めの段階から、研究員による購入候補作品の選考というところからスタートをします。そこが申し出によるものと少し違うんですね。
その次は似たようなプロセスになっていまして、外部有識者で構成される選考委員会で最終的にその選考が正しいかどうかをチェックして、そして評価委員会で価格を決めるという形になっています。事前に伺ったところだと、この評価委員会というのも五人で構成をされているということでございますので、四つある博物館、ほぼ同じ形で運営をしているということでございます。
まず、文部科学省の政府委員に聞きたいんですが、この選考委員会と評価委員会、文化庁では買取協議会と買取評価会ということになるんですが、基本的には同じような運営をされているようですが、ここの適正な運営をどのように確保するという考え方に立っているのか、答弁を求めたいと思います。
○高塩政府参考人 先生御質問でございました文化庁におきましては、国宝、重要文化財、それに準ずる文化財につきまして文化財の買い取りを行いまして、いわゆる我が国の貴重な文化財の散逸を防ぐ、こういった任務で買い取りを行っているわけでございます。
今先生から御指摘ございましたように、まず最初に売り渡しの申し出があるわけでございますけれども、その後、調査の後に、買い取る際には買取協議会というものを開催いたしておりますけれども、その委員につきましては文化庁の場合は五人以上ということになっておりまして、文化財の種類によりまして、その都度大学の教授や研究者、学芸員だとかの学識経験者からその意見を聞くということになっておるところでございます。
そのうち、私ども文化庁には文化審議会に専門委員会というのが置かれておりますけれども、そういうところのそれぞれの分野の先生方に多く委嘱をしているということをいたしているところでございます。
また、買取協議会におきまして買い取りすることが適当であるという判断が出た場合に価格評価というのを行いますけれども、これもその都度、文化財の種別に応じまして、価格評価を行います委員、これにつきましては、博物館の学芸員、またいわゆる古美術を扱っている業者の方など、いわゆる専門家を、評価員をこれも五名以上委嘱しましてその評価を求める、こういった手続にしているところでございます。
○細野委員 後ほど具体的に例示をしたいと思うんですが、さらにちょっと確認を求めたいと思います。
五人で価格を決めるということでございますが、これは文化庁がやるケースも各博物館がやるケースも同じやり方をとっているというふうに聞いていますが、五人でどうやって価格を決めるんですか。この価格の決め方、また適正さにおいて、私もちょっといろいろな関係者に話を聞きましたが、率直に言って、本当に適正な価格で買えているのかというところに私は疑念を持っています。五人でどうやって価格を決めているのか。文化財の価格というのは非常に難しい判断になるんですが、決め方を教えてください。
○高塩政府参考人 価格の評価につきましては、先ほど申し上げましたように、価格評価員というものを委嘱するわけでございますけれども、実際買い取る物件につきまして実地に検分をいたしまして、そこに各委員にそれぞれお集まりいただきまして評価をしていただくということでございます。
五人の委員の場合ですと、五人がそれぞれ単独でそれぞれの評価をいたしまして、その結果を集計いたしまして、いわゆる最高額と最低額をカットといいますか除外いたしまして、残りの三人の評価額の平均額をもって予定買い取り価格というふうに決定しているところでございます。
○細野委員 上と下を取って、三人で平均するんですね。そういう形になっていると。
私は、評価委員会のメンバーをやっていた方から話を聞きまして、ちょっと委員長にお許しをいただいて、物を提示したいと思うんですが、よろしいでしょうか。
○佐藤委員長 はい、結構です。
○細野委員 ちょっと小さい絵なので見にくいと思うんですが、これが九州博物館に平成十七年に買い取られた中国の飾り布です。実は、この二点、この飾り布とこの飾り布の合計で、二点が購入をされて、一億八千五百万で買い取られているということなんですね。
どういう相場になっているのかということを少し調べてみますと、私も素人ですから正確なことはなかなかわかりにくいところがあるんですが、例えばこの清朝の飾り布、これは大体の評価というのは五百万円ぐらいが相場だろうと、大体そういうオークションの価格なんかではなっているようです。これはほぼ価格が決まっている。一方で、それより古い明朝のもの、こちらはやはり時代が少しさかのぼるということもあって高いようでございまして、この方は評価委員会で実際に札を入れているのですが、一千万円で入れている。ということは、これとこれを合わせると、その方の評価は千五百万なんですね。
推察をするに、さっきの文化庁の話でいえば、この方は一番低い価格を入れたので、上と下で、下の部分で取り除かれていて、ほかの方が一億五千万とか三億とか二億とか入れたということになるんでしょうか、一億八千五百万円で購入価格が決まったということなんですが、果たしてこれが適切かという問題が一つ。
もう一つ、こちらはさらに具体的なんですが、このお皿です。これは装飾皿ということなんですが、東京博物館に平成十八年度に買い取られたものですが、三千五百万で買い取られています。実は、この方は、かつてこの皿を買い取りを打診されたことがあって、預かっていたことがあるそうです。その方が預かっていたときの評価額は三百万円。十倍になっているんですね。
こういう一つ一つの事例を見てみると、果たして適切にこの価格がなされているのか。私は、文化財のことについて、税金の無駄遣いとかそういうことは余り言いたくはないんです。言いたくはないんですが、買い取るのはいいと思うんですが、けたが一つ違うということになるとこれはさすがに見過ごせないので、文化庁として本当に適切に買い取りがなされている、文化庁本体のものもそうですが、博物館のものも含めてきちっと適正な価格で買い取りをされているというふうにお感じになっているかどうか、評価を聞きたいと思います。
○高塩政府参考人 お答え申し上げます。
今先生から御質問ございましたのは、いずれも国立博物館における購入の件でございまして、最初にお尋ねがございました平成十七年度に九州国立博物館において購入いたしました花卉鳥獣刺繍飾布二枚につきましては、十六世紀の後半から十七世紀初頭の大航海時代にアジア各地において制作されました、アジアの工芸技法とヨーロッパの生活様式が融合した美術様式と歴史的には認められる、全面を刺しゅうで覆ったいわゆる長方形の飾り布と、それと同じような意匠構成をとりつつも、各モチーフの表現などに相違が認められる十九世紀の制作と言われておる一枚、合わせて二枚でございまして、九州国立博物館としては、今後の展示におきまして、この両二枚を展示することによりまして効果的な活用ができるものであるということで、一億八千五百万円で買い取ったということでございます。
先生から御指摘ございましたように、委員のうち一名につきましては、おっしゃるような低い価格の評価がございましたけれども、残りの四名の方の評価額のうちの最高額を切りまして、その残りの三人の方の平均額が、一億八千五百万円というのはこれは売り主の申し出価格でございまして、それよりも若干高い金額の平均額が出たものですから、その内数にあるということで、一億八千五百万円の買い取りということを決定したというふうに伺っております。
また、東京国立博物館において購入いたしましたこぶ牛文装飾皿につきましては、紀元一世紀のイランのパルティア王国時代のペルシャ美術の優品でございまして、部分的な鍍金がよく残っておる、またペルシャ文の銘文が記されてあるということから、五人の評価額の最高と最低を除いた平均額が三千五百万円ということでその決定をしたというふうに伺っておりまして、私どもとしては、いずれも適正に手続に従って行われたものというふうに考えているところでございます。
○細野委員 今、ちょっと聞き捨てならない話があったのですが、売り主の申し出価格というのは、これは何ですか。売り主の申し出価格よりも高い値段で買い取られたとおっしゃいましたが、それを評価委員は知っているんですか。売り主の申し出価格というのは何でそこで出てくるんですか。
○高塩政府参考人 文化財の買い取りにつきましては、まず売り主の方から幾らで売りたいという申し出がございます。金額が示されます。その金額よりも同等ないし高い金額で平均額が出ない以上、買い取れないということなんでございます。ですから、その評価委員の額が売り主の金額より低ければ、高い金額で買うということはいわゆる適正な評価を上回る額ということになりますので買えない、こういうことでございます。
ちなみに、九州国立博物館の場合には、申し出価格が一億八千五百万円、評価委員の、先ほどの最高額と最低額を除いた平均額は一億九千万円ということで、その内数にありましたので、そのどちらかの低い額ということで、申し出価格の一億八千五百万円で買ったというふうに伺っているところでございます。
○細野委員 私の存じ上げている限り、それぞれの評価委員は申し出価格を知らないということですね。知らないにもかかわらず、上と下を除けば、たまたま一億八千五百万のものが一億九千万、ぴたっと合った、そういう話ですか。
○高塩政府参考人 先生おっしゃいますように、評価する委員はその申し出額は存じ上げませんということでございまして、事務方の方で集計をして、その結果を見て買い取る価格として適正かどうかを決定する、こういうことになっているところでございます。
○細野委員 これは実に不思議な話なんですね。
もう一つちょっと不思議な話は、評価委員の選定なんですが、これは固有名詞は私もさすがに控えようと思いますが、評価委員の選定において、必ずしも専門的でない人が入っているという話はこの業界ではよくある話のようです。特別、例えば学芸員の資格を持っているとか学者ではないような方も含めて、そういう方々が、いや、これは多分一億九千万だろう、二億だろうとばしっと言えるか。これは、博物館の方から何らかの示唆があるとか、文化庁の方から何らか示唆がないと、こんな価格にならないんじゃないですか、ぴったりに。そういうことはないと断言できますか。
○高塩政府参考人 先ほどもお答えいたしましたように、買い取り価格を決めます方は、博物館の学芸員、さらには業者の方のうち、当然、利害関係のない方を多く指名しているところでございます。
と申しますのは、買取協議会、この物件を買うかどうかということについては、多くは大学の研究者、博物館の学芸員もおりますけれども、いわゆる研究者の方は、その価格が幾らかという相場観といいますか、そういうものに対しては基本的に余り多くの知識を持っていないという現実がございます。その物件が非常に貴重なものかどうかという判断は研究者の方にゆだねるわけでございますけれども、それを果たして幾らで買い取るかということにつきましては、やはりそういったものの市場といいますか、そういうものに詳しい方ということで、博物館の学芸員や、いわゆる業者の方で利害関係のない方を選任しているということでございます。
そういった経緯がございますし、今先生から御指摘のありましたような、いわゆる事前にその額等申し出を知っているかということについては、私ども文化庁を含めて、ないものというふうに私は考えております。
○細野委員 今の御答弁は、そういう申し出価格については伝わっていなくて、偶然、一億八千五百万のものが一億九千万で三人の平均になったと。先ほど私が申し上げたお皿は、その前市場に出回っていたときに三百万であったものが、ぴったりこれも三千五百万、十倍以上の価格になっている、そういう御答弁ですね。
個別のことを余り言っていても仕方がありませんので、文科省にもう一つ申し上げたいんですが、そういうおかしなことを避ける一つの方法として、評価委員、だれが評価をしたのか、個別の価格はいいですが、この物については評価委員はだれなのかということについては公表するというのは一つの考え方なんですよ。評価委員の方何人かに私、話を聞いてみましたが、自信を持って評価している方は、それでもいいですよとおっしゃいます。これを公表すればある程度、いろいろな、その評価が果たして正しいかということも含めて、当然それぞれの方の信用にもつながるわけですから、しっかり評価していただけると思いますが、それについてどうお考えになりますか。
○高塩政府参考人 買取協議員及び評価員の氏名、職歴を公表することにつきましては、これは懸念ということでございますけれども、文化財の所有者等が当該委員に働きかけなどを行うことによりまして公正公平な審議が損なわれるおそれもあるということも含めまして、慎重に対応を考えてまいりたいというふうに考えております。
○細野委員 働きかけは確かに困るんですね。事後的に公表することについてはどうですか。
○高塩政府参考人 それも含めまして慎重に対応を検討してまいりたいというふうに考えております。
○細野委員 では、もう一点聞きます。三枚目をごらんください。
これは、平成十六年度から平成十九年度の四年間に、一個人、二社がそれぞれ、文化庁及びそれぞれの博物館にどれぐらいの金額のものを何件ぐらい納入したかというのをリストにしたものです。
一人目のY氏は、四年間で毎年数千万ずつ納入をしていて、四億六千万。A社はさらに多くて、六億六千万。B社は五億四千万。大体一年間に、東京博物館、それこそ一番日本で有名な博物館ですが、そこが調達をしている購入文化財の合計額が四億ぐらいですから、文化庁を含めてもこの六億とか五億という金額がいかに高額かというのは、これは一目瞭然です。
ちなみに、先ほどの布、これもこの三者のうちの一者が納入をしています。
これは相当固定的な関係なんですよ。こういう世界ですから、特定の人にそういう物が集まっているという関係は、これはやむを得ないところがあるんだろうとは思うんですね。ただ、聞くところによると、こういう文化財というのは、一人がたくさん蔵に持っているのではなくて、いろいろなところに流通するわけですね。流通をしていて、だれかのところにぽっと行ったときに、それが東博に行ったり、例えば九博に行ったり、文化庁に行ったりする。どこにとまるかで、とまる場所でとまったものが行くという意味で、この三者を初めとした非常に固定的な関係が見てとれるんですが、これは文化庁としては問題ないというふうにお考えになっていますか。
○高塩政府参考人 お答え申し上げます。
先生からお示しいただいた、個人それからA社、B社につきましては、いずれも文化財の購入をしている者でございますけれども、特に国の場合には国宝、重要文化財を中心に買い取るということがございまして、全国の美術商の中でも極めてやはり優品を扱っている業者を中心に、そういった申し出もございますし、私どもも買い取るということがございます。
ちなみに、この先生からの資料は、十六年度から十九年度までの文化庁及び国立博物館四館の総計の購入額は約百二十三億円でございます。また、文化庁だけに限りますと約五十七億円でございます。文化庁では、この四年間で六十一件の物件を買っております。そのうちいわゆる古美術商は三十七件でございますけれども、場所としては三十者から買っておるということ。また、国立博物館につきましても、四年間で古美術商から七十一件の物件を買っておりますけれども、それが三十七者ということでございまして、平均すると一つ当たり二件以上になるわけでございますけれども、やはりその物件ごとに私どもは適正な手続をとって購入をしているということがございますので、こうした結果になることも、ある程度は当然予想の範囲内というふうに考えているところでございます。
○細野委員 ここからちょっと大臣に聞きたいんですが、大臣、今この説明を、やりとりを聞いていただいていかがお考えかということなんです。
この世界は私もそれほど詳しいわけではなくて、博物館にたまに行くことはありますが、そんな一つ一つの評価はわかりません。ですから、さまざまな評価がある中で購入をするということについては理解をします。ただ、これまで私が事例として少し挙げたようなケースを見ると、果たして本当に適正に納入をされて、いいものが本当に展示をされているのかということについて、疑義なしとは私は言えないと思うんですよ。
聞くところによると、文部科学省の中も、学芸員の資格を持ったような技官の人というのは、それほど数が多いわけじゃないですね。毎年入られるのが一人とか二人だと聞いています。そういう方は、同じような能力を持っている方というのは、博物館にもいるし、在野にもいらっしゃるんでしょうけれども、当然それぞれの専門分野は近いですから、お互いによく知っている仲の間柄なんですね。要するに、文化庁もそうだし、博物館もそうだし、民間の皆さんもそうなわけですよ。そういう、言うならばツーカーの間柄の中でこういう形になっているんですね。これは少し文科省として見直していくべき時期に来ているんじゃないかと思うんですよ。
一つさっき提案した、例えば評価委員の事後的な公表、これをやると随分調達については透明化されると思うんですが、大臣としてぜひリーダーシップを持ってやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○渡海国務大臣 公表の件につきましては、やはり疑義を持たれないような形の手段として、そのことが一つの手段であるということは私も理解をいたしております。
ただ、今回、少し具体的な例を申し上げますと、例の運慶の仏像というのがございましたね。あれを日本からやはり出してはいけないだろうというふうに我々も思っておりまして、そういう多くの議員の意見も寄せられました。そのときに、では具体的に今何をしているか、後どうだったかということを果たして公表することが、事前は別にして事後にしても、これは非常にいろいろな影響があるなと判断をいたします。事実、内部で行っておりました事前の作業といいますか、もし買い取るとした場合の価格と、実際に落ちた価格というのは、これは雲泥の差があります。ですから、そういうことからすれば、美術品の扱いというのは大変難しい部分があるというふうに考えております。
ただ、今委員がお示しをいただきました、そういう疑義が生じる、委員は、これはおかしいじゃないかとはおっしゃっていない、疑義が生じるとおっしゃった。そういうことについて疑義が生じないようにするために我々はどういうことをやったらいいかということについては、私はしっかりと検討していきたいというふうに思っております。
やはり今の五人でいいのか、五人以上と書いてあるわけですから、数をふやせば、逆に言うと情報が漏れやすくておかしなことが起こるのかもしれない。その辺も含めて、きょうまたこういう御指摘をいただいたわけでありますから、今までの審議のあり方というものについては、私は例の仏像のオークションに関して審議のあり方は果たしてこれでいいんだろうかという疑問を持っておりましたので、その透明性、また税を使うという仕組み、こういったことも含めて検討していきたいというふうに思っております。
○細野委員 運慶のものというのは大変この世界では話題になった事例で、ああいうものをきちっと買い取れるようにせにゃいかぬという議論は確かにあるんですね。その際、背後に、もしかしてこういうところで本来はもう少し節約できるものがお金が出ているとしたら、これはやはり相当もったいない話ですよ。
大臣、私も理解ができるのは、いろいろな情報が行き交っていて、いろいろなところにこういう美術品なんて存在するわけですから、事前のプロセスやネゴシエーションにおいていろいろな情報が行き来をすることについて全部開示できないというのは理解できるんですね。ただ、最終的に購入をされるものについて、その価格がどういうふうに決まったかということを事後的に検証することは、決してそういうものを妨げるものではないと思うんですよ。
その意味では、だれが評価委員で、それぞれ幾らで入れたかは別にして、最終的にこういう価格になりましたということは、事後的に検証してもいいんじゃないですか。これは、ぜひ大臣、確約していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○渡海国務大臣 私は、ファイアウオールというのはいろいろな形でつくり得ると思っております。ですから、公表することもその一つの方法であるということは申し上げたいと思いますが、そういったこと全般を含めて、そんなに時間をかけないでいいと思います、要するに、こういう方法がある、きょう細野委員から示されたいろいろな疑義に対して、こういうことであれば疑義が晴れるんじゃないか、税を使うわけでありますから。
しかし、一つの問題は、これはちょっと議論をそらすわけじゃありませんが、政府が買い取りに、オークションに参加するということは、できるんですけれどもできないんですよ。これはもう値段がつり上がっちゃってどうしようもない。こういった問題もありますから、こういったことも含めて、私は、買い取り制度というものを一度見直す必要がある、こういうふうに考えております。
○細野委員 私もオークションに参加することをちょっと考えたんですが、オークションというのは、政府が出てこれは絶対買うとなると、高く買い取るように上げる人がいる可能性もありますから、そこは確かに危険なんですよ。
ただ、大臣、オークションの値段は参考にはなります。これはちょっと私、いろいろ話を聞いてみましたけれども、昔は相場がなかったのが、オークションができることによって大分相場観ができてきたんですね。それぞれのものが大体幾らぐらいの相場かというのは、これは大変参考になるんですよ。ですから、政府がオークションに参加する必要はないけれども、そういうものを参考にして適正な価格で買い取れる方法はぜひ模索をしていただきたいと思います。
最後、一点だけ提案をして終わりにしたいんですが、それぞれの博物館で買い取ったものは、一週間ぐらい、こういうものをことしは買い取りましたよという展示をするそうです。これは一般の方も見れるようですが、それぞれの博物館にいろいろな専門家が集まって、ああ、なるほど、ことしは東京博物館はこういうものを買ったのか、京都博物館はこうなのかというのを見て回るいい閲覧の機会なんだそうです。そこにせめて、これは幾らで買いましたよというのを開示することは、これは私は、適正な価格で買い取ることを担保する意味で大変効果があると思うんですね。
ちなみに、私も、それぞれの価格が、これが幾らでこれがどうだというのがわからなかったものですから、官報をひっくり返しまして、官報の中に小さく書いてある、ああ、これがそうかなと照合する作業をやりまして、これは結構大変です。ですから、それぞれが幾らでそれぞれの博物館に納入をされたのかは、国会議員である我々も調べるのに結構往生するんですよ。それを、我々国会議員だけではなくて専門家も含めてきちっとチェックをするという意味では、ずっと値段をつけていると一般の人がううんと値段ばかり見ちゃってもいかぬので、そこは外した方がいいと思いますが、一週間の展示期間は少なくとも各博物館は値段を出してください、適正に調達していることを一般の方にもわかるようにしてください、証明してくださいというのは、これはいいと思うんですが、大臣、最後にこの提案についてどう思うか、お伺いしたいと思います。
○渡海国務大臣 個人的な意見としては、必ずしも賛成しません。私は、物というのは値段で見るものじゃないと思っていますから。だから、やはり、ああ、こういうものはいいものだなというのは、来ていただく方がどういうふうに判断をされるかという国民の目で見ていただいたらいいと思っております。
ただ、この値段が正しいかどうかという観点で物を考えるとしたら、その情報公開のあり方というのは、今、細野委員は、これも一つの情報公開のあり方だというふうに多分おっしゃっているんだろうと思いますけれども、一つの方法でありますけれども、でも、今どうですかと言われて即座に、値段がそこに書いてあるということは、個人的な意見と聞いていただいて結構ですが、余り私は適切じゃないと思いますね。
情報公開、今、千六百万以上はすべて、これはガットでやっているのかな、調達でそうなっておるわけでありますし、国民が情報公開請求という手段をとられれば情報公開されるということになっておるわけでありますから、そこに書くことがいいか悪いか。これは個人のいろいろな考え方によると思いますけれども、今即座に聞かれますと、どうかなというのが正直な気持ちでございます。
○細野委員 時間が来ましたので終わりますが、早急に検討していただけるということでございますので、またしっかりとそれを私も検証させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
どうもありがとうございました。
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